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第007話 ~魔法属性と絶対領域~

日差しが窓から入ってくる、暖かな光だ。外は若干にぎわっている。ここは異世界なのに、まだ信じられない。テーブルの向かいにはルエルが座っている。ルエルの店には、俺とルエルの二人っきり。


つまり、お客さんは一人もいないということだ。


「ユーキ、初めに属性を確認しましょう。ユーキに生活で必要な魔法が使えるか、見てあげる」


「ルエルは鑑定もできるのか?」


「まさか。私はできないけど、鑑定するアイテムはここにあるわ」


ルエルは立ち上がり、店内の奥の方に歩いていく。棚から何か取り出し、戻って来る。テーブルにコップと宝石が4個。


「これでユーキの属性を調べることができるの。こっちの世界では一般的な鑑定方法なの」



彼女はコップに水を入れ、青、赤、茶、緑の小さな宝石をコップに沈める。



「さぁ、ユーキ。両手でコップを挟んで、目を閉じて。魔力を流してみて」


「魔力ってどうやって流すんだ?」


「どうって、そうね、体内の血が掌から放出されるイメージかしら?」


「そ、そうか。よし、やってみよう」





イメージだ。掌からドバァーーーっと血が勢いよく放出するイメージ。本当に血が出たら死んでしまうかもしれないが、これはイメージだ。


気、念、オーラ、霊力、魔力。全て体内に眠る力。(のはず。


ぬぅぅぅぅーん。んはぁぁぁぁ。ほぅぅぅぅ・・・。気合だ!男を見せる時だ!





「ユーキ、そろそろ魔力送ってもいいわよ。反応が全くないわ」



おかしい、こんなにもイメージしているのに。イメージの方法が悪いのか?他のイメージでやってみるか。俺は何に対して集中できる?集中・・・。





そうだ、絶対領域だ。ミニスカ。ニーハイ。ハイソックスの間にある絶対領域。あの領域こそ神の領域だ。


イメージだ。この手で絶対領域を守る。俺の手の届く範囲でいい。俺の体内に眠る力があれば、今目覚めろ!目の前には神の領域、絶対領域があるのだぞ!(本当はないが



「ユーキ!見て!ユーキにも魔力があるわ!4つの魔石が全部浮かんでる!すごい集中力ね!」


「まぁな。俺の力はこんなものだ。で、どうなんだ?」


「ちょっと待ってね。もう一つ、この白の魔石にも同じように魔力を流してみて」


「こうか?」


俺は白の魔石を右手に持ち、魔力を流す。イメージは大切だ。この白の魔石は絶対領域から見える白。俺はこの純白を、俺の手で守る!絶対に守るんだ!


握りしめた白の魔石は心なしかほんの少しだけ小さくなった気がした。


「何か変わったか?さっきとあまり変わらないが?」


「そうね、簡単に言うわね。ユーキは水、火、風、土の属性が使えるみたい」


「おーー!それってすごいことじゃ!」


「そうね、一般的には1~2属性が多いいから、ユーキは恵まれている方ね。でも、魔力自体は弱いわ」


「それはどういう事?」


「使える属性は多いけど、弱いって事。魔力の強さって人それぞれなんだけど、ユーキは1界位いっかいい位だと思うわ。白魔石の縮小度合でわかるの」


「そ、そうか。ちなみに1界位って、どの位なんだ?」


「1界位は初級とその応用位までしか使えない。魔力の強さは最高峰で10界位。一般的な魔法使いと呼ばれる人種は5界位以上なの。簡単に言うとユーキは初心者レベルってこと」


な、なんだって!異世界ものではチートレベルの魔力とかオプションでついているもんだろう!

レベル最高とか、特殊なスキルがあるとか!


「ルエル!今の話は本当なのか!本当は莫大な魔力が宿っているとか、特殊なスキルがあるとか。本当の事を教えてくれ!」


「魔力は初心者レベル、間違いないわ。スキルって何かしら?特技の事?」


「この世界ではスキルは無いのか!?例えば『魔眼』とか『剣技』とか」


「聞いたこと無いわ。みんな特技や個人の能力みたいなものはあるけど、それの事かしら?」


そ、そんな・・・。聞いてないよ、異世界でチートなしでどうやって帰ればいいのさ!





「ルエル。初心者レベルでは何ができるのか教えてほしい。生きていく為に必要な情報だ」


「初級魔法は、飲める水が出せる。小さな鉄を作れる。風を吹かすことができる。指先から火が出せる。初級の応用はまた今度教えてあげる」


水、鉄、風、火。これで、どうしろと・・・・。







「ルエル。お客さん一人も来ないが、今は営業時間外か?」


「いいえ、営業中よ。ショックなのはわかるけど、話を逸らさないでね、初心者さん」




ど、努力して見返してやる!そして、絶対に元の世界に帰ってやる!



あ、その前に金貨10枚返さないと・・・。

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