『黒歴史ノート』 ~花子の章~ 其の三
がちゃ。
扉を開けて、中に入る。
ここは、SECA・・・ゲーム会社の開発チーム室の室長室・・・だ。
「うわっととと・・・花子ちゃんじゃないか・・・」
「いきなり来るのは、やめてくれよ・・・正直、心臓に悪い。」
「あ、あははは。」
「すみませんねぇ〜坂野さん。」
「・・・いえ、『深海』!!」
「むっそれは俺が昔捨てた名・・・其れを言うのか『裂光』!!」
案外ノリの良い仲野さん。
坂野さんは当時・・・『ファンタジースターオンライン』に関わっていて、現在は『ファンタジーユニヴァース』の開発室長という肩書きを持っている。
その坂野さんは、当時プライベートで『ファンタジースターオンライン』をプレイしていたんですよねぇ〜
まあ、とは言えバイトでデバック担当をしていた坂野さんは、攻略に関しては知らされていなかったみたいでした。
それを知っていれば、あのボスは攻略され、ゲームはクリアできたのかも・・・
「で、何の様だい?」
「『ファンタジーユニヴァース』のグランドクエストについては、何も教えられないよ?」
「あははは、それは自分で見つけますよ。」
「それより・・・です・・・」
「ん?」
「私達の冒険を・・・10年前のあの冒険を・・・終わらせに行きませんか?」
「それは、どういう・・・」
・・・
・・・
・・・
「ほう・・・それは、面白そうだね。」
「でしょう? それで、相談もあるんですが・・・」
「『神羅』と『幻影』・・・それと、そのギルドメンバーの所在を教えて欲しいんですよねぇ♪」
「おいおい・・・個人情報保護法って知ってるかい??」
「ええ。勿論。」
「・・・はあ、教えることはできないが、『幻影』に関しては個人的な知り合いだ。」
「『幻影』に連絡を取ってみよう。『神羅』は確か・・・『幻影』の奥さんだった筈だ。」
「ほぇ〜やはり世の中は狭いですね。」
「それで、『白狼』に関しては・・・どうしようもないぞ?」
「あ〜そっちは大丈夫です。」
「それでは、『幻影』と『神羅』はお願いします。」
「ああ、分かった。連絡する。」
がちゃ。
私は入口の扉を別の場所へと繋ぐ。
「どもども〜〜」
「どぅわ!?」
少し薄暗い店内に古めかしいカメラや最新デジカメが陳列され、そこに何故かレトロゲームのコーナーがあり、今や懐かしいゲームのカセットが並ぶ。
ここは、『ココロード』にあるカメラ屋。
「花子ちゃん・・・頼むから、まともに来てくれよ・・・」
「すみませんねぇ・・・コレがデフォなんで♪」
「・・・」
「で、どうしたんだい?また、レトロゲームかい??」
「いえいえ〜それも魅力的だけど、今日は『白狼』に用があるんですよ。」
「む・・・『裂光』か、何の用だ?」
「実は・・・」
・・・
・・・
・・・
「フッ面白い・・・この『白狼』、ギルドのメンバーを集め参戦しよう。」
「よろろです〜」
「じゃあ、準備出来たら『霧島華音』に来てくださいね〜」
・・・そして、数時間後。
『白狼』がギルドメンバーを引き連れ、また、『深海』からの連絡を受け、『幻影』、『神羅』の二人及びそのメンバーを迎えに行き・・・
・・・『霧島華音』に20数名のトッププレイヤーが集結した。
つ、疲れました・・・OTZ




