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愛しの彼女は地味で大人しいのに  作者: バネ屋
1章 カノジョの魅力を知ったら
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#02 ワラシの想い



 告白を簡単にOKしたことに、言いようのない不安と後悔で、胸の辺りがぎゅっとなって気持ち悪くなってきた。



 ダメだ。

 このままだと、泣いてしまいそうだ。

 もちろん嬉し涙じゃなくて、悲しい方の涙。


 ワラシの良い所、女の子らしい所、彼女出来て嬉しいと思える所を探さなくては。




「ワラシ、1つ聞いてもいい?」


「うん?ナニナニ?」


「何で俺に告白してくれたの?」


「う・・・ソレ聞いちゃいます?そんなにも知りたいんですか?どーしよっかなぁ恥ずかしーしなぁ」


「・・・・・」 


「話しても良いですけど恥ずかしいから大きな声じゃ言えないんでソッチの席に移動しても良いです、か?」


「・・・いいよ」


 ワラシはさっきまでの緊張気味の表情から、嬉しそうな顔になってコッチの席に来ると、「よいしょと」と座り、もっと奥へ詰めろとばかりにお尻でグイグイ押して来た。



 隣に来たワラシから、女の子の甘くて良い香りがしてきた。


 あ、コレはいいぞ。

 ワラシもやっぱり女の子で、いま俺は女の子と二人っきりの時間過ごしてるんだって実感湧いて来た。



 ワラシは俺に密着したまま俺のヒザに手を置いて、まるで内緒話でもするように小さいトーンで語り出した。


「小学3年の時です。ケンピくんと同じクラスで、ケンピくん覚えてないと思うけど父兄参観日の日にウチの親が誰も来なくて、その時の授業が親と一緒に工作する授業で私一人で泣きそうになって困ってたらケンピくんが手伝ってくれたの。ウチの親が来てないことには何も言わないで「こーすると簡単だよ」とか「こっちはこうした方がいいよ」とか教えてくれながら。ケンピくん自分の分はお父さんに押し付けてずっと私の手伝ってくれたの。あの時凄く嬉しくて、でも恥ずかしくて全然お礼言えなかったのにケンピくん全然嫌な顔しないでずっと私の工作に付き合ってくれて。私、あの日からずっとケンピくんのことが好きで、ケンピくんのお嫁さんになりたくて、でも地味だしブスだし座敷童みたいだって言われてるし、フラれるの怖くてずっと告白する勇気なくて」


「そんなことあったっけ・・・?」


「あったよ!ずっと忘れなかったもん!でも勇気出して告白して良かった。ケンピくんの彼女になれてホントよかった。私いま人生のウチで一番幸せだよ。ケンピくんの彼女としてこうしてくっついてお喋り出来るんだもん」


 そう言って、ワラシは俺にしな垂れるように更にくっ付いて来た。


 ワラシの大きい胸がぶよんと俺の腕に当たっている。



 コレもいいぞ。

 ワラシは地味な子だけど、このおっぱいは他の子よりもきっと大きくて、初めて触れたけどこの感触はドキドキとニヤニヤが止まらない。






 俺はワラシの話を聞いて、腕組みして目を瞑り考え始めた。



 ワラシの容姿に関しては、特に不満は無い。

 全然美少女じゃないけど自分で言うほどブサイクでも無いし、俺のがよっぽどブサイクだろう。


 おっぱい大きいのも魅力的だ。

 いつかこのおっぱいをモミモミさせて貰いたい。


 普段キョドってるのに二人きりになると異常なほどお喋りなのも、まぁ大丈夫だ。

 今日初めて見たけど、この1時間ほどで既に慣れ始めているし。

 多分、初デートで緊張してて普段よりも口数多くなってるのもあるんだろうな。多すぎだけど。


 俺を好きになってくれた理由も、当の俺が覚えてないくらい昔のことで今でも好きだって言ってくれたのは滅茶苦茶嬉しいし。

 ぶっちゃけ俺もワラシのこと、凄く意識しはじめてる。 好きになった切っ掛け聞くまで不安とか後悔の気持ちが少しあったけど、今は多分好きになり始めてると思う。


 俺みたいなモテない男って、チョロいから仕方ないよな。




 やはり問題なのは、シモネタとウンチの話だ。


 今、ワラシに感じる不満は、もっと女の子らしくしてほしいって所だろう。

 出来れば、髪型ももう少しなんとかして欲しいけど。





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