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第009話 ~婚約指輪と三角布~

俺は仰向けになって天井を見上げている。愛のグーパンは強かった。もう少し手加減してほしいものだ。


遠くから足音が聞こえてくる。


タッタッタッタ  ガチャ!


『ユーキ!どうしたの!こっちで大きな声がしたけど!』



俺の目の前には、薄水色の三角の布がうっすらと見える。そう、ルエルのスカートの中だ。



『あ、あなたは誰!ここで何をしているの!?』


ルエルは足元の俺に気付かづ、目の前にいるスッポンポーーンな少女に声をあげている。


ルエルよ、そいつは俺の妹だ。だから、ルエルの言葉は聞き取れないんだよ。


そう説明しようとした時、愛は指先をルエルの足元に向けている。



ルエルの足元。要は俺の事だ。





『きゃぁぁぁぁぁ!!!!』




叫んだルエルは、俺の胸ぐらをつかみ、背負い投げで思いっきり投げ飛ばした。投げ飛ばされた先には愛がいる。


ルエルよ、魔法といい、ナイフといい、投げ技まで使えるのか。強いなルエルは。いやいや、今は

そんな事考えている場合ではない!このままだと愛にぶつかってしまう!




バチコーーーン!



愛にぶつかる瞬間、愛は持っていた鍋の蓋を俺に向けた。俺の顔面は鍋の蓋に直撃だ。



「お、お兄ぃ!大丈夫!?」


「こ、これが、大丈夫に、見えるか?」


「うん!しっかりと話せるね!安心した!」



『ユーキ。その子は誰?ユーキの知っている子なの?』


『あぁ、俺の妹だ。さっきまで一緒にいたんだ』


『まさか、一日に二人も転生者が来るなんて。今日は厄日だわ・・・』



「お兄ぃ、さっきから何はなしてるの?お兄ぃの言葉はわかるんだけど、あの金髪の子の言葉はわからないよ。外人さん?」


「いや、外人じゃないエルフ族のルエルって子だ。言葉は通じないが、この指輪をはめると、言葉がわかるようになる」


「?。お兄ぃ、大丈夫?言っている意味がよくわからないよ。さっきの衝撃で変になった?」


『ルエル。この翻訳指輪もう一つあるか?あったらこの子に持たせてほしいんだが』


『あるわよ、ちょっと待ってて』


ルエルは小走りで扉から出ていき、ほんの数秒で戻ってきた。


『はい、同じエンチャントした指輪よ』


『わざわざありがとうな。助かるよ』



「愛、この指輪をはめてみろ。翻訳指輪だ」


「えっ!婚約指輪!こんな時に、こんな格好で!!」


「違う違う!翻訳だ翻訳!ルエルの言葉がわかるようになるから、早くつけてくれ!」


「翻訳か・・。なーんだ、ドキドキしちゃったじゃない!」



指輪を受け取った愛は右手の薬指にはめる。



「えっと、これでいいのかな?」


「あぁ。愛、ルエルと何か話してみろよ。きっと普通に会話できるぞ」



「えっと、ルエルさん?こんにちわ。私は愛。初めまして」


「こんにちわ。こんな所でごめんね。私はルエル。あなたのお兄さんとさっきまでお話してたの」


「ルエルさん、突然で申し訳ないのだけど、一つお願いがあるの」


「何かしら?私でできる事であればいいのだけど」




「な、何か着るもの下さい!!」




そうだな、まずは服を着て、それから今までの事を話そう。


スッポンポーーンだと、風邪ひいてしまうからな!



今夜も更新できました。

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