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時をあやつりたいム!  作者: 小日向 時
3/11

3,彼氏さんのご登場!

修学旅行も無事(?)に終わり、今日は修学旅行の振り替え休日。

みんなにとっても特別な思い出になっただろうけど・・・うちら、いつメンにとっては、すっごい特別な思い出になったよね!

1人でにこっと笑いながら…私、小日向時、スマホで、とある男の子と連絡を取っていました。

名前は、高本直紀。ニックネームはナオ。

ナオは、ぽやーんとしてて、どこか放っておけない・・・そんな雰囲気の男の子。私とは幼稚園の時からクラスもずっと一緒!(しおん、私、ナオ、この3人は、幼稚園から小6まで、ずっと一緒の3人組なんだ)

・・・で、ナオは・・・私の、彼、氏、、、です。




プルルルルルル・・・

「ぬわあああああっ⁉」

突然の電話に、自分でもびっくりするくらい変な声が出ちゃった。

『ゆいか』

そう表示されている。

(ゆ、ゆいかか・・・)「はい、もしもし」

「もしもし、伊藤結花です。とき?」

「うん。ゆいか、どしたの?」

「ああ、今日空いてる?」

・・・やっぱり。

「ごめんね、今日はちょっと、ほかの人と用事が・・・」

「あー・・・そっか。残念」

ゆいかのテンションが下がった。

「で、さあ」

「うん?」

「その用事って何?」

「・・・っっ⁉」

ちょっ、なぜそんなピンポイントで聞いてくる⁉

デッ、でー・・・デートなんて言えるわけない、よね⁉

「おーい、とき?」

「えっ、ああ、うん⁉」

「教えてよー」

「・・・でっ、デートなんて言えるわけないよ・・・」

私は心の中で言ったつもりだった。

つもり。

「・・・デッ、デート⁉とき彼氏いんの⁉マジで!?」

「えっ⁉あっ、・・・・・・うぃーーーーーーーーやぁっ⁉」

だめだ。もう今日の私、変な声しか出ない体質になったんだね・・・。

「どこで⁉いつ⁉」

「・・・○○公園・・・2時から、だけど・・・」

「彼氏どんな人⁉」

「・・・ぽっ、ぽやーんってしてて・・・たよりなくて・・・あ、あとは・・・」

「今日のデート、見に行くわ‼いつメン全員で‼」

「う、うん・・・って、えっ⁉無理無理‼」

ついうなずいちゃったじゃん‼

カチャ。ツー、ツー、ツー、ツー・・・

・・・切れちゃったよ。

あー、どーしよ。あ、でも、時間戻しちゃえばいいのか!





ふっ、残念だったな。ゆいかよ、そして他のいつメンよ。

私は1人、時間を戻すのだった。





―――――――――――――「ごめん、待った?」

「あっ、ナオ!久しぶり!」

私たちは○○公園で無事に待ち合わせした。

「何しよっか?ゲームする?」

「おう、するする!」

ナオは、ほんとに、いい人だな・・・

って、思っていると。



――――――――――たったったっ

「あれ、この声、――――――――もしかして、」

「この公園穴場なんだよ。人が全然いな――――――――――――――」

・・・さら、だった。後ろに、のあ、ひな、りりか、ゆいか。



「・・・あ・・・」

「と・・・とき・・・?」

一斉に声上げた。

「このかわいい男子だれーーーーーーーーーーーっ⁉」



「ときのお友達かぁ。よろしくね!」

「はっ、はい・・・♥」

もうみんなメロメロだ。だよね。ナオはかわいい系イケメンだもん。9年間、告白されてるとこ何回も見たし。

「ボクは高本直紀。ナオって呼んでよ!」

「ナ、ナオくん。私は風間日奈」

「島崎乃亜です」「あたしは渡辺沙良。よろっ」「い、伊藤結花です」「・・・・ま、えだ、莉々花ですっ」

「よろしく。ひなちゃん、のあちゃん、さらちゃん、ゆいかちゃん、りりかちゃんだね。・・・ときとは幼稚園から6年まで、ずっとクラスが一緒のおさななじみなんだ」

ナオはニコッと、笑う。その笑顔にみんな、ズキューン!

私はというと、時間戻したのに何で来るかなぁ⁉いつメン運良すぎだよ。私運悪すぎだよ。

「ねえ、とき」

「え?」

(言う?)と、ナオが目で聞いてくる。

私は仕方なく、小さくうなずく。・・・まあ、どうせいつかはばれるもんね。

「・・・ボク、ときと付き合ってるんだ」

「・・・‼」




「やっぱりな‼」

「でも優しい‼ああ、好き・・・っ」

「・・・別に、どーでもいいよー。みんなさあ、大げさ」

さら、たまには君が正しいこともあるんだね・・・。

「みんな、ちょっと。帰ってよー」

「わかったよ・・・っていうと思った⁉」

「もういつ会えるかわかんないもん‼ここにいます‼」

「えぇーー・・・」

困ったなあ。いつメンがいるのは全然いいんだけど、おとなしくしてくれないじゃん絶対。

仕方ない、奥の手を使うとしよっか――――――――





「…ナオくん?」

声が聞こえてきた。こっちも聞きなれている声・・・まさか・・・


「・・し、しおんちゃん」

「えーーーーっ!やっだ、しおん超うれしい!こんなとこで会えるなんて、まさに愛の奇跡だね、ナオ君‼」

「あっ、しまった。しおんちゃん、じゃなくて、城島さんって呼ぶんだっけ」

「もうナオ君ったら、冷たいなあ。でもそれも、しおんのこと好きだから恥ずかしいんでしょーー‼」

「・・・城島さん、どれだけポジティブなの・・・すごいよ・・・」




やっぱり、しおんだよねー・・・。




「ナオ‼」

「えっ、どうしたの?とき」

私の大声に、しおんも反応した。

「・・・あっれー、なーんだ。ときもいたのかぁ」

「いて悪かったわね‼」

ムッ。ほんとしおん嫌い‼付き合ってるの知ってて、そーいうこと言ってるんだから。


つえでナオと私を触る。

ストップウォッチで、ストップボタンをボチッ‼



グワン。



「時間止めたんだ。ときの時計、久しぶりに見たなぁ」

「時間を止めるときは、一緒に動いていてほしい人をつえで触って、ストップウォッチのボタンをおす。…あ、そうそう、止まっている人でも、つえで触れば動き出すんだよ」

「その説明、いやというほど聞いたよ」

ナオが苦笑いした。

「にげるぞっ‼」

「はーいっ‼」



猛ダッシュで別の公園へ移動して、時間をスタートした。








「やっと、はなれたー・・・」

「もうなんか、これ、デートじゃないね」

「・・・今から、デートっぽくする」

「・・・う、うん」

これで、あの人たちは、いなくなったから・・・2人っきりだね♪

ナオもその考えが分かったみたいに、笑ってくれた。



そのころ、いつメン&しおんは・・・

「あれっ、ナオくんは?」

「ときと一緒に逃げてっちゃった!」

「えーっ、ナオくぅん!」

「ナオくんかっこよかったよね・・・」

「でしょでしょ!ナオくん、悪いけどぉ、しおんがもらう予定♪」

「な、なにっ⁉でも私も、ときには悪いけど、好き…」

『ナオくーーん‼』



「…何この人たち…」

さらがあきれて、のあと、りりかと、ゆいかと、しおんを見ていたんだそう。

『ナオくん同盟』・・・っていう、謎の同盟結んでた、ってさら&ひなが教えてくれた。







あれ?のあとゆいかとりりかって、意外に恋するんだぁー♥

かわいい♥




次の日。学校も始まった日。

「・・・なっ、なにこれーーーーーーーーーーーーー⁉」



新聞委員会め‼





あれもこれも、ぜーんぶ、しおんのしわざ。












































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