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『霧島華音・転』 ~『不思議』の『何でも屋』~  作者: hermina
第7章 『花の城の音姫』 ~海魔の章~
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『花の城の音姫』 ~海魔の章~ 其の三

地上うえについたうちは、異変を感じた。

・・・華音様の気配がない!?

華音様は、うちら海魔・・・精霊や、夜魅やみ等の『この世のモノ』じゃないモノ達にとって、存在そのものが脅威になりうる程のチカラの持ち主や。

当然そのチカラの全てが押さえきれる筈もない。海中なら兎も角。こと、地上でその気配すら感じん言う事は、ただ事ではない。

華音様より託されている『鍵』。これは、今この時の為なんやね。

うちは、急ぎ『桜』に向かう事にする。


「ク、クラーケンさん」


はぁ、はぁと息を切らしながら、話しかけてきた少女は・・・

・・・ああ。


(おや・・・確か、華音様と一緒におった娘やねぇ?)


そう、華音様の友達つー娘やね。

うちの事を探していた様子。つー事は、当然華音様の気配がないって事に関係する事や。


「は、はい、香奈です。」


(そうか、香奈な。よろしゅうに。)

(で、香奈。あんたの用事は華音様の事やね?)


「な、何で分かったんですか?」


(分かるよ。)

(・・・華音様の気配がない。)


「はい、その事で・・・聞きたい事。そしてお願いしたい事があります。」


(分かった。とりあえず、歩きながら聞こか。)


うちが言うと、香奈は、すまほ?で他の娘を呼び出した。

みんな、華音様の友達なんかね。

合流した後、うちらは『桜』に向かって歩き出し、その間に何があったのか詳しく聞いた。


(そか、華音様の存在が無かった事に改変された・・・と、せやけど、華音様は何処かにおる。)

(そういう事やね?)


「はい。花子さんに『桜』の近くにある『祠』にいけと言われました。」

「ただ・・・その『祠』を開けるのにチカラがある人を探していまして・・・」


(なるほどね。華音様は其処までみこしていたんやね。)


「それってどういう・・・」


そか、華音様が”本当”に用事があるのは、きっと香奈や。

確かにこん娘、”普通”やない。『この世のモノ』が改変された世界で、改変前の事を覚えている筈が無い。

果たして香奈は、『この世のモノ』なのか、『この世のモノ』じゃないのか・・・正直、うちから見てどっちとも言えん。

まあ、それも・・・華音様の元に行けば分かる。


(今向かってる場所・・・わからん?)


「あ、もしかして・・・『桜』!?」


(そうよ。うちはね。華音様から『祠』の『鍵』を託されておったんよ。)

(それはきっと・・・香奈を連れて行く為だったんやね。)

(ほな、いこか? 華音様の元へ。)


「はいっ!」


うちらは『桜』へと向かう。

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