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星空色の魔法使い  作者: たいさ
7/20

視える者R first

ゆっくりと瞼を開けた。

まだ視界はぼやけていて、頭もあまり回っていない。


「ん~ よしっ」


軽く伸びをしながら体を起こし、ベッドから出て着替える。

重い体を動かして部屋を出た。

二階から降りて、台所へと向かう。

窓から外を見るとまだ少し暗くて、時計の針はちょうど6時を指していた。


早起きする事も、お弁当を作る事も、朝ごはんを作る事も別に苦では無い。

もともと居た世界では、病気がちの母親に代わってよく妹たちの分を作っていたものだ。

……先にお弁当を詰めようかな。

昨日作っておいたおかずを、レンジで少し温め始めた。

━━この世界は、あっちの世界に比べたら平和だ。人を襲う魔獣はいないし、そもそも魔法という神秘さえ知らない。同じなのは、人が怖いというだけ。


温め終えたおかずをお弁当に入れていると、電話が鳴り出した。

こんな時間に誰だろう。私は電話機の側に置いてある連絡網のプリントと、表示された電話番号を照らし会わせる。どうやら一つ前の家からみたいだ。

何か起きたんだろうか…?恐る恐る、電話に出た。


「もしもし? はい、屋土坂です。ご用件は何でしょう? 本当…ですか…? わかり、ました。後で伝えておきます。 はい、それでは」


震える手で、電話を切った。この事を、彼に伝えたらどうするだろう。大人しくしている訳がない。


ドアの開く音。

程なくして、階段を降りる音が聞こえて来た。


「おはよう、レイナ。何かあったのか?」


心配そうに訪ねる彼に、言わなければならない。


「あのね、一樹君。今日…学校は休みになるみたい」


「休み? どうして…?」


先ほど聞かされた言葉を、伝える。








「事件が、起きたんだって」

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