0-プロローグ
新しい物語書き始めました。面白く、読んでくれたら幸いです。
僕は船に乗り込む。木製で定員は2人までの小さな船だ。
「いくのかい」
「ああ、ここで十分教わったし、僕にはやらなくちゃならないことがあるからね」
「君のやろうとすることが叶うようここで見ておくよ」
「助力する気は?」
「もう十分しただろう」
そう、ここで十分なことを教わった。もうこの方から教わることは何もない。
「私はハッピーエンドが好きだからね。応援はしないが、幸せを見せてくれよ」
「ああ。今日までありがとうございました。アレスジーア」
あまり尊敬はできないが一応面倒を見てくれたのだ最後くらいは敬意を表そうと感謝を述べる。
僕はオールに手を掛けボートを漕ぎだす。霧が濃い海の上を漕いでいくと先ほどでた島は一瞬で見えなくなった。
突然自由落下に襲われる。滝だ。滝から船が落ち下へ下へと自由落下する。海面までの距離はおよそ100メートル。このまま落ちれば落下の衝撃で死ぬだろう。
「はい、ちゃんと対策済みです」
重力で加速していった船が少しずつスピードを弱めて行った。遅くなりながらちょっとずつ下へと落ちていく。水面に着地するとまた船を漕ぎ前へと進んでいく。
「ノインのやつよくこれ登ったな」
ここまで送ってくれた妹を思い浮かべる。
「僕が強くなったのを見せつけてやる」
そして、深呼吸。自分の師を、これからの目的を思い出す。
「先生・・・・・・必ず生き返らせます」