1、時をあやつれちゃう⁉
初投稿です。よろしくおねがいします!
「とき、おっはよー!」
「え?あっ、おはよう」
小日向 時。最近この小学校に転校してきた、小学6年生。みんなからの第1印象は、決まって「女神」と言われてるの(自慢じゃないよー、これから話すことも、全部!)。
「勉強も運動もできる!」「顔よし、体形よし、そして性格よし!」だのなんだの、いろいろみんなからは
言われてる。
そして…私には、一つ、秘密があるの。
それは・・・
私、時間をあやつれちゃうんだー!
「ん?どうかしたの、とき」
ひなが、そんな風に声をかけてきた。ひなはちょっぴり天然で、不思議ちゃん。かわいい妹キャラ!ちなみに、本名は風間日奈だよ。
「な、何でもないよ‼」
「えー、そんなに隠すようなことなんだー?」
今度はニヤニヤ笑いながら、のあ。のあ・・・本名島崎乃亜。大人っぽくて、ミステリアス。背も高いし、頭いいし、頼れるお姉さんって感じ!
「隠すようなことって、ときにはないと思ってた」
りりかが不思議そうに、顔を覗き込んでくる。もう、みんなして!りりか、本名、前田莉々花!物静かで、おしとやか。実はりりか、大金持ちの家に生まれたお嬢様なんだよ!
「…いや、それは。そりゃ、秘密だって、あるけど」
「教えて!ね、うちらだけの秘密ー!」
さらはのんきに、そうさけぶ。さけんだらもうそれ、うちらだけの秘密になってないから!…さら、本名渡辺沙良。元気いっぱいで男子に紛れて普通に遊んじゃう、そんな女の子。
「…え、ゆいか、気にならないの?」
「別に。そういうのって、大体どーでもいいやつだから。必死で隠せば隠すほど、どーだっていい情報だったりするものだよ」
…さすが、ゆいか。本名伊藤結花。クールで、でもときどきツンデレ、それがゆいかのかわいいとこなんだけど。
「えーそんなことないよ!きっと、すっごーい情報なんだよ!ねえおねがい、とき、教えて?」
ひな、ゆいかに向かって反論しても、叶わないってこと、覚えようよ・・・。
「・・・」
「おねがい‼」
そんなに頭下げられちゃ、困るじゃん。・・・あのことからは誰にも言わないようにしなきゃ、って決心固めてたのに。
「・・・分かった。でもね、ほんとに!誰にも言っちゃだめ!ほんとに!」
「だいじょぶだいじょぶ。ねっ」
1番不安なのは君だよさら・・・。
「だってうちら、心友じゃん!」
心友・・・その言葉使って、私はだまされた。でも・・・こっちは、信じていい気がする。この、いつものメンツ・・・略して、いつメンは。
「・・・で、・・・。・・・・・・・」
「・・・・・マジで‼‼‼?」
ひいいいっ。声がでかいよ、さら!
「絶対ナイショだよ!いい?」
「うっ、うん」
りりかがうなずく。・・・りりかは物分かりがよくて助かるよー。さら、君もりりかを見習って---------------
「じかんあやつれるって!ヤッバ!」
「さら!声のボリューム、下げられないものなの⁉」
「ごめんなさい!とき。でも、ほんとに言わないよ!あたしこれから、男子とドッチボールするから!もう行くわ」
さらは最後に、こう言った。
「ぜーーーーったい!ばらさないから、安心して!」
「・・・なんか、ごめんね」
「へ?」
ゆいかに言われて、とまどう。何を謝ってるのかな?
「どーでもいいこととか言っちゃったし・・・傷ついたかなって思って」
「え?ああ、さっすがゆいかって感じだよねー。あの対応」
そこに、ひなとのあがやってきた。2人は、とっても仲良しなの。って、あれ?さらも戻ってきた!今日のドッチボール、昼休みになったって、男子に追い返されたらしい。
「うちら、親友だもんね!」
「え?とき、なに急に?当たり前でしょ」
のあがふふっと微笑んでーーーーーーいつメンは信じられる、って、思いました。
ブロロロロロ・・・
「あれ?あそこにいるのは・・・とき?」
1台の車が、私たちの前を通っていったけど、別に、気にしてはなかった。
「ぐうぜーん。ときと一緒の小学校だなんて、しおん、超うれしい!」
「よかったじゃない。ときちゃんは信じられるわー、助かった」
車の中で、そういいながら2人が言ったのなんて、そんなの気にするわけないじゃない。通りすがった車の中なんて、ましてや中の女の子の顔なんて、見るわけないじゃん?
「やったぁ!」
車の中から、その声だけは、私にも聞こえた。




