番外編:二字熟語以外14 破
素っ破(すっぱ) 忍びのもの / 盗賊 / ふまじめな人 / 人をだますこと、嘘、酒
素っ破抜き(すっぱぬき) 人の秘密をあばいて公けにすること
素っ破抜く(すっぱぬく)
刀をだしぬけに抜く / 突然、人の隠し事をあばく / 人の意表に出る
素っ破の皮(すっぱのかわ) かたり、盗賊、盗賊根性
破れかぶれ(やぶれかぶれ) やけを起こし、自暴自棄であるさま
破れ屋(やぶれや) いたみこわれた家、むさくるしい家
破れ垣(やぶれがき) やぶれた垣
破れ間(やぶれま) やぶれたすきま
破れ僧(やぶれそう) 有髪の僧、また破戒の僧
破れ破れ(やれやれ) ひどくやぶれているさま、ぼろぼろ
破れ芭蕉(やればしょう) 風雨に叩かれて痛みやぶれた芭蕉の葉
破れ蓮(やれはす) 秋の深まりとともに破れて無残な姿になった蓮の葉
破戒の出家は牛に生るる(はかいのしゅっけはうしにうまるる)
破戒僧は次の世には牛になるの意で、僧の品行を戒めていう言葉
破戒無慙(はかいむざん) 仏の定めた法を破って良心に恥じないこと
破角力(われずもう) 勝負のつかない相撲
破鏡の嘆き(はきょうのなげき) 夫婦離別の嘆き
破鏡再び照らさず(はきょうふたたびてらさず)
夫婦の離別など、いったん破れたものは再び元通りにはならない
破軍星(はぐんせい) 北斗の第七星、破軍、アルカイド
破甲弾(はこうだん) 徹甲弾のこと
破山中賊易、破心中賊難
(さんちゅうのぞくをやぶるはやすくしんちゅうのぞくをやぶるはかたし)
山賊をうち破るのは容易いが、自分の悪い心を直すのはむずかしい
破邪顕正(はじゃけんしょう・はじゃけんせい)
悪い考えをうちやぶって、正しい見解を打ち出すこと
破菖蒲(やぶれそうぶ) 襲の一つ、表が萌葱、裏が紅梅または青のもの
破菖蒲(やれあやめ) やぶれそうぶを参照
破地獄(はじごく) 地獄の苦を打ち破ること
破茶碗(われちゃわん) 完全でないこと、疵のあること、またその人
破天荒(はてんこう) 今までだれも成し得なかったことを始めて行うこと
※唐時代、荊州から進士の合格者が一人も出なかったので、その地を「天荒(=不毛の地)」と言ってきたが、やがてついに劉蛻が合格したとき、人々は天荒を破ったと言った故事から
破天連(ばてれん) キリスト教が日本に伝来したときの司祭の称号
破反古(やりほぐ) 破り捨てた反古紙
破魔弓(はまゆみ)
魔障を払い除くという神事用の弓 / 棟上げの式に破魔矢と飾る2張の弓
破魔打(はまうち) 正月の遊戯の一つ、運勢を占うもの
破魔射場(はまいば) 破魔打をする場所のこと
破魔矢(はまや)
破魔弓につがえて射る矢、現在は正月の縁起物や端午の節句の飾りにする
破落戸(ならずもの・はらっこ・ごろつき)
落ちぶれた家の若者、転じて盛り場をうろつき悪事をはたらく者
破廉恥(はれんち) 恥を恥と思わず平然としていること
破廉恥罪(はれんちざい) 窃盗・詐欺・賄賂・収賄など道徳に反する犯罪行為




