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接近最強

「まずい!あいつが来た!」


刀を2本腰に挿しその両方にそれぞれ手を当てている男プレイヤーが走って来た。

あれは……いつも魔法使いに喧嘩売りまくって遠距離からフルボッコにされている物理の星(笑)君ではないか。

今回のイベントだと敵方になったのか。


「なにがまずいの!?普通に遠距離から氷なり炎なりで攻撃すれば……」


「今やってんだけど相手方の魔法に迎撃されてる!このままだとやばい!」


「だから何がやばい「物理最強が魔法集団に潜り込む!このままだと魔法使いが全滅するぞ!?」


「は?」


意味がわからない、このゲームは魔法使い一強のはずだ。

例え近づかれても普通のファンタジー作品と違いこのクソゲーにおける魔法使いはは短縮魔法とか使って普通に接近戦対応する。


「だがそういうことなら仕方ねぇなあ!ぱぱっと首元はねてきますか!」


「おい待て!二人でやるぞ!」


私は剣を抜きながら走って二刀流に近づき、そして剣を構えたとき二刀流の手元がブレたのを見た瞬間後ろに飛び跳ねる。

視界には二本の内一本を抜刀し振り抜いた姿の二刀流の姿が見えた。

とんでもなく剣速が速かったが運と勘でなんとか回避。

だけど無理に避けたせいで姿勢が不安定。

ここから左側も抜刀されたら避けきれない。

するともうすでに左手も抜く瞬間で、


「いぃッ!?」


「!!」


剣と刀がぶつかり合う。

危なかった……!

剣筋に剣を置くのが遅かったら首刎ねられてた!

というかなんだあれ?!

剣速が速すぎる!

クリア不能NPCじゃねぇんだからさぁ!?

あぁ!右の刀も来る!死ぬ!間に合わない!ていうか力強ッ!?


右手に持った刀を抜刀時以上のスピードで振りかぶってくる。

しかし左から現れたプレイヤーの斧がその刀を防ぐ。


「だから言っただろ!?二人がかりだって!」


「すまん!悪かった!一人じゃ無理だこれ!!」


斧と剣で二刀流と鍔迫り合いをする。


「力強すぎるって!!何でこっちは腕二本ずつなのに向こうは腕一本で競り合えるんだよ?!」


「知るか!うおっ?!」


二刀流が斧使いを蹴り飛ばす。

ということは右手側の刀が当然私を狙って来るわけでして、


「うぉおおっっ!!」


最近このゲームの挙動に慣れてきてできるようになったバク転を鍔迫り合ってる右腕を犠牲にして実行!!

右腕とついでに両足が切り落とされたが、なんとか後退して斧使いとチェンジ!


「ふっ!これぞ近接職奥義バク転!まぁまぁ失敗するがその華麗さに戸惑うがいい!!」


「奥義魔法と比べたら華やかさのカケラもないけどね」


「うるせー通常技が必殺技みたいな連中と比べんな、というか早く右腕回復して!?」


「今やったよ」


よく見るとすでにマイライトアーム及びマイレッグが復活しているではないか。

しゃあ!これで安斧とともに左腕切り落とされた斧使いのサポートに行ける!


「サンキュー!後でここに来る斧も頼むわ!」


「りょーかい」


走ってそして飛び跳ね二刀流使いの真上から剣を振るが読まれていたのか刀に防がれ左側から刀が来る。

だがなんとかインベントリが間に合ったのか割と高そうな斧を持った斧使いがそれをまたもや防ぎ、


「遅ぇえぞ!バカやろう!めっちゃコワかったんだけど!?」


「悪い!少しの間チェンジすっからそれで許せ!!」


「他の接近職の連中は!?」


「今走って来てる!後もう少しの辛抱だ!!」


他の接近職はここ東方面以外の場所で警戒していた。

今頃連絡がっ行ってるはずだからもうそろそろ走ってくる連中が見えるだろう。


「わかった!少し頼むぜ!」


「おうよ!」


いいねぇ!後から映像を見るのが楽しみだねぇ!!めっちゃいい会話しちゃったよ今!しかも敵の真前で!!

これは創作が捗りますわ!


斧使いがいなくなったことで空いた左の刀を横から振りかぶってくる。

その剣速のせいで見ながらだと絶対に対応できないから初動だけで剣筋のあたりをつけそこで脛につけている甲冑で刀を防ぐ。


「ぐぅッッ!!」


甲冑と刀がぶつかり合う音がこだまする。


あぁこれ衝撃だけで脛の骨折れたな。

というか早く他の接近職来いよ!

なんかもう甲冑にひび入ってるしどんだけコイツゴリラなんだよ!?

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