第1話「目覚めたら美女?」
すみません・・・要塞までいけませんでした。
まあ、ヒロインは出せたのでお許しいただければ・・・
コッコッコッコッコッコッ・・・・
無人の廊下を靴の音が響く。
「やっと完成しました・・・
これがあればマスターのご病気も治ります」
ロングの赤い髪をしたスタイルの良い美女がつぶやく。
「しかし・・・思ったよりも時間がかかってしまいました。
早く人体冷凍保存室に向かい蘇生を行いませんと」
コッコッコッコッコッコッ・・・・
「ここまで広いと急ぐときは困り者ですね・・・
何か手を考えませんと・・マスターにご負担をかけてしまうかもしれません」
コッコッコッコッコッコッ・・・・
「あ、ここです。毎日、寝顔を覗いていましたから、
場所は絶対に忘れません。ああ・・・とうとう・・・うふふふふ」
人体冷凍保存室とプレートに書かれている部屋の前で
美女が怪しい微笑を浮かべる
「では、失礼します。マスター」
プシューと音がしてドアが自動で開く。
そこには大きい部屋にも関わらず
部屋の中央に一つだけガラス製のカプセルが安置されている
「マスター、お目覚めの時間ですよ」
美女はガラス製のカプセルに近づくと中を覗き込む
「マスター、お待たせしました。もうすぐですよ」
ガラス製のカプセル近くにある透明なプレートに手をかざして
何かを入力し始める。
「さあ、マスター・・・」
ガラスのカプセルから白い冷気が噴出し
静かに・・・静かにカプセルが開いていく。
「愛しのマスター、お目覚めください」
美女が怪しい微笑を浮かべガラス製のカプセルを見つめた。
カプセルが全て開ききったと同時に男性が目を開いた。
「えっ・・ここは・・・」
男は目を覚まし上半身を起こした
「おはようございます。マスター」
「えっ、き、君はいったい・・・」
美女の突然の挨拶に男性は驚きながら話す。
「申し訳ございません。私の名前はCIP-99型と申します。
和也様でよろしいでしょうか」
「えっ?確かに俺は和也だけど・・どういうこと??」
「私はアンドロイドです」
「あ、ああああ、アンドロイド??えっと人間ではないということかな?
どこからどう見ても、人間しか見えないんだけど・・・」
和也がCIP-99型を頭の先から足までを見る
「はい、私はアンドロイドで間違いありません。
ですが感情回路が組み込まれておりますので
ほぼ人間と変わりはありません」
「えっ、感情回路??」
「はい、人間と同じように喜怒哀楽ができるように組み込まれた回路です」
「でも、データ通りに動くだけでは・・・」
「いえ、データーに基づいて表現されるわけではなく、
人との生活でつかさどったものとなります」
「なるほど・・・ってそれなら違うところはあるのかな?」
「人間と違うところですね。子供を生む事ができない事と
身体能力や知性、記憶力などになります。戦略・戦術・戦闘など
人ではできない行動を行う事が可能です」
「なるほど・・・でも、その名前じゃ呼びにくいよね・・・
CIP-99型ってさ・・・愛称とかはないのかな?」
「マスター、申し訳ございません。私にはそのようなものはありません。
「そうなんだ・・・では、俺がつけてよいかな?」
「マスターが名前を下さるんですね。お願いいたします」
「では・・・うーーん、アテネなんてどうだろう?」
「アテネですか・・・わかりました。これからアテネと名乗らせて頂きます」
アテネからピーピーと機械音がなる。
「な、なんだ・・・」
「名前を頂きましたでマスター登録を行います。大変申し訳ございませんが
マスターの粘膜を頂きたいと思います」
「え??どういうこ・・・」
和也が話している途中でアテネが突然顔をよせキスを行う
「なななな・・・なに!!!??」
「粘膜登録を完了しました。正式にマスター登録完了です」
「え、あ、へ・・・」
「突然で申し訳ございません。正式に登録を行うには
粘膜登録を行う必要がありました。キスが一番早く行えますので」
「そ、そうなんだ。で、でも、キスなんていきなり・・その・・」
「マスターとキスを行うのに躊躇なんてありませんよ。
マスターは和也様だけですから」
「そ、そうか・・でも、びっくりするからさ」
「わかりました。今度からマスターに確認をとりキスを行いますね」
アテネが怪しく微笑んだ
「い、いやそうじゃなくて・・って、そうだ!聞きたいことがあるんだけど・・・」
「はい、なんでしょうか?マスター」
「あ、その前に、マスターは俺だけってどういうことかな?」
「それはマスターがマスターだからです」
「え?どういうこと?」
「それに関しましては、マスターの病気の治療を行ってからでもよろしいでしょうか」
「あ、ということは俺の病気が治るようになったということかな?」
「はい、こちらを投薬すれば完治します。まずはこちらをお飲みになった後に
詳しいご説明を行いたいんですがよろしいでしょうか」
「わかった・・これで病気は治るのか。父さん、母さん、賭けにはどうやら勝てたらしいよ」
和也はそうつぶやきアテネから薬を受け取り飲んだ
「マスターその薬は即効性なので飲んですぐに効果がでると思います。
ですが、難点は眠くなる事です」
「え・・・ああ・・・だから・・・」
和也は薬を服用し・・・そしてまた意識がなくなった
「お休みなさいませ・・・マスター・・」
アテネが怪しく微笑んだ
ふむ・・・なんかよく意識がなくなる主人公になってしまいました・・・
誤字とかあるかもしれませんが気にしないでいただけるとありがたいです。
12/6 修正