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奥さまは魔王女  作者: 奏 隼人
35/105

またね!

そして金曜の夜…仕事が終わってスーツに着替えた僕は同窓会の会場に向かった。

会場のレストランにはもうみんな先に集まっているみたいで僕が駆けつけた時に偶然にもお店の前で仲の良い友達グループに出会えた。


「よう!久しぶり!」「結婚式の時にはありがとう!」「えっ!仙石って結婚したの?」「そりゃそうだろ!オレ達いくつだと思ってるんだよ…」「コイツの奥さん、超美人なんだぜ!」「へえ…見てみたいなあ!」

「お、おい…お前の後ろ…」「え?」「あれって優也の…」


大きな柱の影からティナの姿が現れた…僕の前に来たかと思うと「あなた…ネクタイが曲がってますわよ…」と形を整えてくれた…「これで良し…皆様、お友達の方ですね。主人の事、よろしくお願い致しますわね。」「は、はい。」「それでは皆様ご機嫌よう…」と言ってティナはまた柱の影に帰って行った。


「お前ん家…この近くだったか?」「いや…」「奥さん…どこから来たんだ?」「ん…多分物置のドア…」「はぁ?」「まぁ良いじゃんか…中に入ろうよ…」「でも…本当に美人だな!」「ははは…」


僕達は受付をしてくれている同級生の女の子と少し昔話をした…まあ、今はママさんかもしれないけれど…そこには触れず、立食パーティーに参加した…


「あっ…あそこにいるの、愛ちゃんじゃね?」「優也…話してこいよ!」


振り返った彼女は僕を見つけて微笑んだ…

僕は彼女の元へ駆け寄った。呼びかける前に彼女は僕に気づいて微笑んでくれた…

「…久しぶりだね…」「…うん。」「まだお家の仕事を?」「うん。代々の家業だからね。」「結婚は?」彼女は首を横に振った。

「そう…僕はね…」僕がそう言うと彼女は「分かってるよ…」「あれ?誰かに聞いたの?」その問いに彼女は答えなかった…


「愛ー!」彼女は友達のグループから呼ばれた。「呼ばれたから行くね…またね。」またね?また後で話そうと言う事だろうか?


しかし…他の友達とは懐かしい話を色々する事が出来たが愛ちゃんとはそれきり話す事が出来ないまま同窓会はお開きとなった…


車に乗った僕はティナに電話をかけた…

「もしもし…ダーリン!お風呂沸かして待ってるからね…私のところに早く帰ってきてね!」

「お家にいたんだね…また来てるかと思ったから…」僕は冗談半分に言った。「さっき覗いたらまだ終わって無いみたいだから一度帰ったのよ…」


「やっぱり…また来てたんだね…」

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