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03

 ◇◇


 夏休み。

 アンタらは夏休みかも知らんが……と愚痴の百万も出ようというヨシコの今日この頃。


 

 とと、夏休みの叱られドコロスペシャル。


 その1 プールに入っている時、ホースで車の運転席へ水を流しいれていた。窓、開け放し厳禁。

 その2 同じく、マフラーにまた、水を流しいれていた。翌朝ヨシコはエンジンをかけて気がつく。

 その3 猫をまた、冷蔵庫の野菜室に入れようとした。未遂。

 その4 学校で渡された夏休みの予定表の目標欄と結果欄全部に適当な×○を記入してしまった。

 もっともらしく、×が少し多め。


 ◇◇


 この夏は、ヨシコと子どもたちはあちこちの水場によく出かけていった。

 妹の幼稚園のプールにととも兄も連れて、ととの学校のプールに妹も兄も連れて、近場の公共プールに、近くの川に、行ける場所にはとにかく水着を持って出かけていく。

 ととは相変わらず、顔をつけるのが苦手でシャワーも大嫌い、それは小学生になっても変わらず。今回も幼稚園のプールサイドで大泣きだった。

 しかし先生は慣れたもので

「またいつでも来い! シャワーの前で待ってるゾ!!」

 と腰に手をあてた恰好でニコニコとそう言ってくださった。


 ◇◇


 ある午後のこと。


 曇りなのに、ととが外のプールに入ろうとしていたのでヨシコ、あわてて海パンを用意。

 まあ、それほど寒くはないし、ムシムシしているからいいよね、と勝手に遊ばせていた。


 しかし、しばらくしたら案の定雨が落ちてきたでは。

「雨が降ってきたよ~(だからプールから出ろ)」

 と声をかけてみたが返事はない。


 少ししてからヨシコが見に行ってみると、ととはなんと傘(しかもボロ傘)を差してプールのまん中にはにかんだ笑みを浮かべて佇んでいた。


「そこまでプール好きかよ……」


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