第267話。超・超位魔法。
本日6話目の投稿です。
【サンタ・グレモリア】。
私と、グレモリー・グリモワールと、ディーテ・エクセルシオール……それから、【エルフ】の古老4人は、一緒に建築をしていました。
ピオさんは、見学。
グレモリー・グリモワールの【エルダー・リッチ】200体と、グレモリー・グリモワール所有の【自動人形】・シグニチャー・エディション139体も参加しています。
ある程度、建築を終えてから休憩。
図面を見ながら、グレモリー・グリモワール達と、詳細の確認をします。
ソフィア・フード・コンツェルン製の缶コーヒーと菓子パン類を皆に配って一服。
「グレモリー。【エルダー・リッチ】が損傷していますね?」
「そうなんだ。【ウトピーア法皇国】軍の飽和攻撃が結構エグくてね。直してあげたいんだけれど、素材がないんだよ。【ゾンビ】達は半分、【腐竜】も、6体やられた。悲しいよ」
グレモリー・グリモワールは悲しげに言いました。
「私が直しましょう。【ゾンビ】と【腐竜】もカケラでも残っていれば直せますよ」
「マジで!カケラは全個体分じゃないけれどあるよ。敵を全滅させた後、お墓を作ってあげようと思って、牙とか骨とか泣きながら拾い集めたから」
グレモリー・グリモワールは喜びました。
グレモリー・グリモワールが【収納】から遺牙やら遺骨やらを取り出しました。
私が【超神位魔法……修復】でグレモリー・グリモワールの勇敢な兵士達を元通りに直すと、グレモリー・グリモワールは、感涙して喜びます。
使役する【不死者】達に、そこまで心を砕く【死霊術士】は、グレモリー・グリモワールしかいないでしょうね。
私とミネルヴァは、ある取り決めをしていました。
私とグレモリー・グリモワールは、元は同一自我。
なので、私が必要と考える時は、グレモリー・グリモワールに【超神位魔法】を用いて力を貸す事を許可して欲しい。
ミネルヴァは、それ認める代わりに一つの条件を出しました。
もしも、グレモリー・グリモワールが世界の理に違反し、それが看過出来ないほど重大な影響を及ぼすと想定される場合には、私がグレモリー・グリモワールを滅殺する事。
元より、そんな事は覚悟の上。
私は、グレモリー・グリモワールとのファースト・コンタクトの時点では、彼女を滅殺しようとしていたのです。
私とグレモリー・グリモワールは、元同一自我。
しかし、グレモリー・グリモワールが、この世界にとって、放置出来ないようなリスク要因となるならば、私は、私自身の分身であるグレモリー・グリモワールを滅殺する事も厭わないでしょう。
何故なら、私はゲームマスターだからです。
結局、グレモリー・グリモワール配下の古参兵の【ゾンビ】達50体と、【腐竜】1体が、遺牙も遺骨も散逸していて、存在が消滅してしまいました。
グレモリー・グリモワールの【ゾンビ】達は、ユーザーの死体や、選りすぐりのNPCの死体を材料としている為に強力です。
グレモリー・グリモワールの【ゾンビ】達は、ただの【ゾンビ】ではありません。
【ゾンビ】50体の損失は甚大でした。
また、【古代竜】も、【不死者】化に適した完全な死体は貴重なので、失われた【腐竜】も簡単には替えが効かないのです。
しかし、今回の戦争でグレモリー・グリモワールは、新たに9千体の【ゾンビ】を作っています。
全て【ウトピーア法皇国】の兵士の死体でした。
私が50個の【宝物庫】をグレモリー・グリモワールに半永久貸与していたので、【収納】容量に余裕があり、一応、回収出来るだけの死体は回収しておいたようです。
回収した死体は程度が良いモノだけ。
グッチャグチャになったり、頭や身体が吹き飛ばされたり、燃えたり、腐り落ちたり、消滅したり……などの損壊が激しい者は、打ち捨てて来たそうです。
今回の【ブリリア王国】と【ウトピーア法皇国】の戦争の戦後処理で、私は【ウトピーア法皇国】軍将兵の死体は、全てグレモリー・グリモワールに所有権を認めていました。
「でもさ、良し悪しなんだよね。結局、【管制】の限界数があるから、弱い【ゾンビ】を大量に作っても【管制】の限界数を圧迫するだけだし。正直いらないんだよね。兵士の死体は【ウトピーア】に返しちゃおうかなって、考えているんだよ」
グレモリー・グリモワールの【管制】限界数は、1万です。
「グレモリー。【ウトピーア法皇国】の将兵から作った【ゾンビ】は、あなたの艦隊のクルーにしてしまえば良いでしょう。そして艦隊の各艦の【メイン・コア】に、【ゾンビ】クルーの【管制】を移管してしまえば良いのです。そうすれば、あなたの【管制】を離れて活動させられるので、【管制】限界を圧迫しません。さらに、現在、あなたの艦隊クルーとして働かせている【自動人形】・シグニチャー・エディションは、全個体を地上に下ろせます。汎用性が高く、個体戦闘力も優秀な【自動人形】・シグニチャー・エディションを自由に運用出来るメリットは計り知れませんよ」
「は?【コア】に【ゾンビ】の【管制】を肩代わりさせるなんて事が出来るの?」
「出来ます。グリモワール艦隊の艦船の【メイン・コア】は、全て【ダンジョン・コア】を使用していますよね?あなたの艦隊の各艦の【メイン・コア】は、全て知性と自我がある人工知能です。考えてみて下さい。【ダンジョン・コア】は、遺跡の中の魔物を操れます。もしも、遺跡の特性が【不死者】系だったなら、【ダンジョン・コア】は、遺跡の中の無数の【不死者】を操るでしょう?つまり、あなたの艦隊の艦船の【メイン・コア】も【不死者】を使役出来ますよ。ただし、遺跡から切り離された【ダンジョン・コア】は性能が著しく下がりますから、遺跡のように無数の【不死者】を使役するような事は不可能です。しかし、艦船のクルーに必要な人数程度なら問題ありません。艦船の【メイン・コア】のプログラムを少し書き換えれば良いだけです」
「なるほど、言われてみれば……。でも、私は、そんな【魔法公式】は知らないし」
「教えます。超絶級ですが、グレモリーなら使いこなせるでしょう」
「ありがとう、ノヒト」
私は、グレモリー・グリモワールに指導しながら、艦隊の各艦の【メイン・コア】のプログラムを書き換えました。
さすがはグレモリー・グリモワールですね。
超絶級の【工学魔法】を数回の施行で完全に覚えてしまいました。
グレモリー・グリモワールは、早速9千体の【ゾンビ】クルーを艦隊に配属します。
この【ゾンビ】クルー達は、配属された艦船内ならば、艦の【メイン・コア】の【管制】下に入り永続的に活動可能。
「ノヒト。これ、超絶級(超位の最上位)どころか、【超超位魔法】だよね?」
グレモリー・グリモワールは言います。
【超超位魔法】とは、ユーザーが【超位】を超える魔法を開発してしまった時などに呼ばれる魔法の分類上の呼称でした。
グレモリー・グリモワールが持つ【壊死】や【墓掘人】などのオリジナル・マジックが、その対象に入ります。
また、特別に発明者の名前が付くと、シグニチャー・マジックなどとも呼ばれました。
シグニチャー・マジックは、ソフィアの変態的な発明である【神竜の斬撃】や、【神竜砲】などが、その代表例。
ソフィアの自称必殺技は、いずれも【神位】の超絶級……いわば神絶級の威力ですから強力無比。
その上には、もはや私の【超神位魔法】しか存在しません。
話を戻しましょう。
この【超超位魔法】は、ゲーム・バランスを壊す可能性があるので、場合によっては、運営から弱体化補正がかけられる事があります。
私が、グレモリー・グリモワールに教えた魔法も、おそらくユーザーが使うとゲーム・バランスを破壊しかねないので、大幅な弱体化補正がかけられる部類の魔法だと思いますね。
何故なら、【ゾンビ】などの非自立ユニットの【管制】を、【ダンジョン・コア】に肩代わりさせられるとしたら、【ダンジョン・コア】さえ大量に揃えられれば、自陣営を低コストで無限に増殖させる事が可能となります。
【ダンジョン・コア】を大量に集めるのが困難ではないか?
確かに、初めの内は、そうでしょう。
しかし、【ダンジョン・コア】を10個、20個と集めて、その【ダンジョン・コア】を使用して、頑丈な【ゴーレム】などを造り、その【ダンジョン・コア】を搭載した【ゴーレム】に、【ゾンビ】などを【管制】させるのです。
【ダンジョン・コア】1つで、仮に1千体の【ゾンビ】を【管制】させれば、20体の【ダンジョン・コア】搭載【ゴーレム】なら、2万体の【ゾンビ】を同時に【管制】する事が可能。
その2万体の【ゾンビ】軍団で、【遺跡】を攻略して新しい【ダンジョン・コア】を入手する……入手した【ダンジョン・コア】で、新しい【ゴーレム】を造り、1千体の【ゾンビ】を【管制】させる……と繰り返せば……。
無限ループの末に、無限の【ゾンビ】兵団を持つ事も可能です。
もしも、使役するのが、【ゾンビ】ではなく、魔法が得意な【リッチ】なら?
【エルダー・リッチ】なら?
【腐竜】なら?
おそらく、やがて世界を支配出来てしまいますよ。
さらに、これが大問題なのは、世界の理には、全く違反していない点です。
世界の理に違反していないので、ゲームマスターは介入出来ません。
つまり、この魔法を使えるようになったユーザーが着々と勢力を拡大して、やがて世界を支配するのを、運営側は、ただ指を咥えて傍観しなくてはならないのです。
こんなゲーム・バランスが壊れたゲームからは、ユーザーが離れてしまいますよね。
当然ユーザーが離れたゲームは収益が上がりません。
ゲーム会社は困ります。
私も生活の心配をしなくてはいけません。
なので……弱体化補正は、免れない魔法……という訳です。
まあ、現在は、弱体化補正を行う運営が存在しませんが……。
「グレモリー。ただし、これだけは覚えておいて下さい。あなたが、この【超超位魔法】を駆使して、世界の理に違反するような事をした場合、その、影響が無視出来ないと私やミネルヴァが判断すれば……」
「ノヒトは、私を殺しに来るんだね?」
グレモリー・グリモワールは、真面目な顔で言いました。
「はい。私はゲームマスターの職務を遂行します。私が、全力で滅殺にかかれば、ユーザーでも、復活は不可能ですからね?」
「わかったよ。もしも、私が世界の理に違反したら、遠慮なくやっておくれよ。その方が私も安心だからね」
「あくまでも、程度が酷い場合ですよ。世界の理に違反したら、すぐにという訳ではありません。程度が軽い場合は、まず説得を試みますので」
「わかったってば。その時は、ノヒトは責任を果たしなって。ノヒトに殺されるのなら恨まないからさ」
グレモリー・グリモワールは、笑います。
私は、グレモリー・グリモワールの手持ちの【不死者】達に【超神位魔法……自動修復】と、各種【神位バフ】をかけておきました。
これで、手足が切られても、自動で生えて来る、恐るべき【不死者】が出来上がりました。
グレモリー・グリモワールの厳選された強化版【ゾンビ】の失われた50体の戦力補填には、お釣りがくる強化となるでしょう。
それから……。
私は、秘蔵のコレクションを放出しました。
私の【収納】に900年前から利用するアテもなくストックされていた【青竜】や【ハイ・エルフ】や【サイクロプス】……などの完全な死体をグレモリー・グリモワールに譲渡したのです。
これは、ゲームマスターの業務とは関係なく、私の収集癖で死蔵されていたモノ。
ようやく、役立つ時が来ました。
グレモリー・グリモワールは、それらの死体を瞬く間に【不死者】化してしまいます。
さすがは、グレモリー・グリモワール。
私がグレモリー・グリモワールに譲渡した死体の内訳は……。
【青竜】……1体。
NPCの【サイクロプス】……1体。
NPCの【ハイ・エルフ】……1体。
そして、ユーザー500人分の死体。
「なんで、こんなにユーザーが?」
グレモリー・グリモワールが驚愕しました。
「あなたが【賞金稼ぎ】していたのと同じですよ。違反行為で、永久アカウント停止されたユーザーのアバターです。あなたがよく知っている人物もいますよ」
「ふぇ?誰?まさか、私のパーティ・メンバーとか?」
「いいえ、違います。彼ですよ、見覚えがありませんか?」
「【ケンタウロス】の知り合いなんかいたっけな?」
「ヒントは、性格最低のクズでした」
「あっ!こいつ、ウルビーノ・ウルバーニア!」
「はい。私達が倒したウルビーノ・ウルバーニアですよ。あの後、世界の理に違反したので、滅殺しました」
ウルビーノ・ウルバーニアは、世界武道大会を2連覇するほどの実力派ユーザーでしたが、身の程知らずにもグレモリー・グリモワール(私)に野試合を挑んで返り討ちにあって、ボコられたユーザーです。
性格が悪く、相当、他のユーザー達からは嫌われていたらしく、グレモリー・グリモワールに倒されてレベルが半減し弱くなった後は、多数のユーザーにストーキングされ何度も何度もプレイヤー・キルされ死亡して、最後はレベル1まで下がってしまいました。
ウルビーノ・ウルバーニアは、起死回生を図るために、違法なチート・コマンド・ツールに手を出して、私に処罰されたのです。
その時に私を買収しようとしましたからね。
最後までクソ野郎でした。
ウルビーノ・ウルバーニアは、頭の悪い20代の男性でしたが、世界中のネット・セキュリティ会社に個人情報が開示されていますので、永久にゲームのアカウントは作れません。
愚かな若者です。
「ねえ、この【ハイ・エルフ】……何か見覚えがあるんだけれど?」
ディーテ・エクセルシオールが訊ねました。
その【ハイ・エルフ】の死体は、既にグレモリー・グリモワールによって強力な【エルダー・リッチ】に変えられています。
「ああ、彼はノードストロム・アースガルズですね」
「ノードストロム!」
ディーテ・エクセルシオールは、叫び声を上げました。
「ディーテの知り合い?」
「グレモリーちゃん。ノードストロム・アースガルズっていうのは、【アースガルズ】で悪逆の限りを尽くして暗黒皇帝と呼ばれた皇帝よ。私達エクセルシオールの一族が生まれ故郷の【アースガルズ】から【エルフヘイム】に亡命したのも、元はと言えば、ノードストロムの脅威から逃れる為だし。私達が【エルフヘイム】に移ってから、ノードストロムは、部族に分かれていた【アースガルズ】を武力で統一して、皇帝になったのよ。とにかく、とんでもなく危険な【大魔導師】だったわ。下手したらグレモリーちゃんより強いんじゃないかしら。900年前に【調停者】様に滅ぼされた、とは聞いていたけれど……ノヒト様が倒してくれたのですね?」
「はい」
ノードストロムは、ユーザーの敵役として創られたNPCの名持ちキャラでした。
ディーテ・エクセルシオールが言うように、ユーザーの最強クラスよりも強く設定されています。
しかし、何故か、【アースガルズ】で【ハイ・エルフ】達を従えて、皇帝なんかに祭り上げられてしまって、暗黒皇帝ノードストロム・アースガルズなんぞという地位になってしまったのですよね。
収拾がつかなくなりそうだったので、運営判断で滅殺しました。
「うわ。この【エルダー・リッチ】……魔力量がヤバいね。私の【エルダー・リッチ】の中でもブッチギリで最強だよ。だって【不死者】化して弱体化しているはずなのに、【超位】級だもん」
「【闇魔法】が得意ですよ」
「ラッキー。凄いの手に入れちゃった。ありがとう、ノヒト」
「もしかして、こちらの【サイクロプス】も、何か曰く付きの個体なのですか?」
ピオさんが興味深そうに訊ねます。
「彼はオドム・ヨトゥンヘイムです」
「オドム・ヨトゥンヘイム!」
ディーテ・エクセルシオールが再び叫び声を上げました。
「誰?」
グレモリー・グリモワールが訊ねます。
「【ヨトゥンヘイム】の巨王よ。知らないの?」
「あー、思い出した。巨王オドムって、900年前にいた【ヨトゥンヘイム】の王様でしょう。知ってる。へえ、コレが、あの巨王オドム?確かに、普通の【サイクロプス】より、一回りデカいね」
「【エルフヘイム】が最も恐れた【ヨトゥンヘイム】の王よ。長年の対立関係の中で、一番強力な宿敵だったわ。900年前、巨王オドムが死んだからこそ、【ユグドラシル連邦】と【ヨトゥンヘイム】は、一応の停戦に漕ぎ着けられたのよ。でも……病死したって聞いていたけれど?」
「はい。私が滅殺しました」
「へえ。私らユーザーには、【ヨトゥンヘイム】の【巨人】達は手を出さなかったから、興味なかった。ディーテも、そんなに困っていたなら、私達に助けを求めれば良かったのに」
「求めたわよ。そうしたら……そんな生臭い国家紛争の話に巻き込むな。面倒臭い……って、言ったんじゃない。覚えてないの?」
「あ……言ったわ。ははは、メンゴ、メンゴ」
「もう……」
「いや、グレモリーの対応で正しいのですよ。ユーザーがNPC国家の対立に介入する事は、当該国から、直接攻撃を受けたりしない限りは、望ましくありませんからね」
「ま、そゆこと」
「え〜。あの時のグレモリーちゃんは、絶対そんな深い考えなんかなかったわよ。面倒臭いってハッキリ言ったもの」
「だから、ゴメンて。ディーテが本当に危なくなったら助けに行くつもりだったんだよ。ほら、正義のヒーローって、危機一髪の時に颯爽と登場するじゃんか?私は、自分の売り時を考えて、タイミングを見計らっていたんだよ。その方が報酬も増えそうだし」
「本当に助けに来てくれた?」
「ホント、ホント」
「まあ、昔の事だから、もう良いけれど……。何か釈然としないわ」
「あ、あのさ、ノヒトに確認したい事があるんだけれど?」
グレモリー・グリモワールは、強引に話を変えました。
グレモリー・グリモワールの話すり替えスキルはイマイチでしたね。
私なら、もう少し華麗にすり替えますよ。
「確認?何でしょうか?」
「ユーザーの復活設定って異世界転移した現在も有効なの?さっき、そう言ったよね?」
「えーと、まあ、一応、ミネルヴァからは有効だと聞いています。しかし、実証されていません。なので、試そうなどとは考えない方が良いですよ。もしも、万が一の場合には、取り返しがつきませんからね」
「あ、そう。ま、そだね。試そうとは思わないよ。でも、ミネルヴァは大丈夫だって言ったんだよね?」
「はい。グレモリー、本当に試したりしないで下さいよ。良いですね?」
「わかった、約束するよ。【誓約】」
「それから、ミネルヴァが断言するには、チュートリアルを受けてもNPCには復活設定は、付与されません」
「あ、そなの?今、それを聞こうと思った」
「グレモリーの考えは想像出来ますよ」
「私もね」
・・・
私達は、この後、作業を再開して、深夜まで建築を行いました。
私が策定した【サンタ・グレモリア】開発計画で完了済なのは……。
住宅地の拡張整備。
サンタ・グレモリア・スクエアの建設。
農場拡張整備。
水産事業の一元集約化。
干物工場拡張整備。
練り物工場拡張整備。
急速冷凍施設整備。
缶詰工場建設。
マリオネッタ工房。
【自動人形オートマタ】工場建設。
スマホ工場建設。
浮遊移動機の工場建設。
アブラメイリン・アルケミー。
【ハイ・エリクサー】の製造ライン整備。
イーヴァルディ&サンズ。
造船所建設。
【砲艇ガン・ボート】の製造ラインの開設。
【対地対空自走砲】の製造ラインの開設。
そして、建築工事関係で未着工なのは……。
【サンタ・グレモリア】内の公共交通の整備。
近郊の都市【イースタリア】までの自動運転地下鉄。
これらは、あと半日も時間があれば終わるでしょう。
稲作の水田化は、来年行う事にしました。
クイーンの農業指導と、ウオヴォ・マエストロの養鶏指導は、グレモリー・グリモワールが自分の差配で行います。
さてと、帰りますか。
私は、グレモリー・グリモワール達に挨拶して、【ドラゴニーア】に【転移】しました。
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・・・
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