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俺が死んだ日 1  作者: そめ
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前編

今、俺の目にはぐちゃぐちゃになって変わり果てた自分の姿がある。

一瞬戸惑ったがすぐに理解した。

"俺は死んだ"のだと。

ふと上を見ると、ひとつだけ開いている窓があった。


「結構高い所から落ちたな~」


落ちている時の事は死んだ今でも覚えている。

徐々に近づいてく地面を見ながら、もうすぐ俺は死ぬんだとゾクゾクした気持ちで今までの人生を振り返っていた。そして気づけば俺は自分をじっと見ていた。

あんな所から落ちたのに意外と冷静だな。だが少し驚いたのは自分が自分を見ている事だ。

俺は幽霊なんか信じないと思っていたが今の立場上、信じざるを得ない。


「幽霊って本当にいたんだな...」


そんな事を言っていると後ろから声が聞こえた。


「真海 翔さんですね?」


後ろを見ると真っ白なコートを身にまとった金髪の女と目つきの悪い男がいた。


「そうだけど...あんたら誰だよ?つーか俺の事見えてんの!?何で俺の名前しってんの!?」


「ちょっ、一気に質問しないで!ちゃんと説明するから少し落ち着いて!」


金髪の女は少し困った様に答えた。


「すまん...」


女はため息をつきながら俺が落ち着いたのを確認して話始めた。


「私はシュガー、こっちの目つき悪い人がダアクよ」


「おいおい...目つきの事 気にしてんだから触れるなよ...」


ダアクという男は悲しそうに言った後、俺の方を見て手を差し伸べた。


「ダアクだ。よろしくな」


「真海 翔です...。よ、よろしくです...」


この時の俺は何をよろしくするのか分からなかったがとりあえず握手をした。


「さてとっ」


シュガーと名乗った女が "ぱんっ"と手を合わせて話始めた。


「自己紹介が済んだ所で本題に入らせてもらうわ。まず、何故あなたの事が見えるかだったわね。まぁ、うすうす気づいてたとおもうけど私達もあなたと同じ幽霊なの。」


確かに少しだけそうじゃないか思ったが、いざ本人の口から聞くとあっけにとられた。


「いやぁ、ホントに幽霊っているんだな(苦笑)」



俺以外の幽霊を見たことでよりいっそう幽霊の存在を信じざるを得なくなった。


「で?なんで俺の事をしってるんです?」


俺はこの人たちを知らない、それに声をかけられた時、俺に"真海 翔"かと訪ねた。という事はこの人たちも俺とは初対面。ただ俺が覚えてないとかではないはずだ。

などと考えていたらいきなりシュガーがクスッと笑いだした。


「そうね、私達は初対面よ。ついさっき死んだというのに結構冷静なのね(笑)」


「え!??」


ん!?え、ちょっと待て、今俺口に出してたか!?いや、思ってただけのはずだよな?


戸惑ってる俺をみて彼女は笑みを浮かべた。


2へ続く

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