方
この漢字には、円や天と組み合わせて、天地のことを表すことばがいくつかありました。
「円天」「方地」「方輿」「円方」「大方」「大円」など。
探して意味を確かめてみてはいかがでしょう。
方案(ほうあん) もくろみ / 医師の処方箋
方員(ほうえん) 方円に同じ、四角と円
方円(ほうえん) 正方形と円形
方外(ほうがい) 世を捨てること、世捨て人 / 中国のそと、外国
方且(ほうしょ) いまのところ、まずまず
方忌(かたいみ) 陰陽道で、方角の塞がっているのを忌むこと
方軌(ほうき) 二台の車が並んで行く
方技(ほうぎ) わざ、術、特に医術・神仙術に関していう
方鏡(ほうきょう) 正方形または長方形の鏡
方計(ほうけい) はかりごと、てだて、方略、計画、計略
方潔(ほうけつ) 行いが正しくていさぎよい、方正潔白の意
方皇(ほうこう) さまよい歩く / 想像上の虫、蛇に似ていて頭が二つある
方行(ほうこう) あまねく行き渡る / 気ままに行動する
方今(ほうこん) ちょうど今、ただ今、現今、目下
方剤(ほうざい) 薬を調合すること、またその方法、その薬
方策(ほうさく) 文書・記録 / はかりごと、手立て、計画
方冊(ほうさく) 書物、文書、方策、方筴
方士(ほうし) 神仙の術すなわち方術をおこなう人、道士
方志(ほうし) 地方の事がらをかいた書物、地方誌
方舟(ほうしゅう) いかだと舟 / 方形の船、特に旧約聖書に出てくるノアの船
方術(ほうじゅつ) 方士がおこなう不老不死をもたらすという術 / 医術や占い
方所(ほうしょ) 方角と場所
方書(ほうしょ) 方志に同じ / 方術の書 / 医薬のことを書いた書物
方丈(ほうじょう) 寺の表座敷 / 転じて住職のこと / 方壺に同じ
方人(かたうど) ひいきする者、味方、仲間
方陣(ほうじん) 兵士を方形に配列する陣立て / 魔法陣・ラテン方陣
方寸(ほうすん) ごく狭いところ / こころ、心中、胸中
方正(ほうせい) きちんとして正しいこと、端正
方組(ほうぐみ) 薬の調合薬、処方、また処方箋
方相(ほうそう) 五種の結界の一つ、仏教用語
方地(ほうち) 天を円天というのに対し、大地のこと
方中(ほうちゅう) 天子の墓
方直(ほうちょく) 人がらが正しくまっすぐなこと、正直
方途(ほうと) 進むべき道、方法、てだて、手段
方物(ほうぶつ) その土地に産するもの、土産、地域の産物
方聞(ほうぶん) 行いが正しく、見聞・知識が広いこと
方便(たずき) 手がかり、手段 / 生活の手段、生計、たつき、たどき
方便(ほうべん) 衆生を教え導く巧みな手段 / 目的のため利用する便宜上の手段
方命(ほうめい) 天子の命に従わないこと
方面(ほうめん) 方向、向き / 地域 / 角ばった顔 / 分野
方薬(ほうやく) 薬剤を調合すること、その薬 / 愚かな行い、おろかもの
方輿(ほうよ) 地球、大地、輿地、坤輿
方様(かたさま) 方向、方面 / 味方、身内 / 相手を敬愛して呼ぶ称
方羊(ほうよう) あちこちさまよう
方量(ほうりょう) かぎり、際限 / 草などが蔓延すること
方壺(ほうこ) 渤海の中にあり、仙人が住んでいるという伝説上の島
方袍(ほうほう) 袈裟の称
悪方(あくがた・いやがた) 歌舞伎で悪人に扮する役者、転じて悪役のこと
医方(いほう) 医術、病気を治療する方法
院方(いんほう) 上皇・法皇・女院の身内・側近、あるいは味方の人
円方(えんぽう) 円と四角 / 天地のこと
奥方(おくがた) 家の奥の間 / 貴人の妻の尊敬語、夫人 / 東北地方
横方(よこざま) 横の方、横向き / 当然でないこと、道理に背くこと、邪なこと
下方(したかた) 身分の低いこと、またその人 / 囃子方の別称
下方(したへ・したべ) 死者の行く世界、黄泉
荷方(にかた) 荷物を扱う役、またその役に当たる人
晦方(つごもりがた) 月のみそかの頃
漢方(かんぽう) 昔、中国から伝来した医術や処方、西薬に対していう
寄方(よるべ) たのみとする所 / たのみとする夫、また妻
鬼方(きほう) 鬼門とされる方角
義方(ぎほう) 義にかなったこと、かどめ正しい道
牛方(うしかた) 牛を使って荷物を運ぶ人、牛車を扱う人
京方(きょうがた) 都の方角 / 公家、京家 / 朝廷の味方
禁方(きんぽう) 禁忌とされる方位 / 秘密にして伝えない術、特に秘伝の薬剤方
駒方(こまかた) 馬を引く人、うまかた
空方(そらざま) 空の方、上の方、上向き
血方(ちかた) 血筋を引く者、親類、ゆいしょ
古方(こほう) 昔の方法、特に漢方の古医方
五方(ごほう) 中央と東西南北、転じて中国および四方の異民族の国をいう
御方(おかた) 他人をさす敬称 / 貴人の妻や子女の敬称
孔方(まるしき) ぜに、金銭
国方(くにがた) 郷里、国もと / 国司の庁の役人
黒方(くろほう) 薫物の一種
根方(ねかた) 下の方、ふもと / 木の根元
在方(ざいかた) 田舎、都市部から離れた土地、在、在所
朔方(さくほう) 北、北方、朔北
三方(さんぼう) 神前に供えるものを載せる台
四方(しほう) 東西南北、四つの方向 / あらゆる方面 / まわりの国 / 周囲
子方(こかた) 能楽で子どもの役者 / 子分
寺方(てらかた) 寺院に関係のある方面 / 寺院の僧侶
殊方(しゅほう) 故郷などとまったく風土が異なった地方
秋方(あきざま) 秋の頃
十方(じっぽう) 四方と四遇と上下。すなわちあらゆる場所・方角、天下、宇宙
縦方(たたさま) 縦の方向、たてざま / まっすぐなさま
春方(はるべ) 春の頃
親方(おやかた) 職人などの頭 / 職人などを敬い、親しんで呼ぶ語
震方(しんぽう) 東の方 ※易で、震の卦を東に配当することから
粋方(すいほう) 粋人、通人 / 男達、侠客
昔方(むかしえ) 過去のほう、むかし、いにしえ
仙方(せんぽう) 仙人の方術、霊薬の処方
占方(うらかた) うらないをする人、陰陽師
船方(ふなかた) 船乗り、船頭
相方(あいかた) 相手、特に漫才の相棒 / 遊郭でその客の相手になる遊女
退方(そきえ) 遠く離れたほう、そくえ
大方(たいほう) 大地 ※天を大円というのに対する
檀方(だんぽう) 檀家、檀徒 / 転じて仲間、知り合い
知方(ちほう) 人として行うべき正しい道理・礼儀・やり方を知る
地方(じかた) 農村、農政一般 ※対義語は「町方」
茶方(ちゃかた) 茶の湯の方式、茶道 / 茶道に携わる人、茶道家
町方(まちかた) 村や町を指していうことば / 町または町人に関すること
直方(ちょくほう) 正直
都方(みやこがた) 都の方角、都の近辺、京方
内方(うちかた) 店に対して家族のいる奥のほう / 貴人の奥方、おくさま
日方(ひかた) 南西風、また南東風
馬方(うまかた) 馬で人や荷物を運ぶことを職業とする人、馬子
晩方(ばんがた) 日暮れどき、夕方
蛮方(ばんぽう) 未開で野蛮な地方・国
秘方(ひほう) 秘密にして、他人に教えない薬の処方
百方(ひゃくほう) いろいろな手段・方法 / 諸方面の国々、諸国
浜方(はまかた) 浜の方面 / 漁業などに従事する人
捕方(とりかた) 罪人を捕まえる方法 / 罪人を捕らえる役目の人、とりて、捕吏
法方(ほうほう) 正しい道理 / 病気の正しい処方のこと
本方(もとへ) 根もとのほう、下のほう / 山の麓のほう
末方(すえざま) すえのほう、終わりの頃
末方(すえへ) 末のほう、はしのほう / 山の頂のほう
万方(ばんほう) あらゆる方面、諸方 / もろもろの国、万国 / 種々の方法
万方(ばんぽう) 天下のいたるところ / 周囲の多くの国 / 庶民
無方(むほう) 一定の方向がない / 一定の決まりがない / 限りがない
名方(めいほう) 名高い処方
野方(のかた) 農事の方面 / 高台の畑地、土の悪い高地、のへん
有方(ゆうほう) 四方 / 道にかなった行為 / とるべき方法がある
養方(ようかた) 養親の側 ※対義語は「実方」
蘭方(らんぽう) オランダから伝わった医術
利方(りかた) 利益のある方法、便利なやり方
履方(りほう) 正しい道理をおこなう
理方(りかた) 理屈、原理
裏方(うらかた) 貴人の妻、特に本願寺法主の妻 / 他人の妻の敬称
陸方(くがざま) 陸のほう
霊方(れいかた) すぐれた効き目のある薬の処方、またその薬
六方(ろっぽう) 四方すなわち東西南北と天地
和方(わほう) 日本古来の医方 ※対義語は「漢方」
杣方(そまかた) 草木の生い茂ったところ / 杣人




