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『霧島華音・転』 ~『不思議』の『何でも屋』~  作者: hermina
第7章 『花の城の音姫』 ~海魔の章~
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『花の城の音姫』 ~海魔の章~ 其の一

うちは『楔』に向けて2枚の『符』を飛ばすと、水中にもかかわらず抵抗など無い様に一直線に『楔』に張り付く。

2つの『符』、すなわち『ばりやー祈願』と『大爆発祈願』。

『ばりやー祈願』で『楔』の周りに特殊な結界を張り、『大爆発祈願』で文字通りの大爆発を結界内で起こす。

うちがチカラをこめると・・・


ずしんっ


っと周囲が震える。

結界内で逃げ場のない熱量は、相当なモノ。


(しっかし、メチャクチャやね・・・華音様のチカラは。)

(これで、本来のチカラを出せていないとか、どんなチートなん?)


結界がぱりんっと割れると、そこに『楔』は確認できない。


(みっしょんこんぷりーとやね。)

(亀。次の場所いくで?)


(は、次の場所は・・・です。)


うちは亀の海魔を引き連れ、高速で水中を移動する。

多分途中で、亀を振り切っちゃうかもやけど・・・まあ、問題は無い。

残る『楔』は後一本。

華音様のご命令を受けてからもう、10日程過ぎている。

少し・・・時間がかかりすぎたやろか?まあ、幸い・・・最後の一本は、以前『楔』があった場所とそう変わらない。

何時の間にかまた、『楔』があった・・・という事や。

私がさらに速度を上げると、亀の姿は次第に見えなくなった。

・・・また、振り切っちゃったわ〜


・・・

・・・

・・・


うちと亀が最後の『楔』に到着したのは次の日の事だった。


(さて、さくさく壊して、華音様の元に戻りましょうかねぇ♪)


うちは、『符』用意する。


(ちょっと待たんか!)


海流が渦巻き、うちを襲う。

うちはソレを片手で薙ぎ払う。


(なん?じゃなせんとき!)


(そうはいかね! これ壊されたら・・・また作るの面倒くさいだろ!)

(それに、あのお方に怒られるわ!)


(そんなん知るかいな。)


うちと『楔』の間に割って入ったのは、『河童』の夜魅やみのよう。

作るとか何とか言ってる辺り・・・コイツを倒せば、新しい『楔』が出来なくなるのだろう。

ま、当面の間・・・って事やろうけど。


(兎に角だ。壊して回る輩がいるから何とかして来いって言われてる以上、好き勝手にはさせん!)


(はぁ・・・好き勝手にやってるのはあんさんの方・・・なんやけどね。)

(まあええわ。かかってき! 水陸両用の淡水生物!!)


(はっ利根の大河童と言われた俺をなめんな!)


大河童・・・ねぇ・・・??

今のうち(人間バージョン身長160cm)と対して大きさ変わらんのやけど・・・


(小河童の間違いやないの?)


(うっさいわ!俺は3代目なんだよ!!そのうちデカくなるわ!!)

(だが・・・)


河童が再び海流を放つ。先程とは比べ物にならない程の大きさ。

うちは、その海流と逆巻きの海流を放つと、その海流を相殺した。


(そう、訂正はしないけど、そこそこは・・・やるようやね。)


(イカの姉さんもな!)


うちは、亀に離れる様に指示をする。


(遊んであげるわ? 河童。)


(抜かせ!!)


うちと河童の放った海流が再び激突した。

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