番外編:二字熟語以外22 闇
神の名あり
「暗黒」→「闇黒」、「暗夜」→「闇夜」に置き換えできます
闇から闇に葬る(やみからやみにほうむる)
胎児を出生しないうちに死なせる、堕胎する
闇に烏(やみにからす)
よく類似していて見分けがつかない / 曲直いずれとも判別しがたい
闇に咲く花(やみにさくはな)
売春婦を言う、闇の花
闇に暮れる(やみにくれる)
日が暮れてまっくらになる / 悲嘆のあまり分別を失う
闇に惑う(やみにまどう)
闇夜のため道に迷う / 分別を失って途方に暮れる
闇の現(やみのうつつ)
暗闇にまぎれた現実、乱れ惑うときのわずかの間の本心
闇の女(やみのおんな)
売春婦、淫売婦、夜の女
闇の夜(やみのよ)
月のない暗い夜 / 闇の夜の錦の略
闇の夜の錦(やみのよのにしき)
せっかくの功労や美事などが空しく埋もれてしまうこと、甲斐のないこと、夜の錦
闇穴道(あんけつどう)
果羅国(西域の国か)へ行く三つの道のうちの一つ
七日七夜、日月の光を見ず重罪人を通らせるという暗黒の道
暗黒街(あんこくがい)
不道徳な行為や犯罪などの頻繁におこる街
暗黒時代(あんこくじだい)
圧政が行われ、道徳や文化が衰退するなどの、暗い感じのする時代
西ローマ帝国の滅亡(476)から1000年頃までのヨーロッパ 知的暗黒時代
暗黒星雲(あんこくせいうん)
天の川の所々にある暗黒の部分、大量のガス・塵が星の光を遮っている
暗黒大陸(あんこくたいりく)
アフリカ大陸のかつての異称、蔑称
内陸部がほとんど知られず、文明も遅れていると思われていたため
暗黒面(あんこくめん)
物事の醜い面、暗く悲惨な面
闇試合(やみじあい)
闇のなかで仕合すること、相手も分からず争うこと
闇取引(やみとりひき)
闇相場での取引、売買を禁じられた物資の取引、やみ
人に知られないようにこっそりかけあうこと
闇商い(やみあきない)
闇取引でする商売
闇相場(やみそうば)
公定価格を無視してこっそりと売買する相場、やみ
闇部山(くらぶやま)
鞍馬山の古名、くらぶのやま
暗夜の礫(あんやのつぶて)
不意に加えられる襲撃、防ぎがたいことにたとえる
闇夜の烏(やみよのからす)
「闇に烏」に同じ
闇夜に目あり(やみよにめあり)
人知れず悪事をしても必ず露顕する
闇夜の錦(やみよのにしき)
「夜の錦」に同じ
闇夜の提灯(やみよのちょうちん)
「闇夜のともしび」に同じ
闇夜の鉄砲(やみよのてっぽう)
「闇夜の礫」と同じ
闇夜の灯火(やみよのともしび)
困っているときに一番役立つものにめぐりあうこと
切望しているものにめぐりあうこと
闇夜の礫(やみよのつぶて)
闇夜に投げる小石 / 当たらないこと、目当てのつかないこと、暗夜の鉄砲
恋の闇路(こいのやみじ)
心が迷って分別がつかなくなった状態のたとえ
闇路の旅(やみじのたび)
冥途・冥土
下つ闇(しもつやみ)
陰暦で月の下旬の夜の闇、くだりやみ
思いの闇(おもいのやみ)
物思いのために分別を失うこと、心の闇
子ゆえの闇(こゆえのやみ)
親は子に対する愛情のために理性を失いがちであること
衣の闇(ころものやみ)
黒染めの喪服
現の闇(うつつのやみ)
真実がおおわれている、闇のような現実の世
無明の闇におおわれた生活
生死の闇(しょうじのやみ)
煩悩のために開悟の光明に接せず、生死流転の苦界を脱することができない
心の闇(こころのやみ)
思い乱れて理非の判断に迷うことを闇にたとえて言う
親が子を思って心が迷うこと
浮世の闇(うきよのやみ)
この世の煩悩、心の迷い
愚痴の闇(ぐちのやみ)
おろかで物の道理に暗いことを闇にたとえていう
三途の闇(さんずのやみ)
死後の不安なことのたとえ
無明の闇(むみょうのやみ)
無明を闇の長夜にたとえていう、無明長夜(むみょうぢょうや)
長夜の闇(ちょうやのやみ)
「長夜の眠り」二番目の意味に同じ
長夜の眠り(ちょうやのねむり)
一生を夢のように暮らすこと、長夜の夢
棒脳のため悟りを開くことができず、生死の苦界を脱することができない
恋の闇(こいのやみ)
恋愛のために心が乱れて分別を失った状態、恋の闇路
恋路の闇(こいじのやみ)
恋い慕う情に苦しんで物事の区別も分からぬこと
恋は闇(こいはやみ)
「恋は盲目」に同じ / 恋するには闇夜が好都合の意
下り闇(くだりやみ)
陰暦で月の下旬の闇夜
暗れ闇(くれやみ)
心のくれまどうこと、くらやみ
暗闇細工(くらやみざいく)
目隠しをした人に顔の部位を輪郭のなかに並べさせる遊戯、福わらい
暗闇番(くらやみばん)
江戸幕府の台所番の俗称
暗闇祭(くらやみまつり)
灯火を消して闇夜におこなう祭り
暗闇の鉄砲(くらやみのてっぽう)
むこう見ずに事をおこなうことのたとえ
暗闇の端を明るみに出す(くらやみのはじをあかるみにだす)
内緒にしていることを騒ぎ立てて世間の人に知れわたらせる
暗闇の頬冠(くらやみのほおかむり)
暗闇では顔が見えないのに、頬かむりで顔を隠す、無益なことをするたとえ
黒闇闇(こくあんあん)
一面まっくらなさま
木の下闇(このしたやみ)
木が茂って木陰の暗いこと、木下闇(こしたやみ)
五月闇(さつきやみ)
さみだれの降る頃の夜が暗いこと、そのくらやみ
黒闇地獄(こくあんじごく)
阿鼻に属する時刻の一つ、灯明や父母・師長の物を盗む者を呵責する
黒闇天(こくあんてん)
容貌醜悪で、人に災禍を与える女神、吉祥天の妹、密教では閻魔王の眷属
黒闇女(こくあんにょ)・黒闇天女・黒夜神とも呼ぶ、肉色で人頭杖を持つ
二十日宵闇(はつかよいやみ)
陰暦20日の宵の間だけ月が出ず闇であること
下化冥闇(げけみょうあん)
冥闇は衆生の迷いを闇にたとえた言葉
菩薩が誓願をおこし、衆生を教化済度すること、下化衆生(げけしゅじょう)
青葉闇(あおばやみ)
青葉の茂みで昼でも暗いこと




