エリア火山に連れてって! Ⅷ
ホーク様御一行は・・って。2回後書きまで書いたのに消えちゃった。
今度は素早くいくぞー! ではお楽しみに~~。
「良かったー。生きてたんですね!」
ノーアが嬉しそうな笑顔でホークたちを出迎えてくれた。
「お姉ちゃん、精霊は精霊でもウンディーネでしょ?」
「ごめんなさい。ノーアと言う名前も嘘でーす。実は私はぁウンディーネのピノアと申しまぁす。皆様を騙したのはぁ、深いわけがあることでしてぇ、とにかく申し訳ありませんでしたァ。まだ駆け出し者でして、どうぞお許し下さいねっ。」
と平謝りに謝る。ような気がする。
洞窟の地下からのゲートは、洞窟の入り口付近に作られた四阿の傍にあった。後でエストロに聞いた話だが、ここはエリア火山の中腹に作られたエストロの庭園なのだそうだ。
ホークたちはその四阿にあるベンチに腰かけた。
「説明してくれるんだよねえ?」
ホークの言葉にエストロが傅いた。
「まずは非礼をお詫び申し上げます。あなた様がラグナロク様の転生者ではないかと薄々は感づいてはおりました。ですが、その確証が欲しかったのです。それと、本物の転生者だとしても、力なき転生者であれば殺すつもりでおりました。」
「再び転生させるために?」
ホークは苦笑した。
「はい。力の無いラグナロク様など、必要ありませんから。」
「そういうとこって、血筋だよね~。シュマロにもズケズケ言われてたなあ・・・。で、オイラが転生者だってとこは納得したって事?」
「ええ。完全複製呪文は250年たった今も、復元できた魔法使いはいません。ほぼ貴方のオリジナル呪文と言っていいでしょう。とても卑怯な呪文だとは私も思いますが。」
「褒められてんのか・・貶されてんのか・・・?」
「ですが、それで良いのです。命を懸けて戦う我々には卑怯もクソもない。勝てなければ逃げ、力を付けてまた戦う。死んでしまえば、二度と勝てないのです。我々に許されないのは仲間を裏切ることだけです。」
「半分は賛成だ。」
ドレイクがエストロの言葉に割って入った。
「死んでも勝たなきゃならねえ。そういう時もある。あんた、実戦経験が少ねえんだろ。」
「なぜ?」
「俺も昔はそう思ってたからな。年はあんたの方が上だが、俺より青いな。」
ドレイクはニヤリと笑った。
しかし、エストロは落ち着いていた。
「確かにあなたの云う通りかもしれませんね。私は魔法使いではありますが、ラグナロク様のように魔法で攻撃したり、回復呪文を唱えたりできる訳ではありません。そもそも私が使える呪文は一つしかありません。」
「じゃあ、どうやって戦うの?」
サラが昏睡から覚めていた。
前にも説明したが、魔法使いと言うのは役割が多岐にわたる。
例えば、戦場で攻撃に参加すれば、強力な魔法で相手を倒すこともあれば、仲間を回復したり、戦闘の補助的な役割や、索敵などの補助的な役割をする場合もある。ただし、彼らの役目には一つだけ共通点がある。それは魔法を使って何かをするという事だ。攻撃呪文や回復呪文(あるいは補助系呪文)を使えない魔法使いなどいるのだろうか?
「私の使える呪文は一つだけです。そして、私自身は魔法で戦う事も、回復させることも出来ません。」
「なるほど、召喚士か、お前は?」
ユンがギロリとその豹の眼で睨みつけた。
召喚士とは、契約により魔界に棲む魔物を現世に呼び出し使役する呪法である。
魔法使いの中でも高位の者しか使用出来ないと言われ、今はその呪法自体が廃れ、使用できる魔法使いも皆無と言われている。
「似てるけど、違うよ。マー一族は元は召喚士だったが、シュマロが十秘宝の一つを発明して、召喚士とは別物の召喚士になったんだ。」
「どういう事? 意味分かンないよー!」
「お嬢さんには難しいようですが、先ずはこれをご覧ください。」
シュマロは腰のベルトから、古ぼけた革製のポーチを外して見せた。
「これが十秘宝の一つ、≪愚者の小箱≫です。」
「これが、十秘宝のひとつぅ?」
ドレイクが拍子抜けしたように叫んだ。
かつてのカオスとの戦争では、転生前のホーク(ラグナロク)が10人の弟子とともに魔王とも言うべきカオスを10の秘宝の力を持って倒したと言われてる。今ではその秘宝がどういうものなのかは噂だけに留まらず、云わば都市伝説のような存在にすらなっている。ゆえに名前だけ分かっている物、名前や用途すら分らぬ物も多い。ドレイクが持っている≪死刻の剣≫や≪48瞳の鎧≫のように、出自がハッキリと分かっている方が稀なのだ。それに、伝説には必ず尾ひれがついて大げさな表現になる。どういう機能を持つ秘宝なのか、ドレイクには分からなかったのだが、それでも鎧や剣などの武具をずっと想像していたのは仕方のないことだろう。
「愚者の小箱はその特性から十秘宝の一つでありながら一つだけではありません。作成当時は11個作られたそうですが、今は散逸して5個しかその行方が分かりません。」
エストロの話によれば、そのうち3個はマー一族が所有しているという。
「それってどう使うの?」
「お見せするのが早いでしょう。」
エストロは無造作にポーチのふたを開け、そこに腕を突っ込んだ。
「なに? 嘘だろ?」
「え? 何が?」
ドレイクの目が丸くなったが、サラは気づかぬ様子だった。
そう、ほんの小さな小箱の入り口から入ったエストロの腕は、肘のあたりまで箱の中に飲み込まれている。
そして出されたエストロの手に握られているのは、野球のボールほどの白い球だった。その球はよく見ると、細い硬質化した白い糸の塊だった。
「<出現>」
エストロがその繭のようなボールを投げると、白い繭は解け、あのドラゴンが現れた。
「ぐふー・・・。」
「あのドラゴンじゃないか。」
「ぐふふ。俺の名はムラドーだ。よろしくな。」
ムラドーがニヤリと笑うと、凶悪な面構えになる。お子様が見たなら、きっとちびってしまうだろう。
「人語を話せるドラゴンとは珍しいな。」
「私の持ち駒の中では最強です。ムラドーに敵う魔物などおりません。」
ユンは面白くなさそうにプイとそっぽを向く。ユンはⅮ=メーテルと契約を結び、彼女に使役されている身だ。召喚士自体も契約を結んだ魔物に対しても面白くない感情を抱いている。
「ピノア、ご苦労。下がっていいよ。」
「はい。旦那様」
「<格納>。」
すると今度はピノアが瞬時に繭に包まれ、白いボールの繭玉と化した。そしてそれを愚者の小箱へとしまった。
「後は契約を結んだ魔物を繭化する繭化という呪文があるだけです。そもそもこれは霊糸繭化呪文と言いますが、呪文と言うよりは呪法と言った方が良いのかもしれません。そしてご覧になった通り、この入り口の小さい小箱の中は別の空間と繋がっていて、そこに物品を保管しておくことが出来ます。入り口に持っていけば、結構大きな物も入れることが出来ますよ。」
間接的に非常に便利な小物と言っていいだろう。11個も作られたのは、ラグナロクと弟子の為だろう。これを使えば、重い鎧や剣も簡単に持ち運びすることが出来る。
「人も入れるのかな?」
サラの言動は、旅を楽にしたいという魂胆がミエミエであった。
「残念ながら人間は無理のようです。私はやったことがありませんが、かつて持ち主が入って行方不明になった事があるようです。その愚者の小箱は紛失していますが、中の人間は今でも生きているのでしょうか? 確かに魔物をここへ格納はします。しかし彼らは繭に守られ、半分眠っているような状態にあるそうです。とはいえ、人間に繭化をしたことはありませんし、果たして耐えられるのかどうかも分かりません。それでもお嬢さんは試してみたいと?」
「いえ、いえ、そのような事は露とも考えてはおりませんです、はい。」
サラは及び腰で答える。
「じゃあ、愚者の小箱に残りの秘宝が眠っているって事?」
「その可能性は否定できないと思います。ただ、私の一族が持っている全ての愚者の小箱の中にはありませんでした。」
「ふ~~ん。じゃあ、やっぱり噂を頼りに動くしかないか~。」
「いえ、そうとも限りません。実はホーリー様はまだ現役でございます。」
「ええー! マジ?」
「本当です。ホーリー様はエルフですから。」
「そーか、そーいやそーだった。」
通常エルフは長命で人間の寿命をはるかに超える。
「それともうひとつ。コールレアンにあるギース教の修道院に<愚弄王リーの魔導書>があると言われています。」
「ええー! マジ? おいら、あれは苦手なんだよなあ~。」
ホークが珍しく頭を抱えて座り込んだ。
「ですが、あれをお使いになれば、ラグナロク様に敵う者などいなくなるでしょう。」
「・・・・やっぱ、オイラが使うの?」
「はい。シュマロの言によれば、あれはラグナロク様に一番懐いていたと。」
ホークががっくりと肩を落とし、虚ろな瞳でため息をついた。
「それじゃあ、先ずはどっちに行く?」
ドレイクが沈んだ雰囲気を変えようと大きな声で言った。
「二手に別れましょう。ラグナロク様にはシトリーがついています。私は貴方とでもホーリー様の方へ向かいましょう。そして、コールレアンで合流すると言うのはどうです?」
「いいだろう。俺はドレイク。ドレイク=ハッシーだ。」
ドレイクはエストロに右手を差し出した。エストロは少し逡巡したが、ドレイクの手を握った。
「エストロ・マーです。私の足手まといにならないように気を付けてくださいね。」
「それは、こっちのセリフだ。」
握る手に力が入る。
「はーい、はい。そこまで~~。あんたたち、男同士でなに熱くなってんのよ。」
ハッとして二人は手を離した。
「私はサラ。サラ・コナーズよ、よろしくね。」
「よろしく、お嬢さん。では、ラグナロク様、それで宜しいでしょうか?」
「ちょっと待って。オイラの名前はホーク・ガイバード。ラグナロクじゃない。それにユンの事をシトリーって言うな。」
少し激しい口調のホークに、少しだけ驚いた顔を見せたが・・・。
「承知いたしましたホーク様。」
「様はいらない。ホークでいいよ。」
「しかし、それでは・・・」
「オイラがヤなの。」
「・・・分かりました。」
ユンが人間の姿に戻った。
「俺モ挨拶スル。<ユン>ダ。本当ノ名ハ教エナイ。」
「分かりました、ユン。私も聞かない事にしましょう。」
二人もまた、軽く握手を交わした。
カブールの街の教会は規模としてはそれなりに大きい。町の人口を考えれば相応とも言えるのだが、信者の数はさほどでもないのか、教会はいつも静かで静謐に包まれていた。
教会の入口へ続く小道にはきれいに刈り込まれた芝生といくつかの巨石が置かれ、水路が作られている。そして5つの大きな池に繋がっていた。その池には魚が放たれ、それを目当てに野鳥が集まってくるのである。ある時、信者の一人が「鳥の声も神々しい。」と呟いたことから、<鳥が説教する教会>と呼ばれるようになったという。
礼拝堂はガランとしていて、ステンドグラスから差し込む光が、礼拝堂の椅子や床を色とりどりに染め上げていた。
コツコツと乾いた靴音がして、そこにリオネットが姿を現した。リオネットは礼拝堂の中をグルリと見渡すと、4つある告解室の小部屋へと近づく。
1・・・2・・・3・・4番目の告解室の前で立ち止まると、リオネットは扉を開けて入っていった。
「ようこそ。あなたの罪を告白しなさい。すべての罪はわが主のお導きにより、浄化されることでしょう。」
格子越しの顔は薄暗くて見えないが、口元の細長い顎と、白い髭、しわが刻まれた顎のラインが微かな光に照らし出されている。リオネットは告解室の中でその薄暗い顔を見上げた。
「大司教様にはご機嫌麗しく、ご健勝の事と嬉しく存じ上げます。」
「挨拶はよい。リオよ。何か動きがあったのかな?」
「ええ、大司教様のおっしゃったラグナロクの転生者を発見しました。」
栗毛の髪の間から覗くリオネットの瞳は暗く輝いていた。
「そうか。噂は本当だったか・・・。エグランからの使者に探りを入れたが、そこははっきりしなかったとの報告は聞いていたが・・。」
「大司教様。今後はどうなさるおつもりで?」
「そうさなあ。教皇は静観の構えのようだが、排除すべきとの意見もある。我々の思惑通りに動いてくれればよいが、どれほどの力があろうと、飼えない犬は殺してしまうべきではないかな?」
「こちらにも莫大な損害が出ると思われますが。」
「大げさだねえ。伝説はあくまで伝説だ。君はその転生者を過大評価しているのではないかな。」
リオネットは表情を変えずに嗤った。
「いずれにせよ、奴らから目を離すな。何かあれば逐一報告せよ。」
「はっ。仰せの通りに。」
「父親が行動を共にしているのだろう?」
「はい。」
「連絡はどうしておる? 難しいのならわれらの方でも動こうか?」
「それには及びません。」
リオネットは腰の愚者の小箱から繭玉を取り出すと、呪文で繭化を解除した。
「これはトードノームという魔物です。」
リオネットの手の平には黄土色をしたカエルのようなノームがちょこんと座っていた。大司教は汚物でも見るように、眼を細める。確かに見眼麗しいとは言いがたい造形の魔物だ。
リオネットはトードノームを両手で掴むと、指先に力を入れた。
トードノームは痛みで少し藻掻いたが、リオネットは容赦なく引きちぎった。トードノームはまるで饅頭のようにきれいに二つに分かれたが、死んだわけではなく、一回り小さくなったものの、ものの数秒で復元して、2体になった。
「あまりやりすぎると死んでしまいますので、半年はこのままで。」
リオネットは片方のトードノームを大司教の方へ差し出す。しかし大司教は不気味に見つめるだけで手を触れようともしなかった。
トードノームは悪さをするような魔物ではない。ほんの少し人間の精気を吸うだけである。普段はほとんど動かず、人のいる所に隠れている。今は黄土色をしているが、擬態に優れ、人に気づかれることは滅多にない。何の取柄もなさそうな魔物だが、トードノームには一つだけ特殊な機能が備わっている。
「この子はエスタと言います。これを自分の体に付けることによって、遠く離れた場所でも会話することが出来ます。今は父と私だけにしかエスタは持っておりませんが。大司教様にもお渡ししておきましょう。何かあれば、すぐにお知らせいたします。」
「始終・・・身に着けて置け・・と?」
大司教は指先でそっと触れようとしたが、触れることが出来ないらしい。
「いいえ。知りたいときに触れて頂ければ、最新の情報は頭の中に入りますし、呼び出したければ、触れて私の名を頭の中で呼んでください。エスタは繭に包まれていてもその力を発揮できますから。」
そう言われてからやっと、大司教はトードノームのエスタに触れた。指先でつついただけだが。
「毒など持ってはいないだろうな。」
「ございません。」
「わかった。そなたに神のご加護を。」
「ギース教に栄光あれ。」
二人はギース教の神印を結んだ。
洞窟の中の篝火に照らし出された人影は5人いた。一人は赤いドレスの少女。一人は黒い鎧を着た長身の男。一人は白銀の僧服に身を包んだ少年。一人はボロボロの燕尾服を着た太った小男。一人は大柄の赤ら顔の鎧を着た男。
それぞれが思い思いの場所で思い思いに寛いでいる。
洞窟の中と言ったが、正しくは地下神殿である。しかも作りかけ。ノームやホビットが今もあちこちでのみをふるっている。中には人も数人交じっているようだ。
広間にはいくつかの鍾乳石で出来た柱を削って作ったドリス式の柱になっている。その1本の柱の影が異様に暗くなると、そこから大柄の黒い衣を着た青年が現れた。
青年は黒っぽい服装に灰色のマント。黒く長い髪が腰のあたりにまで伸びていた。
「やあ、みんな元気だったかな~。残念だねえ。アハ。」
その青年が現れると、5人の男女は一様に傅いた。
「やだなあ。そういうのはやめようよ。まるで僕が魔王のようじゃないか。」
「貴方はカオス。魔王であらせられる。」
ボロボロの燕尾服を着た小男が呟くように言った。
「魔王って・・ガラじゃないんだよなあ僕。そうそう、ブリエスにはお土産があったんだ。」
青年はマントの影から出した小箱をブリエスに放り投げた。
「それが十秘宝の一つなんだろ?」
ブリエスが受け取った愚者の小箱には真新しい血がべっとりとついていた。
「ありがとうございます。ああ、勿体ない。」
そう言うと、ブリエスは小箱に付いた血を長い舌で舐めはじめた。
「で、俺たちに何の用?」
黒い鎧の長身の男が言った。
「いやね、用っていうか・・・ラグナロクと戦ったって聞いたからさぁ。どうだったかなあって。」
「負けですわ。こちらは20匹の暗殺食人鬼と魔法使いを失いましたの。」
「ゲラは死んだ?」
「いいえ、ゲラは生きてますわ。残念ながら。」
エイミーは高らかに笑った。
「そりゃあ残念だったね~。で、どうだった? ラグナは強かったかい?」
部下を失ったという残念さは、この青年には微塵もなさそうである。ただただ好奇心の塊のように経緯を訊きたがっていた。エイミーも面白おかしく脚色を付けて話し、その度にブリエスらに突っ込まれていた。ただ、赤ら顔の鎧の男と、白銀の僧服の少年はじっと青年を見つめているだけだった。
「じゃあ、弔い合戦をやろうか? 誰が行く?」
「わしは今回は遠慮させてもらう。エグランで遊び過ぎたのでな。もう少しデカい場所で大軍同士で遊びたい。」
「弔い合戦などいつでも出来ますでしょう。まずは敵の力を削ぐことに力を入れねば。250年前の轍を踏んではなりません。私はジョーグと一緒にホーリーを始末しに参りましょう。」
「なんだよ。ラグナロクと戦うんじゃねえのか?」
「ホーリーはラグナロクの弟子で、強力な魔法使いだ。年老いたとはいえ油断は禁物じゃぞ。」
「エルフなんだろ、そいつは。あんまり、気が進まねえな。」
「人のクセに人を殺すこと以外に興味が無いってのもどうかと思うわ。」
「それは違うぜ。俺は人を殺すのが楽しいんじゃねえ。白人を殺すのが楽しいんだ。」
「あら、そう。」
エイミーはさらりと受け流した。
「僕はブリエスに賛成だ。まずは十秘宝を奴らに渡すべきじゃないでしょう。僕は予定通り、仕込んである仕事を片付けるよ。エイミーはどうするんだい?」
「あたしはお休みよ。せいぜい頑張ってきて。」
「いいねえ。なんか魔王軍って感じ。じゃあ、ロアの軍団再始動ってことで、鬨の声でもあげようか?」
と、カオスと呼ばれた青年が明るく言った。
「私には不向きです。」
「あたしは嫌。」
「酒が無いとやりたくはないな。」
「いいンじゃね。やろう、やろう。」
「では僕は現地に向かいます。」
・・・・・・・・・・・・・・。
カオスとジョーグの二人が鬨の声を上げているそばから、他の4人はどこかへと消えてしまった。大丈夫なのか、ロアの軍団。ちっとも悪いヤツラに見えんぞ!
カオス 「大丈夫。大丈夫。なんくるないさ~。」
眠い! あと、ちょいとサボります。またお会いしましょう。




