道
無力な作品ですが、楽しんで頂けたら幸いです。
誤字脱字あれば教えて下さい(*u_u)
高校生の私は何時も貴方の車の助手席に座り、流れる景色を眺め、運転する貴方の横顔を眺めている。
貴方が差し出した手をしっかり握って。
二つしか歳は変わらないのに、車に乗る貴方は凄く大人。
貴方は知らないだろうけれど、一つ一つの仕草に私は常にドキドキしてるんだよ。
反面、私は常に不安で胸が苦しい。
こんな子供な私のどこが好きなんだろう。
私の事本当に好きなの?
そう問い掛ける事が子供の様で、仕舞い込んだ。
精一杯背伸びして、貴方に似合う女になりたいと常に思ってる。
1時間近く掛けて迎えに来てくれて、また1時間近く掛けて貴方の家へ向かう。
そして、ゆっくりする暇もなく2時間後私達はまた車に乗り込んだ。
その頃には日付が変わろうとし、当たりは街灯とコンビニの光がやけに目立っていた。 この時間は何時も怖くて大好きな貴方の顔を見れなくて、何も無い外の景色を眺めてる。
今は背伸び出来そうにないから。
貴方の顔を見てもしも…。
「どうした?」
そんな私を見ててくれた。
「何でもないよ」
そう言うと貴方は私の手を強く握ってくれた。
その時私は実物大の私になれる。
何十回と通ったこの道。
貴方と出会って知ったこの道。
自棄に尖った屋根の家。 光々と光る自動販売機。
何時も真っ暗で、見慣れた面白くもない景色だけど、貴方と私を繋ぐこの道は大好き。
(此処を曲がれば後は一本道)
離れたくない。
その言葉も言えず、1時間後自宅へと付いた。
「ママァどうして今日はこっちなの?」
「ちょっと今日はおばあちゃんの家までドライブね」
出先ついでに少し遠回りをしてみた。
貴方と通ったこの道を今は自分の運転で。
昼間見る景色はあの頃とは違う。道だって少し変わってる。
あの頃はあんなに狭かったのに。
でも、尖った屋根の家も自動販売機もあの頃のまま。
貴方と別れて通る事のなかったこの道を十年経った今、何故が通りたくなった。
そして、今でもあの頃の気持ちとあの頃の貴方が鮮明に蘇ってくる。
何十回と通ったこの道を、十年経った今でもしっかり覚えている。
そして私は1時間掛けて実家へ辿り着いた。
読んで下さって有り難うございます。宜しければ評価の方お願いします。
此からも頑張りますので暖かく見守って下さい(*^_^*)