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奥さまは魔王女  作者: 奏 隼人
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病人?

「でも…この真珠のような結界を出てしまうと彼女に見つかってしまわないでしょうか?」「…そなた達がその秘密基地とやらに到着するまではワシの代わりにナギが結界を維持する。それから後は我々の動向が分かったとて、奴等が動き出す前にはもうお主とナギが目的を達成しておるわい。違うかな?」


優也はこの方が味方で本当に良かったと痛感した。流石は百戦錬磨の軍隊を統率するソーディア国王…一枚も二枚も上手である。


「理解《わか》りました…ではナギさん…」

「ちょーっとまったぁぁぁぁぁ!」


ティナの大きな声がその場に響いた…


「ねぇダーリン!私も一緒に行って良いでしょ?ね、ね、ね…」「うーん…でもね、こういうことは隠れてこっそりと…」


「プラティナよ!婿殿の言う通りじゃぞ。

そなたの婿殿を信じてここで待つのも妻の勤めじゃ!」「おじ様ぁ…」仕方なくティナは引き下がった…


早速、僕はナギさんに場所を説明して、結界を張ってもらったまま、瞬間移動で自分と愛ちゃんの卒業した高校の裏山に連れて来てもらった…ナギさんは結界を解いて秘密基地があった場所から辺りの景色を眺めた…


「ここが…優也さんの通っていた高校ですか…山も…近くにはおおきな川もあって緑もいっぱい…素敵な所ですね。」「ありがとうございます。」「私も…優也さんと同じ学校に通いたかったなぁ…」ナギさんは僕を真っ直ぐ見つめている…僕は視線のやり場に困って「あ、あの…ちょっと休みましょうか。何処か座れる所を探さないと…」


僕が辺りを見回して後ろを向いたその時、

ナギさんが後ろから僕の身体を抱きしめた…


「ちょ…ナギさん…どうされたんですか?」

「少しだけこうさせてください…」

「ナギさん…」「ゆ、優也さんはハグしないと寂しい病だから…」「……。」


僕はみんなの認識の中では病人らしい…


「そ、それと頑張って探しますから少しだけご褒美を…」「ナギさん…」


その時、「コラー!何やってんの!」頭の中にティナの声が響いた。どうやらティナの魔法で僕達が見えているらしい…「ダーリン!ナギ!さっさとやっちゃわないとミラール王国が来るわよ!」そうだ…グズグズしている場合ではない。「ナギさん…お願いします…」「…分かりました…」


ナギさんは大きく両手を広げた…


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