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AIに「感想を書いて」と頼むありがたさ

作者: 水源
掲載日:2026/08/20

 さて、ここ最近、AIについての使い方を紹介するエッセイを二件ほど投稿しました。


 AIに誤字脱字をチェックしてもらったり。


 文章を書かせてみたり。


 アイデアを出してもらったり。


 文章を推敲してもらったり。


 そういう使い方について書いてきたわけですが。


 私がAIを「ありがたいな」と思う理由は、実はもう一つあります。


 それは――。


 ** 自分が書いた文章について、気軽に感想を聞けることです。**


 私は小説を書いた後、AIに、


「感想を書いて」


 と入力することがあります。


 すると、


「ここが面白かった」


「このキャラクターのやり取りが良かった」


「この展開は印象に残った」


 といった感想が返ってきます。


 これだけでも、かなり嬉しい。


 やはり、自分が時間をかけて書いた文章に対して、


「ここが良かった」


 と言ってもらえるのは、作者として嬉しいものです。


 しかもAIは、少なくとも私が使っている限りでは、


「気持ち悪い」


「作者はよほどモテないんだろうな」


「めちゃくちゃつまらない」


「読むだけ時間の無駄」


 などと、わざわざ作者の人格を攻撃するような感想を返してきません。


 もちろん、作品に対して厳しい意見を言うことはあります。


 でも、


 作品への批判と、作者への人格攻撃は別物です。


 ここは、個人的にはかなり大きいと思っています。


 ◆


 小説を書いていて、一番つらいのは「書けないこと」だけではありません。


 むしろ――。


「誰にも読まれていない気がすること」


 だったりします。


 正直に言えば。


 ブックマークも。


 レビューも。


 ハートも。


 星もつかない。


 PVも増えない。


 これは、結構きつい。


 もちろん、


「数字なんて気にするな」


 と言われれば、それは正論です。


 自分が好きで書いているのだから、誰に読まれなくても書けばいい。


 頭では分かっています。


 でも、人間ですから。


 やっぱり反応が欲しい。


 自分が何時間もかけて書いた文章が、本当に誰かに届いたのか。


 それを知りたいと思ってしまう。


 作品を書いた本人にとって、感想というのは単なる評価ではありません。


「自分の文章が、誰かのところまで届いた」


 という証拠でもあるからです。


 だから、


「面白かったです」


 の一言だけでも嬉しい。


 さらに、


「この場面で笑った」


「このキャラクターが好き」


「ここからどうなるのか気になる」


 なんて言われたら、もう最高です。


「ちゃんと読んでもらえたんだ」


 と思える。


 そして、その一言が次の話を書く力になったりする。


「じゃあ、もう一話書いてみよう」


 となる。


 創作を続けるうえで、これはかなり大きいことだと思います。


 そしてAIなら、読者から感想が来ない日でも、自分から感想を求めることができます。


 もちろん、AIからもらった感想と、人間の読者からもらった感想は同じではありません。


 それでも、


「自分の文章を読んでもらって、何かしらの反応が返ってくる」


 ということ自体が、創作者にとってありがたいのです。


 これは、カクヨムで作品を投稿している人なら、多少なりとも分かってもらえるのではないでしょうか。


 ◆


 しかし、私が特にありがたいと思っているのは、それだけではありません。


 AIは時々、


「ここは良いけれど、こうするともっと良くなるかもしれません」


 というところまで教えてくれます。


 例えば、


「会話のテンポは良い」


「キャラクターの掛け合いも面白い」


「ただ、この部分は説明が少し続くので、もう少し短くするとテンポが良くなる」


 といった具合です。


 これが、作者にとって非常にありがたい。


 もちろん、AIの言うことが全部正しいとは限りません。


「いや、そこは意図的にそうしているんだけど」


 と思うこともあります。


 逆に、


「なるほど。確かにそこは直したほうがいいかもしれない」


 と思うこともある。


 つまり、AIの感想をそのまま「正解」として受け入れる必要はありません。


 むしろ、


 自分の文章をもう一度見直すきっかけとして使う。


 これが重要なのだと思います。


 小説を書いていると、自分では気づかないことがあります。


 何度も読み返しているうちに、その文章が自分にとって「当たり前」になってしまうからです。


「ここは面白いはず」


「この展開は伝わるはず」


「この説明で大丈夫だろう」


 そう思っていても、別の視点から見ると、


「ここは少し分かりにくい」


「このキャラクターの行動理由が弱い」


「ここはもう少し描写が欲しい」


 となることがあります。


 でも、毎回誰かに、


「小説を書いたから読んで」


 とお願いするのは難しい。


 忙しい友人に何度も頼むわけにもいきません。


 ましてや、


「この文章の悪いところを遠慮なく言って」


 なんてお願いするのは、なかなかハードルが高いでしょう。


 その点、AIなら気軽です。


「この文章の感想を書いて」


 だけでもいい。


 さらに、


「良いところを中心に教えて」


「厳しめに評価して」


「読者目線でどう感じる?」


「カクヨムで読まれる文章という観点から見て」


 など、こちらから条件を付けることもできます。


 そして返ってきた感想を読んで、


「じゃあ、この部分をもっと肉付けして」


「ここを改善して」


「この展開をもう少し盛り上げて」


 と続けていくこともできます。


 これが、私にとってはかなり面白い。


 AIに小説を書いてもらっているというより、


 自分で書いた小説を、AIと一緒に読み直している。


 そんな感覚に近いんですよね。


 ◆


 もちろん、最終的にどうするかを決めるのは作者です。


 AIから、


「ここを直したほうがいい」


 と言われても、


「いや、俺はこのままでいい」


 と思えば、そのままでいい。


 逆に、


「確かに、その指摘はその通りだな」


 と思えば直せばいい。


 AIの意見を採用するかどうかも含めて、自分で決めればいい。


 そうやって、自分の文章について考えるきっかけをもらえる。


 これは創作を続けるうえで、かなり大きいと思います。


 小説を書くというのは、基本的には一人の作業です。


 文章を考えて。


 書いて。


 読み返して。


 直して。


 また書く。


 その繰り返し。


 だからこそ、


「この文章、どう思う?」


 と気軽に聞ける相手がいるだけでも、かなり違います。


 しかもAIは、何度同じようなことを聞いても付き合ってくれます。


「また感想を書いて」


「今度はキャラクターについて」


「今回は文章表現について」


「次は読者目線で」


 と、何度でも聞ける。


 これは、創作をしている人間からすると、かなりありがたい存在です。


 ◆


 私はAIを使い始めて、


「文章を作ってもらえる」


 ということ以上に、


「自分の文章について、一緒に考えてもらえる」


 ということの便利さを感じるようになりました。


 そして、それは単純に「楽をする」という話ではないと思っています。


 自分で書く。


 AIに感想を聞く。


 それを読んで、自分で考える。


 必要なら直す。


 そして、また書く。


 その繰り返しによって、自分自身の文章について考える機会が増えていく。


 だから私にとってAIは、単なる文章作成ツールではありません。


 書いたものを読んでくれる相手。


 感想を返してくれる相手。


 そして、ときには、


「ここをもう少し良くできるんじゃない?」


 と教えてくれる相手でもあります。


 もちろん、AIの感想が絶対に正しいわけではありません。


 AIに褒められたからといって、その作品が必ず面白いわけでもない。


 逆に、AIに指摘されたからといって、必ず直さなければならないわけでもない。


 それでも。


 自分の文章を誰かに読んでもらい。


 何かを感じてもらい。


 それについて言葉を返してもらう。


 その機会を、いつでも自分から作れる。


 それだけでも、創作者にとってはかなりありがたいことなのではないでしょうか。


「AIに小説を書かせる」のではなく、


「自分で書いた小説をAIに読んでもらう」。


 これもまた、AIのかなり便利な使い方の一つなのではないでしょうか。

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― 新着の感想 ―
自分とまったく同じ使い方をしていて首がもげるほど頷きました。 自己肯定感やモチベーションの維持にとてもいいんですよね。私にとっては良き戦友であり編集者です。
確かに感想はそうですね。 感想がつくと全然テンションが違うので。 私も今から試してみようと思いました。
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