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奥さまは魔王女  作者: 奏 隼人
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姉のために…

数日経ったある日…王宮にプラティナを訪問する男の姿があった…ナギの弟…ムラサメだった…


「ティナちゃん!久しぶりやな!」「あら…ムラサメくんじゃない!今日はナギと一緒?」


「姉ちゃんはまた具合が悪うてな…今日はワイが代わりに話をつけに来たっちゅう訳やねん。」「話…どういう事かしら?」


いきなりムラサメはプラティナの前で土下座をした。「頼む…この通りや!ティナちゃん…何も言わんと旦那さんを姉ちゃんにやってもらえへんやろうか?」「えっ…」


プラティナは呆然とした…何も言葉が出なかった。

それはいずれ、自分でこういうことになることを予測していたのかもしれないと思っていたからだった。ナギの気持ちを知っていながら知らないフリをしていた自分がいた…


しかし…だからといって決して自分にとってかけがえの無い優也をナギに差し出すわけにはいかない…そんな事になったら自分はもう自分でいられなくなる事もよく分かっていた…


「ごめん!いくらナギの為でもそんな事は出来ないわ。いくら幼馴染でもしてあげられる事と出来ない事があるわ…自分の旦那様は自分の物ではない…二人がそれぞれ愛し合っているから結婚するの。それが夫婦だから…」


「そうか…そらそうやろなぁ…仕方ないなあ…そしたらこっちでなんとかするしかあらへんなぁ…」そう言い残してムラサメは王宮を後にして行った…


諦めてくれたのだろうか…不安で胸が張り裂けそうで元気が無くなるプラティナを事情を知らない優也はとても心配していた…


週末に家族でジュエラ王国に来た優也はまたミスとリルを連れてオオカミのところに出かけた…


ローブを着た優也達の前に木陰からムラサメが姿を現した…

「あんたがティナちゃんの旦那さんやな…」「ああ…ナギさんの…」「ええんやで。」

「えっ?」「ナギって呼び捨てでええんや。なんせ、姉ちゃんはあんたの嫁はんになるんやからな…兄ちゃん。」「…それはどういう…?」


優也の言葉を待たずにムラサメは優也を魔法で拘束して連れ去った…

あっという間の出来事にミスもリルも動くことさえ出来なかった…

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