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奥さまは魔王女  作者: 奏 隼人
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お話しようね

「あっ!」倒木に足を取られてリルが転んでしまった…「リル…大丈夫?」「パパ…かたぐるましてよ!」「はいはい!」「パパ…ちょっと…あれ!」ミスが指差した先には大きなオオカミが…そしてオオカミの視線の先には若い女性がその場に座り込んで後ずさりしている…


僕はリルに肩から降りてもらって彼女の元に駆けつけた…「大丈夫ですか?」彼女は震えながら「…花を摘んでいたらいつの間にか囲まれていて…」と僕の後ろに隠れた…「助けて…」オオカミは牙を見せて僕達を睨みつけている…仕方ない…こうなったら…


僕は足元の棒きれを拾ってオオカミに向かって構えた…「ミス!リル!お姉さんの後ろに隠れるんだ!」「やだ!」「え?」「ぼくとおねえちゃんでやっつける!」リルは指先に炎を宿してそれをオオカミ目がけて放った…


オオカミはびっくりして怯んだ。「ようし…あたしも…」ミスは氷を指先に宿す…

僕はミスに「やめなさい!…ミス…」「パパ…でも…」その時、オオカミの後ろに子供のオオカミの姿が見えた…「子供を守ろうとしてたんだな…ゴメンよ!悪い事をするつもりはないからさ!許してよ!」僕の言葉がまるで理解わかったかのようにオオカミは怒るのを止めて子供を連れて引き返して行った…


ミスは僕の顔を見て「パパ…すごいね!」と手を握った。「怒ってる相手にこっちがえい!ってやっちゃったら、仲直り出来ないでしょ?ちゃんとお話しないとね…」


女性は優也の顔をまじまじと見つめる…「あの…何か?」「あ…いえ…あの…助けて頂いてありがとうございました。」優也も彼女を見つめる…プラティナと同じような年齢だろうか?でもどこか少女のような幼さを残した表情に優也は一瞬ドキッとした…「では…ご機嫌よう…」女性は立ち上がろうとするが…「あ…あれ?足が言う事を聞かない!」





「すみません…ちょっと休んだら魔法が使えるようになると思います」彼女は僕の背中の上で目を閉じながらそう話した…

「お気になさらないで下さい。事情を話して王宮でしばらく休ませて頂きましょうね。」

「…王族の方ですよね…そのローブ」

僕達は虫除けのためにラリーさんから頂戴したローブを着ていた。「いえ…私は…」「その紋章はジュエラ王族の紋章なんですよ。」

「そうだったんですか!実はこれ、大臣様から頂戴したものなのです。」「あ、なるほど…」


王宮についた僕達をティナが迎えてくれた。

「ダーリン!お帰りなさい!あら…」

ティナは僕がおぶっている女性を知っている

ようだった。「どうしたの?ナギ…」


「やっぱりあなたの旦那さんだったのね…ティナ…」

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