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奥さまは魔王女  作者: 奏 隼人
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巨大な魔法力

「イミテよ…国王と言ってもワシは父親だ!

優しそうなお前なら娘を…ティナを大切にしてくれると…

そう思った!!


しかし、娘に手を挙げられて我慢出来るほどワシは甘くないぞ!



それにキマイラのような召喚獣を許可も無く勝手に召喚するのは魔界の戒律で禁止してあるはず…


決められたルール…法も守れないお前に娘はおろか国は任せられん…」



「ぐぬぬ…どいつもこいつも僕をバカにしやがって…」


「お父様…どうして傀儡の術を…」


「ワシを誰だと思ってるんだ!仮にも一国の王だぞ。お前のヘナチョコな魔法なんか直ぐに解いてみせるわ!しかし…キマイラとは…厄介だな…」



「おい!!おまえ!」


「おまえ!」



ミスとリルがイミテを呼びつけた…



「ん…?なんだ…チビ達!!」



「おまえもチビだろ?」


「やーいやーい…チビ!」



「くそっ!子供までバカにしやがって…やれ!キマイラ!皆殺しだ!」


「いくよ…リル!」


「うん!おねえちゃん!」



二人とも両手を前に突き出して…ミスは空中に青い紋章、リルは赤い紋章を描き出した…


「えーい!」


「いっけえー!」



赤と青の紋章が重なり、紫の大きな紋章となってキマイラ目がけて飛んで行った。




次の瞬間…




グワァァァァ…ン!!





轟音と爆風がジュエラ王宮を襲った…




「な、何事じゃ…⁉︎」



二人が放った魔法はキマイラを消し去ったどころか、王宮の三分の一と後ろの山肌を削り取る…極大消滅呪文だった。




「な…なんと!!こんな巨大な魔法力見たことがないわ!!」


ゴルドは驚いた…



「あ…あ…あ…⁉︎」


後ろが消滅してしまった部屋のギリギリのところにヘタり込んで、少しチビってしまった様子のイミテ…



胸ぐらを掴んだ優也は妻のプラティナも見た事がない恐ろしい形相で…


「おい!今度…俺の女に手を出したらこんなもんじゃ済まないぞ!」


…バキィィィィィィッ…!!!!!


そう言ってイミテの顔面を拳で思いっきり殴った…


「ヒィィィィ!!」


お漏らしを気にするどころではなくイミテは逃げるように王宮を後にした…




「ふうっ…」


「ダーリンもキャラ変わってるじゃない!!

でも…カッコ良かったわ!…ウフフ…」


そう言ってティナは座り込んだ僕に口づけた…

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