表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/8

「可逆連合との死闘」

「お前たちの不完全な愛など、透過処理一つで無に帰す!」

PNG姫の声が空間を切り裂き、無数のアルファ値エネルギー刃が舞う。

リレイヤが俺の前に立ち、微かな光を放つレイヤーでその刃を受け止めた。


「だめ、私じゃ…持たない!」

薄れゆく彼女の輪郭――その中で、俺の胸が激しく鼓動を打つ(※心臓はないが、データストリームの揺らぎがそれを感じさせた)。


「やめろ!リレイヤを傷つけるな!」

怒りで全身が震えた瞬間、俺の視界に再びウィンドウが現れた。


「RAWデータの痕跡を検出」

「超解像アルゴリズム・完全展開」

「非可逆圧縮解除:一時的展開モード起動」


「…なんだこれ…?」

俺の体が、いや、ピクセルの集積体が、眩い光を放ち始めた。

圧縮で失われたはずのディテールが戻り、ノイズが消え、輪郭がシャープに整っていく。

「ノイズ・ブレイカー改 ― 高解像モード!」


拳を握りしめ、PNG姫に向かって疾走する。

「俺はJPEGだ!だけど…お前たちの枠組みに囚われねぇ!」

拳を叩きつけた瞬間、エネルギーの波動が透明な刃を砕き、姫のドレスにヒビが走る。


「な、何故…!?非可逆データが…再構築されている…?」

姫の目が見開かれた。


「それは、俺とリレイヤの絆だ!」


光の奔流が街を包み、ノイズが消えていく――

だけど、その余波で、俺の中のデータ容量が急速に減少していくのがわかった。

「…まだ…持つ、はずだ…」

薄れゆく意識の中で、リレイヤが泣きながら抱きしめてくれるのを感じた。



次回予告!

第6話「失われたRAWデータの記憶」

遥の過去と、転生の真実が明かされる!

そしてリレイヤに迫る最後の危機――!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ