堀内の日ごろ〜女の人の考えること〜
同僚のあみちゃんとのお昼休みのこと。
最近あみちゃんはよく口にすることがある。
「私結婚できるかな〜〜」
いつも僕は「できるよ〜」と、なんとなく相槌ちをうっている。
今日はいつもよりちゃんと答えようかな。なんたって今日の僕は機嫌がいい。
なぜなら今日の朝、いつも座れないほど混んでいる電車が空いていて座ることができたし、
いつもすぐ売り切れて買えない特製弁当を買うことができて今まさに幸せだからだ。
あみちゃんに的確にアドバイスしてあげればきっと
「今日の堀内君なんか違う・・・いつもよりカッコよく見える・・・好き!」
ってなるはずだ。まさにwinwin。
「あみちゃん。大丈夫だよ。あみちゃんまだ25でしょ?20代のうちは独身でも世間の目は痛くないからあと5年はあるって事だよ。
あと5年もあれば余裕で結婚できるでしょ?そんな悩み杞憂で終わるよ。」
どうだろうか。この相手の気持ちに寄り添いながら故事成語の使用で知的な部分もアピールする完璧なアドバイス。
「堀内君・・・。全然わかってないね。あと5年って、30に結婚したら遅いの!
私は子供3人は欲しいし、そうなると20代のうちに一人は産んでおきたい。29で出産として、そうなると28で結婚妊娠までしないと。
結婚相手とは最低でも一年付き合ってから結婚したいから27の時にはもう出会ってないといけない。
てことは、あと2年しかないの!しかも最後何言ってるかよくわかんなかったし。」
すごい・・・。あんなさらっと言っていた「私結婚できるかな〜」の裏にはこんなちゃんとした人生設計があったなんて。
そしてまさかの杞憂の意味を知らないあみちゃん。
「な、なるほどな〜。でもあと2年もあるって考えようよ。730日もあるんだよ?一日一人男性と会ったら流石に運命の人と出会えるんじゃない?
あと、ちなみに杞憂っていうのは古代の人が天が崩れ落ちるんじゃないかって心配したことからそんな心配する必要のないことを考えるなんて取り越し苦労だよって意味ね。」
「でもさ、730人の中に運命の人がいなかったらどうするの?」
僕の知的アピールには全くのスルーか。まあ、この話の流れ。僕にはあみちゃんを救う秘策がある。
「それこそ杞憂ってやつだよあみちゃん。それにさ、今から出会う人の中じゃなくてもいい訳でしょ?もう出会ってる人の中からでも」
「まぁ、そうだけど。」
「じゃあ、ほら。僕なんて適任じゃない?」
「それは、空が崩れ落ちるよりも嫌。」




