悪役の末路
「やだ~軽快なステップでマッチ屋へ向かっている~!私達に取られるだけなのに~」
私、メニと姉のマニと笑いながら軽快なステップを踏んでいるフラワーを街の中心のレンガで作られた今にも落ちそうな時計台の後ろで見ている。
「…でも、そんなことをしていられるのも今のうちよ!数分後には、落とし穴にはまって泣き叫んでいるわ!」
そうクスクスと笑っていると、今日の朝、この時のために手伝いに穴を掘らせた1m幅の落とし穴にフラワーが近づいていた。
そして、このまま落下…と思ったが次の瞬間。
ドッシャ-ン!
大きな音と同時に何かが落とし穴にはまった。
「イタタ…もう!こんなところに落ちている暇なんて無いのに!運がないわ!」
高い声の女の人の怒り気味の声が聞こえ、フラワーが、何だろうと思い大きな穴を覗くと…
「キャア!…人間?兎??」
フラワーの叫び声と同時にフラワーがしりもちをついた。
クスクスと二人で笑っていると、穴からひょっこりと肩まで1つまとめて結っている金髪にブルー色の瞳。色白の肌。高身長。男っぽい体格、それに、少し女っぽい口調…オネェである。
「君、帽子屋さん?私は、シャンリ-よ!」
「いいえ、私はフラワーです」
何この何とも言えない会話…
私達の思いは、この思いで一杯だった。
すると、お姉様が全速力でフラワーに向かって突進した。
しかし、シャンリ-がフラワーの前に立ってかばった…しかし、お姉様がシャンリ-に当たり、反動で二人とも落とし穴の中に落ちて行った-…