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『霧島華音・転』 ~『不思議』の『何でも屋』~  作者: hermina
第3章 『黒歴史ノート』 ~花子の章~
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『黒歴史ノート』 ~花子の章~ 其の五

私達は昔、私と華音様が拠点として使っていた城下町に到着した。

ここは比較的大きく、また、『ベータの最終拠点』への便も良い。

きっと華音様達なら、この城下町を拠点にしている筈。

そして、多分何時も泊まっていた宿屋にいるだろう。

と、その前に・・・


「あ、私、ちょっとこの先の武器屋に、アイテムを預けていますので、取りに寄りますね?」


「うむ、其れは構わない。」

「しかし、『烈光』の装備はどれも一線級以上の装備だと思うが?」


「それに、その槍は・・・伝説級・・・『グングニル』だろう?」


「はいっその通りっ『グングニル』です。」

「でも、実はとっておきがあるのですよ。」


「ほう、其れは・・・」


「それは、内緒で〜す♪」


等と、『神羅』、『幻影』と話していると、目的の武器屋に到着する。

早速中に入ると、店の奥に居る店主に話しかける。


「おっちゃんっ預けてあったアレを出してください。」


「〆烈光の騎士〆フロイライン〆花子〆様!?」

「お預かりしていた、『アイギス』ですが・・・」


「『アイギス』だって!?」


『幻影』が話に乱入する。


「『アイギス』と言えば、『最強の盾』と名高い伝説級の盾じゃないか!?」

「サーバーに1個存在するかしないかと噂になった・・・」


「ええ、そうです。」

「その所有者が、花子さんですね・・・あ、正確には華音さんがドロップしたんでしたっけ?」


「そうで〜す、流石『深海』。事情に詳しいねぇ♪」

「華音様がドロップしたんですけど、装備できないので私が使ってたんですよ〜♪」


華音は、その時語ったと言う・・・


「私が装備できるものは出やしねぇ・・・その癖、伝説級が出やがる・・・」

「此れが『物欲センサー』か・・・」


と。


「まあ、そんなこんなで〜♪」

「おっちゃん〜宜しく〜〜〜♪♪」


「いえ、それがなぁ・・・」


「「「「それが??」」」」


「《真なる深淵》《華音》様が、引き取りに来て・・・持っていったんだ。」

「なんでも、仲間の盾特化の嬢ちゃんが使うとか・・・」


「それ、誰!?」


思わず私は、おっちゃんに詰め寄る。


「いや・・・香奈?とか言ったかなぁ?」


あ、そういう事ですか・・・盾特化にした香奈ちゃんが、『アイギス』で『ガーディアンベータ』の『サテライト』を防いで勝った・・・って事??

つまり、香奈ちゃんはそれ程の使い手って事か・・・

・・・はあ、私の伝説級・・・

・・・

・・・ま、いいか。

元々ドロップしたのは、華音様だし・・・グスン。


そんなこんなで、宿屋に到着。


「私が行ってきます。皆さんはここで待っていてください。」


私はまるで我が家の様に、酒場を抜け2階の部屋に向かう。

目的の部屋に着くと、自分の部屋に入る感覚で、扉を開けた。


がちゃ


「華音様、来ましたよ〜」

「あっと・・・〆烈光の騎士〆フロイライン〆花子〆・・・参上!」


びしっとポーズを決める。


「うお、『裂光』か!?」


「花子さんっ!」


ふっふっふ・・・決まった・・・私、めちゃくちゃかっこいい登場したわ・・・


「5人揃ったわね。」

「これで、5ヶ所全てに向かうことが出来るようになったけど・・・」


「いや、先程も言ったが、其れは得策ではない。」

「この5人で敵の本体を叩くべきだ。」


「しかし、それじゃ他の4か所の町や城が・・・」


って、ポーズに関してはスルーですか!!


「其れに関しては・・・花子。」

「間に合ったんだな?」


「はい、華音様。」

「皆さん、窓の外を見て下さいな♪」


私は宿屋の窓を開ける。

外には、私と共にこの世界に来た『戦友』達がいる。


「『幻影』に『白狼』!?」


「『神羅』に『深海』もいるわ!?」


「フッ こんな楽しそうな祭り・・・俺達を混ぜないつもりか?」


「そうじゃ、我もこのゲームの結末が見たかったのじゃぞ?」


「みんな・・・」


「でも、何故皆がこの世界に?」


「うむ、それはだな・・・」


華音様が、私に『戦友』達を集めさせた経緯を説明する。

なんか、オイシイ所持ってっていません?華音様??


「・・・そっか、そういう事・・・なんだ・・・ね。」


「火燐。何がそういう事なんだ?」


「私達だけでは攻略できない訳が分かったのよ。」

「それはね・・・」


「それは?」


「ここはもう、『私達の夢の世界』じゃなくて、『みんなの夢の世界』なのよ。」


「そうか・・・そうだな。」


二人は、眩しそうに『戦友』達を見ていた。

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