第十八話 領主館の礼拝堂と、初めての神聖凌辱
朝の庭園回廊での出来事の後、エリカの身体は限界を超えていた。
膝が擦り切れ、肩を震わせて私の足元に崩れ落ちた。
首輪の革が首に食い込み、首筋の痕が薄く広がり、黒髪は乱れて顔に張り付き、青みがかった瞳は焦点を失いかけていた。
私は鎖を引いて彼女を領主館の奥深くにある古い礼拝堂へと連れて行った。
石造りの小さな建物で、天井の高いアーチにステンドグラスが嵌められ、朝陽が色とりどりの光を床に落としている。
祭壇の前には古い木製の祈りの台があり、周囲を囲むように蝋燭が灯され、甘い香りが漂う。
領主館の使用人たちも、ここは神聖な場所として近づかない。
静寂が重く、足音すら吸い込む。
「ここは……神に祈りを捧げる場所よ、エリカ。でも今日は、あなたが私の前に跪き、過去の罪を神の前で認めさせる場所になるの」
エリカの身体がびくりと震えた。
掠れた声が、礼拝堂の石壁に反響する。
「……神聖な場所で……こんな……いや……穢さないで……」
「穢すのではなく、清めるのよ。……神の前で、あなたの心を完全に私のものにする」
私は鎖を祭壇の柱に巻きつけ、エリカを祈りの台に仰向けに寝かせた。
両手を頭上に引き上げ、縄で柱に固定する。
足は軽く開かせ、足首も縄で縛りつけた。
ステンドグラスの光が、彼女の姿を静かに照らす。
エリカの息が荒くなり、瞳に涙が溜まる。
私は祭壇の蝋燭を手に取り、炎を近づけて祈りの灯りを強める。
暖かな光が二人の顔を照らし、影が壁に揺れる。
「あなたはね、エリカ……元の世界で、私を冤罪で追い詰め、人生を壊した女。神の前で、その罪を認めなさい。今は違うわ。公爵令嬢の前に縛られ、逃げられない。この礼拝堂のように、神聖な場所で過去の罪を償い、私に忠誠を誓うのよ」
エリカの身体が小さく震え始めた。
瞳が虚ろになり、唇が震える。
私は縄の結び目を指で確認しながら、静かに告げた。
「言ってみなさい、エリカ。『私はアリアナ様の忠実なメイドです』って」
エリカは首を激しく振った。
涙がぽろぽろと零れる。
「いや……言えない……そんな……」
「言えなかったら……この礼拝堂で朝まで、神の光の下で過去のことを思い出し続けるわよ。静かに、ゆっくりと」
私は静かに見つめ続けた。
ステンドグラスの光が色とりどりに床を染め、蝋燭の炎が揺れる。
エリカの唇が震え、ついに小さな声が漏れた。
「……わたしは……アリアナ様の……忠実な……メイド……です……」
その瞬間、エリカの肩が落ち、涙が祈りの台に落ちた。
私はゆっくりと縄を緩め始め、彼女の額に優しく手を置いた。
「いい子ね、エリカ。……神の前で誓った言葉よ。これから、毎朝こうして……あなたを私のそばに縛りつけていくわ」
礼拝堂の蝋燭が静かに揺れ続け、エリカの嗚咽を優しく包み込んだ。
彼女の心は、まだ「神様……許して」と小さく祈っている。
だが、神聖な光の下で過去の罪を認めさせられた屈辱を――もう、忘れられなくなっていた。
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