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第一話 しらないどこかのなにか
白い白い世界でとあるヒトは楽しそうに話す。
『ねえ、次は誰が来ると思う?』
『ねえ、この子はどうかな?』
【イイネ】
【イイネ】
【イイネ】
色彩など何もない。なぜならここは〈あろぉんわぁるど〉だから。
〈あろぉんわぁるど〉の数少ない、いや、 今は 二人しかいないヒトの一人“びゃく”はいう
『ねえ、こく。』
“こく”、この世界にいるびゃくのパートナーだ。
『いいとおもう、このこたちいろんなひょうじょうをみせてくれそう。』
『だよね。じゃあ呼ぼうか。』
パチン
びゃくが指を鳴らした瞬間だけ、この真っ白い世界は暗黒に包まれたのだった。