番外編:簡単! 称号の作り方 ほか
この単語じてんでは、二つ名や称号が簡単に作れたり、キャラクターのインスピレーションに役立ったりする単語を紹介しています。
とは言っても、例がないとなにかと想像しづらいと思うので、今回は自己流の、紅藤風の、称号の作り方や、キャラの想像の仕方を提案したいと思います。
①称号・二つ名を作る
とりあえず、主人公でもヒロインでも敵役でもいいので、名前を用意します。
名前が用意できたら、○○の「名前」、○○のところによさげな単語を入れます。
今回は丸が二個なので、二字熟語のほうから参照しましょう。
……できました。
例:天鏡のマリア
天鏡は月という意味なので、この場合、月のように美しいとか、月に関係する武器や技を持っているのでしょう、このマリアさんは。
月を表す熟語は結構ありますので、ヒロイン全員月の異称でまとめる、とかでもカッコいいですね。
もちろん、二字熟語を使わなければならない訳ではないので、三時熟語、四字熟語を使って二つ名を付けるのも良いと思います。
例:破軍星のマリア
破軍星は、別名アルカイドとかいう星の名前です。
なんか、これだとすごく男勝りで、お城の警備隊の長でもやってそうな雰囲気。
剣士で、たぶん胸はあんまりな……なんでもないです。
②称号・二つ名を作る 応用編そのいち
一番の方法で作るのもいいのですが、これだとちょっと堅い印象を受けますね。
ジャンル:コメディや軽いファンタジー小説では似合わないこともあるでしょう。
そんなときは、あなたが使える簡単な英語で、二つ名を英語化してみましょう。
例えば、一番で使った例から言うと……。
例:アークミラーのマリア
こんな感じですかね!
天を直訳して、スカイミラーのマリアさんでもよさそうです。
そんなこと言ったって、英語なんてできないよ、という人は素直に辞書を使いましょう。
辞書はいいですよー。
こんな辞典シリーズを三つ、作ってしまうような人は辞書について熱く語り出してしまうので、割愛しますが、一つの意味に対しいくつかの単語が出てくるのが素晴らしい。
単語同士で比較ができますから。
これは長いとか、これはあんまり一般的でないとか。
これはわたしの私見ですが、二つ名に使う英語は、簡単で、みんなが知っていて、読みもなるべく普及しているものを使ったほうがいいかと思います。
長い単語は意味として堅いこともありますし、そもそも読みが分かりません。
最近は、電子辞書が喋ったり、ネットで調べると発音してもらったりできるようですが、残念なことにリスニング能力が皆無なわたしでは、聞き取ることができません。
仮に聞き取ることができても、他の人が別の聞き取りかたをしていたら、意味が通じませんよね。
かと言って、二つ名が出るたびに、これはどういう綴りで、どういう意味だと説明するのも、蛇足と言うか、しつこく感じてしまうかもしれません。
発音記号が読めるかた、英語が堪能なかたには要らぬ心配ですが、一応、参考までに。
③二つ名・称号を作る 応用編そのに
二つ名や称号を作る方法を応用して、武器・防具名を簡単に考えることができます。
主人公やヒロインの武器の名前は、神話や伝承から借りてきたカタカナのもの。
それもいいですが、たまには独自性のある武具名が使いたい!
そんなことってありませんか。
大丈夫です、一番と二番を使うことで、簡単にそれっぽいものができます。
さっそく例から行ってみましょう。
例:蒼翠の槍(そうすいのやり)、花影刀(かえいとう)
これは一番ですね。適当にかっこよさそうな単語を武具名、剣だとか弓だとか斧だとか、そういうものの前に付けます。
ダンジョンから出るちょっとレアな武器みたいでしょう?
ただ、問題は、刀などの日本産の武具には割としっくりくるのですが、それ以外は世界に一つしかないユニーク武器とかじゃないと、他の武具との関係に齟齬がでることでしょうか。
つまり、鉄 → 青銅 → 銀 → プラチナ みたいに段階を追って強くなるような装備には不向きということです。
仕方ないので、状態異常の有無とか、SP回復、HP回復、その他効果で差を付けることにしましょう。
ステータス的には強いけど、呪いがかかってるとか、装備するとHPが半分になるデメリット効果があるとか、そういうのでもいいかもしれません。
次に参ります。
引用元を変えての挑戦。「雨」を使いました。
例:雨花剣スノーフラワー、祈雨杖レインプレイヤー
作りかたは、よさげな単語 + 武具の種類 + 単語の英語化です。
ちょっと武具の種類が邪魔な気もしますが、そこはお好みで。
なくすと今度はどんな武具か分かりませんし、難しいですね。
で、ここの英語化なんですが、二つ名とは異なり、堅い単語や長い単語を解禁してもいいと思います。
言語も英語以外の、ドイツ語とか、イタリア語とか使うと、なおオシャレですね。
今はネット上にたくさんのネーミング辞典があるのでそれを参考にして、こんなんにもできます。
例:雨花剣スネーウ(うかけん-)、祈雨杖プリエール(きうじょう-)
ちなみに前者がオランダ語で、後者がフランス語です。
④和風キャラの名前を作る
これは簡単ですね。
自分がいいなと思った単語を名前にするだけです。
そうですね、例には「夜」の二字熟語を引用しましょう。
例:夜烏、夜雨、夜音、夜月、夜光、夜切、夜雪、乙夜、月夜、百夜
苗字・名前になりそうな言葉をざっと選んできました。
あとはこれを組み合わせて、それっぽくするだけです!
と言っても、苗字と名前、両方に「夜」の漢字が入ってるのは、そのキャラが忍者とかでない限り不自然なので、番外編:和の色名から苗字になりそうな色合いのものを引用します。
例:東雲(しののめ) 乙夜(いつや) 赤色
例:新橋(しんばし) 夜雪(やせつ) 青色
例:琥珀(こはく) 夜音(よと) 茶色
ついでにキャラクターのイメージカラーも決められます。
異世界風に、ヨト・コハク。こっちの形式でもいい感じですね。
この名前で、茶髪茶眼の女の子とかいかがでしょう。地味?
⑤単語からインスピレーションを得る
いままでもやってきましたが、言葉に使ってある漢字や、なんとなくの雰囲気から、キャラを推測したり、想像したりすることができます。
想像なんてよく分からん、なんて人もいるかもしれませんが、単語じてんにはちゃんと意味も載ってるので安心です。
例えば……。
例:弓箭(ゆみや) 弓と矢/武器・兵器/弓の道・武道
このことばからインスピレーションを得て、こんな感じに想像します。
武道という意味がありますので、剣道、弓道、なぎなた……そういった特技がある女の子にしましょう。
それが特技ということは、お家は立派な門があって、お爺ちゃんが道場とかやってるのかもしれません。
よくあるヒロイン像が浮かんできましたね。
名前は、ユミだとあんまりにもそのままなので、同じ漢字で、弓箭(きゅうせん)と読ませることから、千(せん)ちゃんとか、センから転じて扇(おうぎ)ちゃんとかどうでしょう。
最終的に、インスピレーション元にした言葉と、かけ離れた名前やキャラになってもいいと思います。
大事なのは、あなたが色々考えた末にできあがったキャラクターですから。
もちろん、そのまま苗字とかにしてもいいんですけどね。
ちょっと三番とかぶりますが、弓影(ゆかげ)とか弓幹(ゆがら)とかは、苗字として使ってもそんなに違和感がない、ような気がします。
こんなところでしょうか。
これはわたしなりのやりかたなので、既に自分の方法があるかたはそのまま貫いてください。
もっと別のやりかたがあるよ、って人は是非わたしにも教えてくださいな。
では、みなさんの創作活動がますます盛んになることを祈って。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。