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記憶の亡霊  作者: 片目の幽霊
5/8

衝撃

その日、愛莉は家に帰ってから学校で出された課題を進めていた。しかしだんだんと集中力が切れてきたので、気晴らしに少し散歩に行くことにした。少し歩いていたら、見覚えのある後ろ姿が見えてきた。「誰だろう?」と思いながらその横を通り過ぎようとしたら、

「あれ、愛莉ちゃんだ!」

と、その子が話しかけてきた。この声は…萌花ちゃんだ!

「え、萌花ちゃん?」

「そうだよ。愛莉ちゃんってこの近所に住んでるの?」

「もちろん。ってことは萌花ちゃんも?」

「うん、このすぐ裏が私の家なの」

まさかこんなに身近なところに住んでいたなんて。そういえばお互いどの辺に住んでいるのかを聞いていなかった。

「じゃあ、明日から学校に一緒に行く?」

と萌花が訊いてきた。

「いいね!どっちの家に集合する?」

「うーん、私の家はここの裏だけど、ちょっと複雑な道になってるんだよね。だから愛莉ちゃんの家集合でいい?」

「もちろん。じゃ、今から私の家まで案内しようか?」

「うん!よろしくね」

こうして、二人は愛莉の家へ向かった。二人が通う学校は自転車登校なので、萌花の家から愛莉の家までは自転車で約2~3分ぐらいだった。

「思ってたより結構近かったんだね。今まで会ったことがないのが不思議だよ」

愛莉の家に着くと萌花がそんなことを言った。

「そうだね。じゃあ明日から一緒に行こうね」

「うん!楽しみだね」

そう言った後、萌花は自分の家へと帰っていった。

その後、愛莉は残っていた課題を終わらせて母と一緒に夕ご飯を食べた。いつもテレビを見ながら食べるので、今日もそうした。テレビをつけて少し経ったとき、突然最新情報番組に画面が切り替わった。なんだろう?と思いながら見ていたら、驚きの情報が報道された。その内容は、『急速性記憶障害は再発する可能性がある』というものだった。これを見たとき愛莉は思わず「えっ?」と声をあげてしまった。急速性記憶障害って…萌花ちゃんがかかった病気だよね?再発?と、この日はショックでまださっきのことを信じられないままだった。

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