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第30話。人種生存圏。

名前…ジェシカ

種族…【犬人(コボルト)

性別…女性

年齢…16歳

職種…【コソ泥(ピックポケット)

魔法…なし

特性…なし

レベル…8

 私とソフィアは【商業ギルド】を後にしました。


 起業は本格的に動き出してしまいましたね。

 もはや後には引けません。


 グウゥゥ〜……。


 ソフィアのお腹の虫が鳴きました。


「お腹が減ったのじゃ」

 ソフィアが言います。


 今日は朝食が午前3時と早かったですし、ソフィアは子供達相手に激しく遊んでいましたからね。

 朝から、あんなに運動するなんて……と、【修道女(ナン)】の皆さんが困惑していました。


 そういえば時間的に孤児院の子供達は、まだ朝ご飯の前だったのですよね?

 文字通りの朝飯前……。


 いやいや、子供達がやっていた、あの……高地争奪戦ごっこ……は相当に負荷が大きな遊びでしたよ。

 きっとソフィアと遊んでいた年少の子供達は、今日はグッタリで勉強に身が入らず、ベッドに入ったら、あっという間に眠ってしまうでしょう。


修道女(ナン)】の皆さん、ウチのソフィアがご迷惑をお掛けして申し訳ありません。


「何を食べますか?」


「【ジャガイモ亭】なのじゃ」


 ソフィアは【ジャガイモ亭】が気に入ったようです。

 私もですが……。


「【ジャガイモ亭】は午前11時からの営業ですね」


「ならば【竜宮寿司】か?牛丼か?ピッツァか?」

 ソフィアは他の候補を挙げました。


 ソフィアは食事に関しては、あまり冒険をしません。

 食べた事がある料理を欲しがる傾向があります。


 私は、折角の異世界なのですから、どうせならば何か珍しい物にもチャレンジしてみたい派なのです……。

 虫系とかは勘弁ですが……。


「あれは如何(どう)ですか?」

 私は一軒の店を指差します。


 見ると……朝限定【巨鮭(ヒュージ・サーモン)】の塩焼き定食。5銅貨……という(のぼり)が目に入りました。


「何の料理じゃ?」


「う〜ん、和食?いや、【タカマガハラ皇国】の料理ですね。【ジャガイモ亭】で食べた鯖の塩焼き定食と同系統ですよ」


「わかったのじゃ。あれを食べてやるのじゃ」


巨鮭(ヒュージ・サーモン)】……体長3mの巨大な鮭です。

 (まさ)しく異世界でなければ食べられないファンタジー食材ですね。

 あれにしましょう。


 店に入りカウンター席に座り注文をします。

 ソフィアは私が【収納(ストレージ)】から出した専用キッズ・チェアーに鎮座。


 ここは牛丼屋のチェーン店でした。


 こんな朝からやっている食事処は、大体ファスト・フード系か、カフェ系か、牛丼屋になるのは日本と同じです。

 住宅街ならファミレス系もありますが、ここは中心街……現代日本の感覚なら、いわば千代田区の官庁街でした。

 永田町の中央官庁街で、ファミレスは見掛けませんよね……。


 因みに、この牛丼屋は木工職人街で入った牛丼屋とは別会社のチェーン店で食券制ではなく注文制でした。

 今回の牛丼屋の方が最大手で最も歴史が長いのだとか。

 前回のが松○なら、今回のは吉○家……みたいな事でしょうか?


 ・・・


 カウンター・テーブルに私達の注文が並びました。

 私は【巨鮭(ヒュージ・サーモン)】定食(ご飯大盛り)。

 ソフィアは【巨鮭(ヒュージ・サーモン)】定食(ご飯大盛り)と、同じく朝メニューの目玉焼き定食(ご飯大盛り)、そして牛丼特盛に生卵5個トッピング……。

 もはや何も言うまいよ……。


「「頂きます」なのじゃ」


 味噌汁を一口啜ってから肉厚の【巨鮭(ヒュージ・サーモン)】をパクリ……。


 美味い。


 大きさに比例して大味なのかと思いきや、身がムッチリとしていて、尚且つジューシーでした。

 味自体は白鮭に似ていますね……。

 うん、これはアレですよ。

 幻の鮭と呼ばれる鮭児(けいじ)

 塩加減も焼き加減も丁度良い塩梅です。


 こちらの世界の食事はレベルが高いですね。

 今までハズレを引いた事がありません。


 食べる事が大好きな私には食事情は重要案件です。

 以前ロンドンに出張した際、余りの外食の酷さに私は3日で発狂しそうになりましたからね。


 1%は、美味しくて料金がクソ高い(日本人経営の日本料理、フレンチ、イタリアン)。

 4%は、まあまあの味で料金が高い(インド料理、中華料理)。

 20%は、ファスト・フード。

 残りは、料金に関係なくクソ不味い。


 アンケートで世界一に選ばれたフィッシュ・アンド・チップス……という謳い文句の代物(しろもの)(サイド・ディッシュも込みで1人8千円くらい払った)を食べた時、日本のスーパーマーケットのお惣菜コーナーで買える1個198円の白身魚フライの方が100倍美味しいと思いました。

 それ以降、私は2週間の出張中、ホテルに炊飯器を持ち込んで自炊していましたからね。


 ホテル側から……部屋に変な匂いが着く……とクレームを言われましたが……。


 米が炊けるのが、変な匂いだと?

 世界人口の半数を敵に回すぞ?


 パンが焼ける匂いならOKなのでしょうか?

 多めにチップを支払ったら文句は言われなくなりました。


 あらゆる事に暢気(のんき)で無頓着な私ですが……食事だけには相当(うるさ)いのです。

 まあ、日本人の大半はそうですよね?


「げっぷ……美味しかったのじゃ……」

 ソフィアは今回も秒殺で3人前を平らげてしまいました。


 もう気にしません。

 私は焦らず【巨鮭(ヒュージ・サーモン)】を味わいました。


「ごちそうさまでした」


 ・・・


 私とソフィアは牛丼屋を後にしました。


「やはり卵は素晴らしいものじゃ。生で良し目玉焼きで良しじゃ」

 ソフィアは言います。


 さてと、まだ竜城に戻るには時間に余裕がありますね。

 ファスト・フード店でコーヒーでも飲んで、ゆっくりしますか……。


 私とソフィアはカフェ系のチェーン店に入りました。


 私はエスプレッソ……ソフィアはダーク・モカチーノ・フラペチーノ・ヘーゼルナッツ・クッキー・ホイップ・エクストラなる訳のわからない飲み物を選びます。


「これを食べてみたいのじゃ……」

 ソフィアは注文カウンターに敷かれたメニュー表にあるスナック・フードを指差しました。


 まだ食べるのですか?

 まあ良いですけれど。


「この……季節限定パンプキン・パイ……というヤツを1つ下さい」


「畏まりました」


 ん?

 パンプキン……カボチャの季節……。

 つまり、こちらは今秋という事なのでしょうか?

 そういえば異世界に飛ばされた当時、日本も秋口でしたよね……。

 確か9月1日でした。

 こちらの日付も同じ。

 リンクしていますね……偶然かもしれませんが……。


 私とソフィアは少しマッタリして時間を潰してから【銀行ギルド】に向かい、【転移(テレポート)】で【竜城】に戻りました。


 ・・・


【竜城】に帰ると、すぐにソフィアはアルフォンシーナさんに捕獲され謁見の間へと連行されて行きます。

 毎回の事ですが、何か凄く不本意そうなソフィアの様子は売られて行く仔牛のようですね……。

 まるでドナドナです。


 私も後ほど謁見に同席しますが私が尋問したいと考えている相手……在【ウトピーア法皇国】大使の謁見の順番には、まだ余裕がありました。


【ウトピーア法皇国】は【魔法ギルド】を国外に追放してしまっています。

【魔法ギルド】は火薬類を始めとする、この世界(ゲーム)で無軌道な拡散を禁じられている技術を管理・監督している国際機関でした。

 それを追い払ったという事は、【ウトピーア法皇国】は監督されては都合が悪い技術を何かコッソリと開発しているという事です。

 私はゲームマスターの業務として、それを看過する事は出来ません。


「ノヒト様。頼まれていた物でございます」

 エズメラルダさんが、私に巻物を差し出しました。


「ありがとうございます」


 エズメラルダさんに頼んでいた物とは、この世界の正確な地図です。

 私の【マップ】機能には大陸や島の位置関係、また主要都市や遺跡……などが【マッピング】されていました。

 しかし900年の時が過ぎていて現在の地理情報とは少し齟齬(そご)が生じています。


 ウエスト大陸の中央国家【サントゥアリーオ】が滅亡してしまっているだとか、【ウトピーア】が【ウトピーア法皇国】に変わっているだとか……。


 私の【マッピング】機能は、その地域に足を運べば自動的に最新の地理情報に更新されますが、異世界転移後の私は【ドラゴニーア】以外には行っていません。


 なので、こちらの世界にある地図と照らし合わせ、とりあえず最新の地理情報を確認しようと考えたのです。

 私は地図を広げました。


 ふむふむ……。

 ふぁっ?何ですと!?


 どうやら900年の間に【サントゥアリーオ】の他にも滅びた国があるようです。

 何とサウス大陸の北方国家【アトランティーデ海洋国】以外の4か国がすっかり滅亡していました。


 サウス大陸は常夏の楽園と呼ばれる肥沃な土地で、いずれの国も農業大国ばかりだったのです。

 サウス大陸の人口の多数を占めていたのは【獣人(セリアンスロープ)】達でした。


 大陸中央の【パラディーゾ】は都市連合国家、東の【ティオピーア】と西の【オフィール】は王制、南の【ムームー】は部族制の共和国。

 牧歌的な雰囲気の長閑(のどか)な国々ばかりで、サウス大陸の豊富な農作物が、北方の海運国【アトランティーデ海洋国】に集積され世界中に海路輸出され世界(ゲーム)中の食糧需要を賄っていました。


 その美しくて豊かな楽園が、現在は丸っと【大密林】という表示になっています。


 ウエスト大陸で滅亡した【サントゥアリーオ】も【大森林】に飲み込まれてしまっていました。

 つまり【パラディーゾ】などサウス大陸各国も【サントゥアリーオ】と同じような事象が起きたのでしょうか?


 ウエスト大陸の【サントゥアリーオ】は、守護竜【リンドヴルム】が他国に侵略した【サントゥアリーオ】国民に怒り国境の【結界(バリア)】を通行不可能にした為に滅びました。

 サウス大陸の状況も同じでしょうか?


 サウス大陸の守護竜といえば……【ファヴニール】。

【ファヴニール】に何かあったのでしょうか?


「サウス大陸の4か国が滅びたのですか?【パラディーゾ】の【ファヴニール】はどうしたのですか?」

 私はエズメラルダさんに質問しました。


 そんな大きな事件聞いていませんよ……。


「【パラディーゾ】?ああ、大昔に【大密林】で繁栄を築いていたという国家の事ですね?」

 エズメラルダさんは当然の事という様子で答えました。


「大昔?」


「はい。言い伝えによると……900年前に英雄(ユーザー)大消失が起き、サウス大陸は初動対応に失敗して、大陸にある4つの【|遺跡《【遺跡(ダンジョン)】》】が全て【スタンピード】を起こすという大災厄に見舞われました。サウス大陸の人々はサウス大陸の守護竜【ファヴニール】様を復活させ必死に抵抗を試みましたが、あまりにも魔物の数が多過ぎて抗しきれなかったのだそうです……」

 エズメラルダさんは説明します。


 守護竜を復活させ外界で活動させるには、守護竜の首席使徒である聖職者が自らの生命を対価として【儀式魔法】を行う必要がありました。

【儀式魔法】により顕現した守護竜が大陸の脅威に対抗し人種文明を護る訳です。

 しかし【儀式魔法】で復活した守護竜には9日間という活動期限が設定されていました。

 活動期間を過ぎての顕現は出来ないのです。


 つまり、サウス大陸は4つの【遺跡(ダンジョン)】から溢れ出した魔物の数が余りにも多く、守護竜の限界活動期間までに全てを倒しきれなかったという事なのでしょう……。


【スタンピード】によって【遺跡(ダンジョン)】ボスが4体、プラス高レベルの無数の魔物が一斉に襲撃して来たら……。


 確かに【神格】を持つ守護竜とはいえ苦労するでしょうね……まして無辜の民を護りながらでは【神位魔法】や守護竜の【ブレス】を無差別に放つという訳にもいかないでしょうし……。

 守護竜【ファヴニール】にとっては悲壮な防衛戦を強いられたのでしょうね……。


「当時の【ドラゴニーア】の大神官様……つまり御先代様はサウス大陸に援軍を送りました。援軍を得たサウス大陸で【スタンピード】を何とか生き延びた5つの国の民は力を結集して、唯一魔物の侵攻を食い止めていたサウス大陸の北端にある【アトランティーデ海洋国】に最終防衛線を築き、そこを橋頭堡にして大反攻作戦を開始しました。【ドラゴニーア】と【アトランティーデ海洋国】との友好関係は、その時から確固たる絆となったのです」

 エズメラルダさんは説明を続けました。


 大反攻作戦の主目的は魔物に占領されてしまった【パラディーゾ】に決死隊を送り込み、守護竜【ファヴニール】を再び顕現させるというモノ。


【ドラゴニーア】からの援軍は【アトランティーデ海洋国】の防衛線を死守。

【パラディーゾ】への決死行は、【パラディーゾ】から【アトランティーデ海洋国】まで撤退していた【パラディーゾ】の聖職者達と軍によって行われました。


 第一次、第二次、第三次……と10年毎に行われた【パラディーゾ】への決死行軍はいずれも失敗し決死隊は全滅。

 およそ100年後……ようやく【パラディーゾ】に至った、たった1人の高位聖職者が再び守護竜を復活させました。


 顕現した【ファヴニール】は民が1人も残っていない【パラディーゾ】を奪還するより、【ドラゴニーア】軍と力を合わせて橋頭堡にしていた【アトランティーデ海洋国】の防衛戦への加勢を選択。

 これにより魔物の大攻勢を受けて、あわや全滅の危機にあった【アトランティーデ海洋国】の防衛線は保たれ戦線は現在の形で安定しました。


 その後【パラディーゾ】への決死隊作戦は、あまりにも犠牲が多いとして一時凍結されます。

 100年間、都合10回繰り返された決死行軍による犠牲者は実に500万人以上。

【アトランティーデ海洋国】防衛戦での死者200万人と合わせて人種は甚大な犠牲を払いました。

 この100年間で多くの【獣人(セリアンスロープ)】がサウス大陸を離れ世界中に移民したのだとか……。


 もしかしたら、私が雇った孤児院出身者の4人の獣人娘達など、【ドラゴニーア】の孤児院で割合として【獣人(セリアンスロープ)】が多い理由も、彼ら【獣人(セリアンスロープ)】の種族的ルーツの地であるサウス大陸で4か国が【スタンピード】の魔物に支配され人種が住めなくなって、【獣人(セリアンスロープ)】達が難民として他大陸に逃げたからなのでは?

 あり得ますね。


 サウス大陸の人々は、当面【パラディーゾ】奪還を目指すより、未だ続いていた【遺跡(ダンジョン)】の【スタンピード】を止める事に作戦目標を変更しました。

 順序としては、それが妥当です。

 大量の魔物を吐き出し続けている元を断たなければいけません。


 現在までにサウス大陸では、北東と北西の【遺跡(ダンジョン)】が攻略されました。

 余勢をかって東の【ティオピーア】と西の【オフィール】の旧首都の奪還にも成功しました。


 しかし、未だ南東と南西の【遺跡(ダンジョン)】は【スタンピード】が継続中で魔物を吐き出し続け、【パラディーゾ】は【大密林】に飲み込まれ、サウス大陸最南端の【ムームー】に至っては、現在どんな状態なのか全く様子がわからないとの事。


「現在【ティオピーア】と【オフィール】の首都が奪還されサウス大陸での人種生存圏が拡がった為に、新たな問題として対【スタンピード】の防衛線が横長に伸びるという難しい事態が発生しています。現状この防衛線を維持する事だけでサウス大陸の戦力はギリギリの状態です。なのでサウス大陸各国は魔物への攻勢要員として冒険者の力を借りています。【世界冒険者ギルド】は高位の冒険者達にサウス大陸での高額の報酬クエストを発注して魔物と対抗させています。【世界冒険者ギルド】の本部が【竜都】から【アトランティーデ海洋国】に移ったのも、こういう経緯からなのです。サウス大陸は未だ人種の生存圏を回復する奪還作戦の最中。日夜激しい攻防が繰り広げられています」

 エズメラルダさんは言いました。


 なるほど。


 現時点を()って……サウス大陸の【スタンピード】を止めて、地上に溢れた【遺跡(ダンジョン)】の魔物を殲滅する事……がゲームマスターとして私が対応すべき最優先事項となりました。


 待てよ……。

 これは、もしかしたら私が【神竜(ソフィア)】を復活させた時のような運用変更がサウス大陸でも可能かもしれません。


 つまり、【ファヴニール】を復活させ、そのまま外界に顕現させたままの状態にしてしまう訳です。

 私なら魔物に占領された【パラディーゾ】に行って守護竜【ファヴニール】を復活させる事は造作もありません。

 復活した【ファヴニール】と【神竜(ソフィア)】に協力させれば短期間でサウス大陸の魔物を残滅する事も可能。


 これは今度【ドラゴニーア】にやって来る【世界冒険者ギルド】のグランド・マスター……【剣聖】クインシー・クイン伯爵と相談してみましょう。

お読み頂き、ありがとうございます。


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