表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奥さまは魔王女  作者: 奏 隼人
14/105

王宮へ急げ!

僕は森の木漏れ日が射し込む広場の切り株の上に座ってラリーさんと対面でお話をしていた…


「婿殿…本当にすまない…ワシがティナを両親の元に戻したばかりに…」


ラリーさんは僕に向かって申し訳無さそうに頭を下げた。


「いえ…そんな…頭をお上げください。ラリーさんはティナに正しい事を言ってくださいました。僕もティナと一緒にご両親に分かってもらえるように説得を試みるつもりです。


しかし…僕はこの世界の右も左も分かりません…

申し訳ありませんがお力添えを…」


「うむ。勿論じゃ…それが良いじゃろうて…


しかし、人間のなかにも婿殿のような誰に対しても礼儀を重んじる方がおられるとは…私達の認識とは少々違うのでびっくりしておりますわい。」


「いえ…しかし…この森はいったいこの世界のどの(あたり)になるのですか?」


「この森はわがジュエラ王国のエメラルダの森になります…ここから王宮まですぐの距離です。」


「王宮…?ティナは王宮にいるのですか…?」


「ティナから聞かれておられないのかな…?

ティナはジュエラ王国の第一王女…つまり姫じゃな。しかも私の兄…ゴルド大魔王の一人娘なのじゃ。」


「お姫様…」


気品のある容姿、上品で流暢な話し方…なるほど…ティナの謎だった部分のピースが全て揃ったような気がした。


「多分…ティナの両親は早急に何年も待たせていた婚約者との結婚式を行うつもりです。とにかく王宮にお連れしますからこれに着替えて下さい…」


パチンと指を鳴らしてラリーさんが切り株の上に魔法で出してくださったのはジュエラ王国の紋章が入ったローブだった。


ミスとリルの小さなサイズのもご用意して下さっていた…分厚そうだったが着てみるとまるで魔法にかかったように全然暑さを感じなかった。


僕の大切な妻が他の男と結婚させられてしまう…


早く何とかしないと…


僕はラリーさんと子供達と王宮に急いだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ