第95話。政治は面倒臭い。
パトリシア女王
ゴトフリード王の祖母で、先代の【アトランティーデ海洋国】女王。
故人。
ボールドウィン王太子
パトリシア女王の息子で、ゴトフリード王の父親。
故人。
ゴトフリード王
【アトランティーデ海洋国】の現王。
異世界転移、17日目。
【アトランティーデ海洋国】王城。
早朝。
私は、内職で一晩明かしました。
ソフィアは、まだ熟睡中。
うつ伏せ……というか、腹ばいの姿勢で寝ています。
人化した姿ではありますが、やはりソフィアは【神竜】なのでしょう。
仰向けで寝かしつけても、すぐ、この格好になってしまいます。
相当に辛そうな体勢に見えるので、身体の負担を軽減出来るように、抱き枕をプレゼントしました。
巨大な卵の形の低反発クッションです。
ソフィアは、これがお気に入り。
最近は、いつも抱いて寝ていました。
汚損防止の【バフ】のおかげで、ヨダレでデロデロになっても安心です。
私は、窓から王都【アトランティーデ】を見下ろしました。
王城の周囲には広大な運河が巡り、対岸の周囲一帯は、全てが港湾施設。
港には何隻もの大型船が停泊し、ガントリークレーンが何棟も連なっていました。
私とソフィアのいる部屋は南向きの部屋ですが、北側から見ると、巨大な運河が真っ直ぐ北に向かって伸びており、北の海に繋がっているのです。
その海の先にはセントラル大陸。
王都【アトランティーデ】は、海から遠く離れた内陸にありますが、この運河を通じて海と繋がっていました。
海洋国家の名に相応しく、【アトランティーデ海洋国】は、イースト大陸、セントラル大陸、ウエスト大陸、そしてサウス大陸を結ぶ海上航路最大の港湾都市なのです。
ゲストルームとしてあてがわれた部屋は、質実剛健を旨とする【アトランティーデ海洋国】らしい、落ち着いた趣きでした。
派手さはなく、渋味のある重厚な佇まい。
しかし、【鑑定】で見ると、部屋の家具や調度は、全てが超一級品。
私も好んで用いる高品質木材であるワイズマン・チーク材や、インペリアル・オーク材などの、最高級の木材を惜しげもなく使い、職人が技巧の限りを尽くして作った逸品揃いなのです。
【アトランティーデ海洋国】は、セントラル大陸各国に匹敵する豊かな国でした。
もちろん【ドラゴニーア】は別格なのですが……。
この国の国境の先には、ノーマンズ・ランド……即ち、魔物の支配する死の世界が広がっている、などという事は、にわかには信じられません。
ソフィアが目を覚ましました。
ソフィアの執事役である【自動人形】・シグニチャー・エディションのディエチが、2体の【自動人形】・オーセンティック・エディションに指示して、ソフィアを着替えさせます。
部屋をノックする音がしました。
私が許可を出すと、重厚な扉が開かれます。
「おはようございます。ソフィア様、ノヒト様。お食事は、1時間後を予定しておりますが、よろしいですか?」
私とソフィアの世話をしてくれているジュリエットさんが言いました。
「おはようなのじゃ」
「おはようございます。1時間後ですね。わかりました」
実は、ジュリエットさんは、【アトランティーデ海洋国】のゴトフリード王の息女……つまり王女殿下です。
王女自らが、私とソフィアの世話係をしてくれるなんて、恐縮してしまいますが、私もソフィアも、【神格者】。
神を遇するには、儀礼上は、これで正しいそうです。
そう言われてしまっては、何も言えません。
ありがたく厚意に甘えています。
私は【ゲームマスターのチュニック】、ソフィアは【女王の夏服】を着ています。
私の【ゲームマスターのローブ】が、多少暑苦しく見えるので、常夏のサウス大陸仕様です。
・・・
朝食。
私とソフィアが最上座に着き、あとの席次は、ゴトフリード王とクリスティン王妃……ウィルフレッド王太子とローリー王太子妃……ジュリエット王女と、その夫クセルシスクス公爵……イングヴェ王子とマーゴット妃……ザカライア王子……ニーナ王女。
クセルシスクス公爵は、剣聖クインシー・クイン伯爵の頭脳、【戦略家】のフランシスクスさんの実兄なのだ、とか。
なるほど、才気走った切れ長の眼の印象が良く似ています。
「【調停者】様は、クインシーを一合の元に切り捨てた、とか?その凄まじい剣術の流派は、どちらで?」
ウィルフレッド王太子が訊ねました。
私は、プログラムで剣術と剣の熟練値がカンストしているだけです。
つまりは……。
「私の技は、全て【創造主】より、授かったモノです。言うなれば、フジサカ流、でしょうか」
「フジサカ?」
「ああ、【創造主】の名前は、ケイン・フジサカと言うのです」
「な、なんですと!【創造主】様のお名前が記された歴史書は、ありません。これは、歴史的な大発見です。ケイン・フジサカ……【タカマガハラ皇国】風の名前……。そう言えば、ノヒト様も【タカマガハラ皇国】風のお顔立ちと、名前……。もしかして、神界の方々は、【タカマガハラ皇国】と何か関係が?」
「たまたま、【タカマガハラ皇国】の者の祖先達は、ケイン・フジサカや、私と同じような外見に創られているだけです。私達の生まれた世界は、地球、と呼ばれていますが、地球には、【ドラゴニーア】風の者もいますし、【アトランティーデ海洋国】風の者もいます。この世界は、地球を模して創造されているのですよ」
「なるほど。よく、わかりました。ノヒト様が、【創造主】様より、武術を学ばれているのであれば、人の技では及ばぬのも無理はないか……」
ウィルフレッド王太子は、納得しました。
「うむ、【創造主】は、我も戦った事があるが、デタラメに強かったのじゃ。アレには勝てぬ」
ソフィアが言います。
ソフィア、食べ物を、飲み込んでから喋りなさい。
お行儀が悪いですからね。
「では、魔法も【創造主】様より?」
ジュリエット王女が質問します。
「魔力と魔法の基礎はそうですね。しかし、応用は、自分で色々と試行錯誤をしました」
「と申されますと?」
「例えば、通常【低位魔法】の【火】の魔法では、【古代竜】を殺す事は困難です」
私は、テーブルの上に、ごく小さな【火】を作りました。
空中に浮かぶ火は、ロウソク程度の大きさです。
【火】で【古代竜】の気管や肺を焼き、窒息死させる事は可能ですが、その方法では【古代竜】の至近距離に接近しなければいけないので、実質、私やソフィアのような素手で【古代竜】を圧倒出来るような地力がなければ、不可能かもしれません。
「ですが、この小さな【火】を収束させると……【中位魔法】の【灼熱】となります」
私がロウソク程度の【火】を針の先ほどの大きさに収束させると、赤熱した火が眩く燃えました。
一同は、声を上げて驚きます。
「【防御】。これから先は、網膜が焼け、目が見えなくなる恐れがありますので、失礼ながら、【防御】をかけさせて頂きました。この【灼熱】をさらに収束させると、【高位魔法】の【白熱】となります。この熱は太陽表面とほぼ同じです」
【白熱】によって、火は白熱し、もはや閃光というレベルで明るくなりました。
一同は、静まり返ります。
「この一連の行程を、【中位魔法】の【炎】を用いて行うと、【超位魔法】の【爆熱】となります。【爆熱】なら、【古代竜】相手でも数発当てれば殺傷せしめるでしょう。このようにして、魔法の運用を工夫する訳です」
「なるほど……」
「我も出来るのじゃ。今、我は、魔力そのものを収束させ放つという過去に例のない強力な必殺技を編み出しておるところなのじゃ」
ソフィアが、自分も褒めて欲しい、というアピールをしました。
なので、空気を読んだ、【アトランティーデ海洋国】の王族は、盛んにソフィアをチヤホヤします。
ソフィアは、褒められて、満足気でした。
・・・
食後。
唐突に、ゴトフリード王が謝罪をし始めました。
「ノヒト様、お許し願いたい。ノヒト様との、お約束……未だ、完全には果たせておりません」
ゴトフリード王は、深々と頭を下げます。
「どういう事でしょうか?」
ゴトフリード王は説明しました。
現在、ゴトフリード王と、王家、王の側近、王家派の貴族、そして剣聖クインシー・クイン伯爵は、私との約定に従い、サウス大陸の戦場無人化に向けて尽力してくれています。
その行動の意味する所は、サウス大陸の奪還作戦における人的損害の最小化。
しかし、これに反対する勢力がいるそうです。
大陸全体よりも【アトランティーデ海洋国】一国の利益を優先しようとする派閥と、脳筋馬鹿で戦場から撤退させられる事が面白くない軍派閥が結託して、ゴトフリード王の意向に反しているのだ、とか。
脳筋馬鹿達は戦場無人化に反対し、【アトランティーデ海洋国】の利益優先派……つまり、国益派、は、サウス大陸奪還作戦、自体に反対していました。
詳しくは、この後に行われる戦略会議に参加すればわかる、との事。
会議……政治は面倒なんですよね。
・・・
サウス大陸奪還作戦、戦略会議、議場。
「何故、兵を退くのか?我ら栄光ある【アトランティーデ海洋国】軍は精強。戦場無人化?全く話になりません」
「また、他国の力を借りるなど、笑止千万。末代までの恥となります」
「そもそも、サウス大陸奪還作戦などという世迷い事自体が信じるに足りません」
軍派閥の貴族達が、口々に言います。
剣聖が立ち上がりました。
「エイブラハム大公殿下。私は、【神竜】様と、【調停者】様の武威を直接見た。お二人なら、サウス大陸を人種の手に取り戻せる」
剣聖が、腕組みしたまま黙って座っていた人物に向かって言います。
剣聖は、ハナから脳筋馬鹿は、眼中になし。
国益派の領袖を狙います。
エイブラハム大公は、サウス大陸奪還作戦に消極的な一派のリーダーだそう。
【アトランティーデ海洋国】の利益を第一とする国益派。
酷く独善的ですが、為政者が国益を優先するのは、当然です。
それに、エイブラハム大公は、既得権で私腹を肥やしている訳ではなく、自国民の利益を最大化したい、という信念から、の反対。
政治家として、その主張には、それなりの筋が通っているのでしょう……。
しかし、ゲームマスターの私にとって、それは受け入れられない、というだけの事です。
エイブラハム大公は、文治派の重鎮で、先王の実弟。
つまり、ゴトフリード王の大叔父にあたる人物なのだ、とか。
先王は、ゴトフリード王の父親ではなく、祖母に当たる人物らしいですね。
どういう継承の仕方だったのかは、よくわかりません。
「クイン伯。あなたは、【調停者】様と立ち合い、簡単にあしらわれ、【アトランティーデ海洋国】の恥を世界に晒してくれたそうですね?その汚名をそそがんが為、ことさら【調停者】様の実力を過剰に強大に宣伝したいのでは?」
エイブラハム大公は、嫌味を言います。
ノヒトよ、どうするのじゃ?
ソフィアが【念話】で訊ねて来ました。
政治の話は、私には関係ないね……どちらにしろ、私は、サウス大陸を奪還する……【アトランティーデ海洋国】が反対しても、無視するだけだよ……つまり、この場の議論は、私とソフィアには無意味……考慮に値しない。
私は【念話】で答えます。
うむ、ならば、こやつらには勝手に喋らせておけば良いのじゃな?
ソフィアが【念話】で訊きました。
うん、そうだよ……私達は、この、くだらない会議の結果に関係なく、明日の朝から出陣だ。
私は【念話】で答えます。
うむ、わかったのじゃ。
ソフィアが【念話】で言いました。
ソフィアは、【宝物庫】から、ホール・ケーキを取り出して、モシャモシャ食べ始めます。
「陛下。よもや、姉上……いや、先代の女王陛下の過ちを繰り返すおつもりではありませんね?」
エイブラハム大公は、言いました。
「あの時とは、全く状況が違う。此度の奪還作戦は、【神竜】様と、【調停者】様の、お二人だけで行われる。その成否に関わらず、我が国には損害はない。エイブラハム大公は、何故、反対するのか?」
ゴトフリード王は、言います。
「【神竜】様と、【調停者】様ですか……。まあ、それは良いでしょう。問題の本質は、経済です。国の将来の経済を憂いて私は、この奪還作戦なるものに反対するのですよ」
エイブラハム大公は、言いました。
何だか、私の知らない事情が話されていますね。
「エイブラハム大公……いや、大叔父上、私は、サウス大陸の民の安寧の為に、この作戦を推進致します」
ゴトフリード王が言いました。
「陛下は、政に疎い。何故、【アトランティーデ海洋国】が豊かさを享受していると思うので?それは、我らが、サウス大陸の最後の防波堤だからです。各国の支援も、魔物の素材の輸出も、安全保障も、全て、我が国が、サウス大陸の最後の砦だからこそ、保たれている。サウス大陸の奪還?そんな事になれば、各国の支援は、奪還された国家の復興に優先的に振り分けられる。また、せっかく我が国は、魔物の素材の輸出で潤っているのに、その産業基盤を自ら破壊するのですかな?安全保障も然り。我が国が各国から攻められないのは、悲劇の民である我らを攻めれば、国家の名誉を失い、国際世論を敵に回すからです。また、魔物の脅威に曝されている我が国を欲しがる列強はいない、という事もあるでしょう。仮に、サウス大陸全土が解放されたら、それら全てが失われ、我が国は、ただの海洋貿易を営むだけの小国となるでしょう。そんな愚かな政策に、【アトランティーデ海洋国】の民を巻き込むおつもりか?」
エイブラハム大公は、言います。
なるほど。
【アトランティーデ海洋国】は、魔物に支配された領域に接している為、その脅威に絶えず曝されていましたが、反面、討伐された大量の魔物の素材は、重要な輸出資源でもありました。
エイブラハム大公の言う事は、酷く利己的ながら、一面では真理を突いています。
ま、私には関係ないですけれどね。
「モシャモシャモシャ……ノヒト、冷たい牛乳が欲しいのじゃ」
ソフィアは、ホール・ケーキを頬張りながら言いました。
「あー、はいはい」
私は、【収納】から牛乳のボトルを取り出し、グラスに注いで、ソフィアの前に置きます。
残りの牛乳のボトルは、背後に控える【自動人形】のディエチに渡しました。
ソフィアは、牛乳を飲み干し、ディエチがすぐ、お代わりを注ぎます。
「我が国の経済は、魔物の……」
エイブラハム大公のスピーチは続いていました。
「モシャモシャモシャ、モシャモシャモシャ……」
「国家予算に占める……」
「モシャモシャモシャ、モシャモシャモシャ……ゴキュ、ゴキュ、ゴキュ、ぷは〜。ハム、モシャモシャモシャ……」
「国家予算に……えーい、やかましい。何故、会議の場で、そのような物を貪り食べている。【調停者】様、ご自分の従者でございましょう?会議の邪魔をなさるなら、ご退出願えませんか?」
エイブラハム大公は、声を荒らげました。
人化したソフィアは、私の従者という扱いにしています。
「わかりました。ソフィア、行きましょう」
「わかったのじゃ。ノヒトよ、やはりショートケーキには冷たい牛乳が合うのじゃ。牛乳から作られたホイップクリームとの相性の問題であろうの?」
「私は、さっぱりしたストレートアイスティー派だね。生クリームに牛乳は、少しクドいよ」
「それは、素人の意見なのじゃ。 クドさを越えた向こう側にこそ、真なるマリアージュがあるのじゃ」
ソフィアは、言いました。
あ、そう。
私達は、唖然とする会議の参加者達の視線をよそに、堂々と議場を後にしました。
くだらない話から退席する許可が出たので、むしろ好都合でしたね。
・・・
私とソフィアは、部屋に戻りました。
剣聖から、スマホに連絡。
私達が部屋で寛いでいる、と聞き、剣聖は、心底、安堵したような声を出しました。
いやいや、こんな些末な事で、腹を立ててセントラル大陸に帰ってしまったりは、しませんよ。
たかが、脆弱で矮小な人種の都合ごとき、私が腹を立てるような物ではありませんからね。
私達が退出し、エイブラハム大公を始め、会議の場は、微妙な空気になってしまい、今日のところは、お開きになったそうです。
冷静になったエイブラハム大公は、少し青ざめていた、との事。
さすがに、自分達が暮らす大陸の為に、無償で働いてくれようとしている【神格者】を、会議から追い出してしまったのは、ヤバい、と思ったのでしょう。
彼らは、明日の朝議で、また、話し合うそうです。
気の済むまで、好きにやってて下さい。
ほどなくして、ゴトフリード王と剣聖が部屋にやって来ました。
「申し訳ございません。大叔父上は、ソフィア様とノヒト様の、お力を直接見ていないので、信じられず、また時流が読めていないだけなのです。けして、悪意あっての言動ではございません」
「ご安心下さい。ゲームマスターは、好き嫌いや、善し悪しによって、人種を殺したりはしませんよ。なので、政治の話は、納得するまで、勝手にやったら良いのです。ですが、私は、自分の職務は、あなた達の無意味な議論とは関係なくやります。出撃は明日の朝から。これは決定事項です。戦場無人化が行われないのならば、人種を巻き込む事になっても戦場を破壊し尽くします。その結果の責任を私は取りませんし、そもそもゲームマスターの業務活動には、一切の責任は問えません。その点だけは、しっかりと肝に命じておいて下さいね」
「か、畏まりました……」
ゴトフリード王は、青い顔で言います。
「ノヒト様、馬鹿な軍隊の連中の事は、好きにしてくれたら良い。しかし、現在、冒険者パーティが31組、196人が、戦場となるであろう地域に遠征中だ。本来は、帰還予定は過ぎているんだが、出来れば、彼らの帰還を待ちたい。時間をくれ」
剣聖は、言いました。
「帰還予定を過ぎているのですよね?魔物に食べられたのでは?」
「おそらくは、何組かは、そうだろう。だが、統計から言えば、半分以上は、戻って来てもおかしくない。俺は、ノヒト様に戦場無人化を依頼された直後に、冒険者ギルドに、当該地域への立ち入り禁止命令を出させ、戦場となる地域に大量のドローンを飛ばし……広域残滅魔法が撃たれるから、すぐ【アトランティーデ海洋国】か、【ティオピーア】の都市内か、【オフィール】の都市内に、退避するように……と放送している。だから、今少し猶予をくれ」
剣聖は、必死になって頼みます。
私との約束を果たす為に、迅速的確な対応をしてくれている上で、という事なら、多少の頼みは聞いてあげたくなりますね。
「わかりました。明日からの攻撃には、広域残滅魔法は用いず、対個体攻撃で行ないます。猶予は今日を入れて、2週間。今月末までに全力で冒険者達を、収容して下さい。来月10月1日からは、無差別に地上を破壊しますからね」
私は、剣聖に微笑みかけました。
「感謝します。ノヒト様」
剣聖は、跪き礼を執ります。
攻撃の手段は、ともかく、明日から出撃です。
暴れてやりましょう。
お読み頂き、ありがとうございます。
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