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雪時[ユキトキ]

作者: 森々山盛り
掲載日:2026/11/06

こんにちは、森々山盛りです。

初作品なので、皆さんにどう感じてもらえるかが心配です。どうか暖かい目で見てやってください

誰か一人でも雪時を見てくれると嬉しいなと思っています。先程も言った通り雪時は初めて作った小説なので、自分自身で見直しててもおかしなところや、色々間違えているところがあるかもしれません。ご了承ください。

2013年8月3日神奈川県川崎市

「あぁ、また……」深夜2時、ジクは目を覚ました。「先生……生きてるよね?」誰かが死ぬ夢を見る、そんな毎日だった。

大切な人を失う夢を見るようになってから、高校に行けなくなり。友達を作らなくなり、毎日家でぼーっとしていた。

「気晴らしに、散歩にでも行こうかな。」ジクは服を着替えて、家を出た。夜の街は静かで、寂しかった。

「こんな夢を見たのも、こんな夜の街を歩いているせいだよね。」

ジクが歩いていると、公園のベンチに、少女が座っていた。

「こんな時間に、何しているの?危ないよ。」

「お兄さん……誰?」

「……僕はジク。君は?」


ジクはユキの隣に座った。

「……私は、ユキ。ジク君は、なんでこんな時間に散歩してるの?」

「……まあ、色々あってね。」

ジクはユキを見た。怪我だらけ、虐待を受けている傷だった

「……私ね、この公園、よく来るの。」

「……そうなんだね」

ジクはユキの怪我のことを聞きたかったが、やめた

「……ユキは、どうしてここにいるの?」

「……私のせいなの。」

そう言うと、ユキは傷だらけの身体で立ち上がった。ふらついていた

「……大丈夫?それに、裸足じゃないか。」

「うん、大丈夫」

ユキは笑った。でも、ジクは気づいた。大丈夫じゃないと。この子は虐待を受けていると。でも、どうすることもできなかった

「……またね、ジク君」

「あぁ、またね」

ユキは笑顔で歩いていった。でもジクは気づいた、さっきの怪我の痛みで笑っていることを。ジクは家に帰った。

「……ねぇ、先生。僕、今日女の子と出会ったんだよ。怪我だらけだった。僕のことを必要としている人がいるかもしれない。初めてだったんだ。人の役に立ちたいって思ったのは。……また、明日、あの公園に行ってもいいかな?」


部屋には誰もいなかった。でも、ジクには先生がいるように感じていた


「ユキ……」

翌日の夜、ジクはまた公園でユキに会った。怪我が増えていた

「ジク君!」

ユキは満面の笑みでジクを迎えた

「怪我、増えてるじゃないか。痛くないの?」

「……うん、大丈夫」

ユキは笑った。でもジクは気づいていた。笑顔は強がりだと言うことを。ジクは、ユキに聞いた

「親に、虐待されてる?」

ユキの笑顔は消えた

「……ジク君は、何も知らないでしょ」

「あぁ、知らない。でも気づいたんだ。君の傷は、明らかに虐待の傷だ。誰かに助けを求めたら?」

「無理だよ。私の親は、私がいないとダメなの。だから、私がいないと……」

「だからって、君が虐待されなきゃいけない理由にはならない」

ジクは、ユキの手を握った

「ユキ、君は、どこか逃げたいところはない?僕でよければ……」

「ジク君は……私を助けてくれるの?」

「……あぁ、助けるよ」

ジクはユキの手を引っ張って、立ち上がらせた

「ユキ、君はもう、一人じゃない。僕がいるから」

ユキは、ジクの言葉に涙を流した

「……ありがとう。ジク君」

二人は、公園を後にした。ジクは先生の言葉を思い出していた。「困っている人がいたら、助けてあげなさい」先生、僕、やっと、誰かの役に立てました。そう思いながら、ユキの手を握った。


少し歩いたあと、ユキは手を離した

「……もう帰らないと」

ユキは走り出した。ジクは少し立ち止まったあと、こっそりそのあとを追って、ユキの家までついた。そこで見たものは、虐待という域を超えていた。そしてジクは決心した。例え自分の身を危険に晒してでも、ユキをあの二人から守り返すことを。ジクの中で、あの先生との約束が支持を出していた。先生との約束。誰かを守ること。ジクは玄関の鍵が開いていることに気づき、部屋の中に飛び込んだ。

「誰だお前!」

ユキの母親が誰かと電話している。

ジクは人身売買だと、すぐに気づいた

「……ユキ、もう大丈夫。僕がいる」

ジクはユキを庇い、ユキの父親に背中を殴られながら言った。

「クソ!なんだこのガキ!もうすぐで売れるんだよ!」

ユキははっとした。自分はこれから売られるんだと。ユキはうずくまって泣き出した

「ごめんなさい……私のせいで。」

父親がキッチンにあった包丁を取り出した

「死にてぇみたいだな、ガキ。」

父親がジクに向かって走り出した

「……ユキ、もう、怖がらなくていいんだよ?」

ジクが腹を刺されていた。

「……え?ジク、君?」

ユキは、目の前で何が起きているかわからなかった。自分のせいで人が死ぬ。そう思っていた。

「……ユキ。大丈夫、だ。」

振り返って、父親を殴った。一撃で、父親は気絶してしまった。

「ちょっと!なんなのこの子!」

ユキの母親は驚愕していた。包丁で腹を刺されているのに、一撃で夫を気絶させるほどの殴打だった。

ジクはユキの手を取り、腹から血が流れている状態で家を出た。でも、ジクはすぐに倒れた。血を流しすぎた

「ユキ……逃げ……」

目が開いた。夢の中で

誰かが死ぬ夢だと思った。でも、違った。先生がいた。

「よく助けたな」

それだけ聞いて、目が覚めた。

目が覚めると、病院のベッドの上だった。

「ジク君……大丈夫?」

どうやらあの後、ユキが警察に通報してくれたらしい。そこで人身売買と虐待と殺人未遂が見つかり、ジクは病院に運ばれたらしい

「……うん、大丈夫。ありがとう。」

ジクが泣き出した、涙を隠す気がなかった。

ユキも少し泣いた。さっきも泣いたのだろう、涙の跡があった

「ジク君、よかった……生きてて。」

ユキが抱きついた。腹の傷が痛んだが、ジクもユキも、そんなことは気にしていなかった。2人で、2人だけの世界で、ずっと泣いていた。

一ヶ月後

ジクは退院し、親戚付き合いが無かったユキと一緒に住むことになった。

ジクの悪夢はあれから少し収まるようになった。

たまりの夜に見る悪夢。でも、起きるとユキが隣で寝ている。そんな毎日になっていた。

ユキは虐待の件で心が少し痛んでいるものの、今はジクと同じ学校に通っている。今のユキは、心の底から笑っていた。

「……よかった。」

こんな毎日がいつまでも、いつまでも、続きますように。


10年後。ジクは26歳、ユキは24歳になっていた。

「じゃあ、仕事行ってくるね」

「うん、優弥が怒るから、今日は早く帰ってきてね?」

「うん、じゃあ行ってきます!」

ジクは今でも、先生のことを思い出している。あの日ユキを助けたことは、今でも忘れていない。

ユキは毎日家で家事をやっている

中学2年生の優弥は陸上に励んでいるそうだ

「よし、頑張るか!」

オフィスに入った途端、後輩のたけしが声をかけてきた

「せんぱーい!今日遅かったっすよ?なんかあったんすか?」

「いや、普通に遅れただけだよ。」

「ならよかったっす!」

たけしはデスクに向かって歩いていった

毎日働く、午後5時に仕事が終わり、夕方6時頃に家に帰る。その繰り返しだった。

5年前くらいから悪夢は3ヶ月に一回程度しか見なくなった。でも、悪夢から覚めると隣に優弥とユキがいる。それだけで生きていける気がした。

あの日から10年

これから先、またいつか死に直面するかもしれない、でも、2人がいればどんなことでも乗り越えられる。ジクはそう思っていた。


「ただいま!」

「おかえり!今日早かったね!」

ユキは夕飯を作っていた

「うん、優弥も帰ってくるしさ」

優弥は陸上の大会で遅くなるらしく、今日は夕飯はいらないそうだ。

「じゃあ、2人きりだね」

ユキは少し恥ずかしそうに言った

「そうだね」

ジクは笑った。あの日、ユキを助けてよかったと心から思っていた。

「あの日、ジク君が助けてくれなかったら、私は……」

ユキは泣きそうになっていた

「大丈夫、もう、怖いことはないよ。ずっと君のそばにいるから」

ジクはユキを抱きしめた

「ありがとう、ジク君。大好きだよ」

ユキは笑顔で言った

「僕もだよ、ユキ。これからもずっと一緒にいよう」

ジクは笑った。目の前には先生がいた。笑顔で、ジクを見ていた。

「先生……」

ジクは先生に感謝を伝えた

「よく頑張ったな」

先生は笑っていた

「ありがとう、先生。僕は、幸せだよ」

ジクは笑顔で言った。

ずっと続くと思っていた幸福は、突然終わりを告げた。ある日ユキが具合が悪そうにしていた。最初は風邪だと思っていた。でも、あまりにも長く続くので病院に連れて行った。診断結果は、白血病だった。

「治る見込みは、30%です」

ジクは一瞬、頭が真っ白になった。ユキは泣いていた。

「なんで……私なの?」

ジクはユキを抱きしめた

「大丈夫、必ず治る。僕がついてるから」

ジクは毎日病院に通った。仕事を辞めて、ユキの看病に専念した。ユキは日に日に痩せていった。それでも笑顔を絶やさなかった

「ジク君、ありがとう。私幸せだよ」

「何言ってるんだ。まだ治るんだから」

ジクは笑顔で言ったが、心の中では泣いていた

「ジク君、無理しないで。私のことはいいから」

ユキは弱々しく言った

「無理なんかしてない。君を助けたいんだ」

ジクはユキの手を握った

「ジク君、私のことは忘れて幸せになってね」

ユキは笑顔で言った

「何言ってるんだ。君がいないと、幸せになんかなれない」

ジクは泣きながら言った

ユキは笑った

「ジク君、ありがとう。私、今人生で一番幸せ。」

ユキの手が、ジクの手から離れた

「ユキ……?」

ジクはユキの顔を見た。ユキは笑顔のまま、息を引き取っていた

「ユキ!ユキ!」

ジクは叫んだ。でも、ユキはもう動かなかった。ジクは泣き崩れた

「ユキ……ユキ……」

その時、ジクの目の前には先生がいた。2人しかいないはずの病室に、ジクと先生とユキがいた。

「ジク、最後まで、幸せにしてやれたか?」

先生はジクに聞いた。

「……できてませんよ。」

先生はジクに言った

「……私とユキの分まで、ジク。君が幸せになってくれ」

ジクは少し考えて、言った。

「……幸せになります。」

そう言って前を向いた。でも、もう先生はいなかった。


それから3年後

ジクは、ユキとの思い出を胸に生きていた。優弥は、高校生になっていた。ジクは新しい仕事を始めていた。

「ジク、おはよう」

「優弥、おはよう」

ジクは、優弥を育てながら毎日を生きていた。ユキの笑顔を忘れないために。ユキの分も、強く生きるために。

「父さん、今日、学校でさ」

優弥が話し始めた。ジクは、ユキがいたらなと思った。でも、ユキはもういない。ジクはユキに誓った。強く生きると。

「ん?、どした?」

ジクは笑顔で答えた。その笑顔は、ユキに負けないくらい優しい笑顔だった。

「ユキ……僕は、強く生きてるよ」

ジクは空を見上げた。雪が降っていた。寒いはずの雪が、ジクにはとても暖かく感じられた。

「父さん、どうしたの?」

「いや、なんでもない」

ジクは、優弥の頭を撫でた。優弥はユキに似ていた。

「父さん、今日、俺がご飯作るよ」

「ああ、楽しみにしてる」

ジクは笑った。ユキの分も、強く、優しく生きていこう。ジクは、そう誓った。

そして、ジクの悪夢はもう見なくなっていた。ユキが、ジクの心の中にずっと生きていたから。

「ユキ、ありがとう。僕は幸せだよ」

ジクは、ユキに語りかけるように、空に向かって言った。

「雪時」

どうでしたか?雪時を読んでみて、「ここ表現間違えてるな」とか、「この作品あまり面白くないかもな」など色々な考えがあると思います。でも僕自身としては、当然「この作品面白いな」とか「感動できた。次回作も期待する」などの考えだとすごく嬉しいですね。

僕的にはこの作品結構嫌かなって思ったんですよね、作っている側なのに。

少しアニメらしいキャラクターの名前になってしまったので、そこだけは少し反省点かなと思っています。

でも、「雪時」というタイトルが気に入ったので、2人の名前をジク(時区)とユキ(雪)にしたんです。

ごめんなさい、ここまで書かないと2人の漢字がわからないのも反省点ですね。

次回作はそこのところも注意しながら書きたいと思います。

読んでいただいた皆様。本当にありがとうございました。

次回作は作れるかわかりませんが、作れそうなら作ります。

もう一度、読んでいただいた皆様。ほんとにありがとうございました。

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