帰郷〜放蕩息子が帰ってきた日
愛知県高浜市を舞台にしたボイスドラマ
■設定
・JUN=45歳(福山潤)20年前にトライアル競技のプロライダーを目指し、家出同然に東京へ行った息子。プロライダーの道はあきらめたが浅草で自転車屋を創業。軌道に乗り、孫が生まれたのをきっかけにして、菊まつりの日に地元・高浜へ20年ぶりに帰郷する・・
・母=71歳(桑木栄美里)JUNが家を飛び出してから夫と2人で家業のうなぎ屋を守ってきた。夫(JUNの父)が亡くなってからはうなぎ屋をたたみ、とりめし屋にして1人できりもりしている。最近はInstagramも始め、若い子たちから人気も出てきた・・
・妹=14歳(桑木栄美里)JUNが家を飛び出したあとで母が超高齢出産した。兄のことは母から知らされていたが父の葬式にも帰ってこない兄をあまりよく思っていない・・
<シーン1/吉浜駅>
■SE〜吉浜駅に到着する電車「よしはま〜よしはまです」〜駅前の雑踏
■駅前で大きく背伸びをするJUN
「ふわ〜。ひっさしぶりだなあ、高浜・・・(※標準アクセント/平板)
あれ?違った。高浜・・・だっけ?(※ローカルアクセント/第二音)」
(※指折り数えて)
「え〜っと。あれから・・・20年ぶりかぁ!」
(※周りを見回して)
「それにしても結構な人出だな。
オレが家を飛び出したときは、吉浜駅なんて人っ子ひとりいなかったぞ」
「なんか最近、バズったのか?
よしはまこまちとか・・・
いやあ、ないない。
あれはそんなバズるようなもんじゃないし・・・」
「なんか、お腹すいたな・・
お、とりめしの屋台が出てるじゃないか・・・
懐かしいなあ。
食べたいなあ。
よし、食べよう」
「おばちゃん、とりめしちょうだい」
「はいはい」
「あれ?
か・・・かあ・・・さん?」
「へ?」
「かあさんだろ?
すごい老けちゃってるけど」
「人違いじゃありませんかぁ?
そんな老けた息子を産んだ覚えはありませんよぉ」
「老けてるのはそっちでしょ。
でも、ホントよく似てる。母さんに」
「そうですかぁ。そりゃそりゃ。
きれいなお母さんを持ってよかったですねえ。
親ガチャに恵まれましたな」
「会話がいまっぽいな。
いつも駅前でとりめしの屋台出してるんですか?」
「いや、いつもは裏の方でとりめしやをやっとるんじゃんね。
でもほれ、今日は菊まつりじゃん」
「菊まつり!そうか、今日は菊まつり・・」
「なに、あんた。菊まつりも知らんとよしはまに来たんかね?」
「いや、もちろん知ってるさ。
細工人形キレイだったよなあ?
菊まつりってことは・・・
一番館にもいっぱい菊人形飾られてるんだろうなあ」
「それな」
「なんか、いまどきっぽい喋りなんだよな」
「あんた、これからどこ行くんだね?」
「実家に行って、父さん母さんに挨拶しようと思ってるんだけど・・・」
「やめときん」
「え、なんで?
てか、もう一回聞くけど、ホントにかあさんじゃない?」
「はい?最近耳が遠くなっちゃってな。なんですと?」
「いや、さっきまでバリ聞こえてたじゃん」
「え?なんて?」
「ああ、もういいです。
さあて、じゃあ人形小路をブラブラしていくか」
「ちょっと待って」
「え?」
「写メ撮らせてもらってええかな?
うちのとりめし持ってるとこ」
「いいけど。
はい、どうぞ」
「できればフタあけて食べてるポーズがいいんだけど」
「細かいな」
「あ、箸の角度は45度で」
「細か〜」
「はい、ポーズ。
とりめし〜」
■スマホのシャッター音「カシャ」
「チーズじゃないのかい」
「”し〜”と”チ〜”で母音が一緒だからいいんじゃよ」
「そういう問題?」
「よし、じゃあインスタあげてと」
「インスタ?」
「なんじゃ、個人情報かい?
タグつけるからええやろ」
「だめでしょ。
このステージだって、写メ禁止をみんな守ってくれてるのに」
「もし、バズったらとりめし1年分プレゼントしてやろう」
「全然聞いてねえな」
「先月も、よしはまこまちのCVにとりめし食べさせて
写メったら10万リーチいったじゃんねえ」
「そりゃすごい。けど、ちゃんとCVに許可とったの」
「許可?
そんなコンプラだかテンプラだかわからんもの気にせんでええて」
「気にしなさい」
「ごちゃごちゃ言ってないで、まず食べてみ。
箸手に持ったままじゃろ」
「あ、そうか・・・
いただきます・・・
ん?」
「どした?」
「この味・・・うちのとりめしの味だ・・・」
「ほおお」
「うちのとりめしは、椎茸、にんじん、油揚げにごぼうも入れる。
たまりと砂糖で具を炊くんだけど、砂糖は少なめであっさりしてるんだ。
オレ、筋トレおたくだったから、母さんしょうっちゅう作ってくれたなあ」
「レシピは下地区じゃからな」
「あかん・・・いますぐ、母さんに会いたくなったわ」
「そうかいそうかい」
「そうだ、電話しとこう」
「どこへ?」
「決まってるでしょ、家だよ。
うち、代々続く老舗のうなぎ屋だから」
「うなぎ屋なんて、この地区にはないぞ」
「え、うそ。じゃ、うちは?どうなったの?」
「うなぎ屋はないけど、とりめし屋はある」
「とりめしもいいけど、無性にうなぎが食べたいんだ。
ひつまぶし!」
「いまはとりめしじゃ」
「いいよ、なくなっててもいいからお店に電話する」
■スマホで電話をかけるジェスチャー(手でスマホを持つ仕草 or 本当に持つ)
■SE:電話の着信音
■スマホをとりだし、電話に出る母(手でスマホを持つ仕草 or 本当に持つ)
「はい、もしもし」
「え〜っ?」
(※スマホを持ったままスマホに向かって喋る)
「イエデンはもったいないからの。スマホの転送にしたんじゃ」
「やっぱり・・・かあさん・・なの?」
「バレたか」
「バレるもなにも、最初から母さんじゃん」
「JUN、東京でうまくやっとるんか?」
「ああ、なんとかやっていけてる。自分のお店も出した」
「雀荘か」
「なんでやねん。自転車屋だよ」
「ああ、お前は自転車ばっかり乗っとったからの。
いつも高浜川の堤防走って、レガッタの日に滑って落ちたんじゃな」
「そんなこと、思い出さなくていいから。
それよりお店は?」
「うなぎ屋は、父さんがきりもりしてたからな」
「と、とうさんは?」
「亡くなったよ、14年前に」
「え・・・」(※絶句)
「母さん1人じゃやっていけないから、とりめし屋にM&Aしたんじゃ」
「まじめな話してるのに、ヘンなワード入れないで。
しかも意味間違ってるし」
「20年ぶりか、ジュン」
「母さん・・・」
「顔も忘れてしもうてたわ」
「父さんのこと・・・」
「あとでゆっくり話そうか」
「うん・・・」
「おい、ジュン」
「はい」
「今日は、めでたい菊まつりの日じゃぞ。
メソメソするんじゃない」
「わ、わかったよ・・・」
「さっきの写メアップしたらネット注文いっぱい入ったからな。
お前も手伝え」
「うん・・・
って、え?ネット注文って。いつの間に・・
母さん、IT女子になっちゃったの?」
「運営はわしじゃない」
「じゃ、誰がやってるの?」
「まあ、待て待て。
もうすぐここにくるから。
おまえに会わせてやる」
「え?誰?」
「おお、来た来た。
こっちじゃ、こっち。
紹介しよう、ジュン。
お前の妹だ」
「ええええええ〜?」
「おにい・・・ちゃん?」
「い、いもうと〜!?」
「生きてたんだ」
「ちょっと、きみいくつなの?」
「馴れ馴れしく”きみ”なんて呼ばないで。
14よ」
「14〜!?
ええ〜っと・・・」
(※指を折って年齢を計算する)
「かあさん!高齢出産すぎない!?」
「やめてよ、ママの悪口言わないで。
ママ、1人で一生懸命私を育ててくれたんだから。
パパ、私が生まれてすぐに亡くなっちゃったのよ」
「そうか・・・大変だったんだな」
「ふん。20年も無視してたくせに」
「すまない」
「父さんの葬式だってこなかった」
「知らなかったんだよ。住所も転々としてたし」
「いまさら何しに帰ってきたのよ」
「報告にきたんだ」
「なにを?」
「つい最近、オレ、孫が生まれてな」
「え?おにいちゃんに・・・孫?」
「母さんにひ孫の顔を見せようと思って」
「ちょっと待って。
お兄ちゃんの孫ってことは・・・
タラちゃん?
私ワカメ?」
「いや関係ないだろ。わかりやすいけど」
「ママ、最近ね、
お兄ちゃんの話をすると、認知症のフリをするのよ」
「ああ、それで」
「ママ、どうするの?
ゆるすの?
こんないい加減なひと」
「本当にすまなかった、2人とも」
「そうか・・・
でも、ママは許しても、私は納得できない」
「そうだな。どうしたらいい?」
「どうもこうもない」
「これから20年分の罪滅ぼしをするよ」
「だったら・・・」
「なんでも言ってくれ」
「うちのとりめし屋のインスタ、今すぐフォローして」
「へ?」
「それから、フィード投稿とリールとハイライト、ぜ〜んぶにいいね!して。
ぜ〜んぶ保存して自分のストーリーズでシェアして」
「ううう・・・
運営かぁ〜!」
「だって運営だもん」
Emily【ボイスドラマ(朗読劇)構成台本B(11/2用)】
<タイトル『オーディション』>
■設定
・JUN=45歳(福山潤)かつて声優を目指して上京したが、あきらめて高浜へ戻り、いまは瓦職人(鬼師)。高浜で声優オーディションがおこなわれることを知り、悩んだ末に応募することに・・
・EMILY=25歳(桑木栄美里)声優オーディションのプロデューサー兼脚本家兼演出家兼作画監督兼音響監督。で、元声優。オーディションの審査委員長も務める。応募者には厳しい対応をするが、自身の手で逸材を発掘したいと思っている・・
【資料/推しタカ声優オーディション】
https://anime-takahama.com/audition/
※基本的にすべてアドリブOK
<シーン1/吉浜駅>
■SE〜吉浜駅に到着する電車「よしはま〜よしはまです」〜駅前の雑踏
■駅前で深呼吸をするJUN
「ああ、だめだ、緊張してきた・・・
手のひらに人という字を書いて、飲み込む・・・
ゴックン・・・う、げほげほげほ」
■EMILY/
「あ、ちょっと、あなた」
「あ、はい」
「ひょっとしてオーディションの参加者?」
「ああ、そうですけど」
「なんかベテランっぽいわね」
「え、そうですか?」
「100本以上アニメに出てる声優さんみたい」
「そんなわけないでしょ」
「だよねー。それよりなにトロトロ歩いてるの」
「え?」
「何時だと思ってんの?オーディションもう始まっちゃうわよ」
■JUN/時計を見て
「あ、ホントだ。やっべえ」
「ほら急いで!ったく最近の声優志望の子ときたら」
「はい、ってか関係者の方ですか?」
「まあねー」
■2人/息きらして走っていくポーズで
<シーン2/オーディションのステージ>
■BGM/オーディション開始っぽいイメージBG
「はい、みなさん、聞いてください!」
「あれえ?さっきの人じゃん」
「今日は、声優オーディションにご応募いただき、ありがとうございました」
「え?MCかあ?」
「私は、推しタカ声優オーディションの審査委員長でアニメのプロデューサーです」
「えええええ?
プロデューサー!?
遅刻してきたよな、たしか」
「ちなみに、今回のアニメでは私、脚本家兼、演出家兼、作画監督兼、
音響監督も兼任しています」
「兼任しすぎじゃね?1人でアニメ作ってるんかい」
「みなさん、今日は公開オーディションということで
緊張しているとは思いますが、リラックスしてくださいね」
「ってか、思いっきり力抜けたわ〜」
「オーディションは、エントリーNo.1番の方からおこないますよ〜」
「内容は、最初に自己紹介。
そのあとで、事前にお配りした課題セリフを読んでいただきます」
「課題セリフ?聞いてないぞ〜」
「今から1分間、準備する時間をお渡しします。
しっかり役作りしてオーディションにのぞんでくださいねー」
「課題セリフなんてもらったか・・・・
■JUN/ポケットをガサゴソやって
「あ、あったあった。これか。
なになに〜?
課題セリフ。まずは設定・・・
今回アニメの中で演じていただくのは、
異世界に召喚されて、エルフと恋に落ちたあと、
大正時代にタイムリープして、魔術に目覚める男子高校生・・・?
って、アニメあるあるかい!」
「はい、みなさん。時間ですよぉ。
それでは、エントリーNo.1番の方、ステージへどうぞ〜」
「エントリーNo.1番・・・・・ってオレじゃねえかぁ!」
「はいはい、ちゃっちゃっとステージ上がってくださいね」
「そんな、流れ作業じゃないんだから」
「では、自己紹介からどうぞ」
「あ、はい。
あの・・・高浜で鬼師やってます」
「え〜、おにし〜!?
鬼瓦作ってる人ですか?」
「そうですね、まだ工房に入って日が浅いので
あんまり数は作ってないんですが」
「日が浅いって顔じゃないけど」
「関係ないですよね」
「鬼師になる前はなにをやってたの?」
「東京で声優を目指してました」
「えええええ?
声優事務所へ入ってたの?」
「まあ、なんとなく」
「アニメとかも出演した?」
「何本かは・・・」
「私が知ってる作品ある?」
「ないと思います」
「あっそう。
じゃなんでまた、声優オーディションに応募してみようと思ったの?」
「地元に帰ってから、声優になる夢は諦めてたんです。
でも、高浜を舞台にしたアニメが制作されるって聞いたら
心がザワついちゃって。
しかも、高浜でCVのオーディションも開催されるっていうじゃないですか。
もういてもたってもいられなくて、応募しました」
「もう一度夢を追いかけようと思ったわけね」
「はい。やっぱり、声優になりたいです」
「なるほどね、ありがとう。
はい、エントリーNo.1番の自己紹介でした」
「全然自己紹介じゃないじゃん」
「それじゃあ、続いて課題セリフね。準備はいい?」
「はい。お願いします」
「では、自分のタイミングではじめて」
「はい」
<シーン3/課題セリフ(異世界アニメ劇中劇)>
■JUN/一回深呼吸して
「こ、ここはどこだ?
オレは、なにをしている?
確か、名鉄三河線で知立から刈谷あたりまでは起きてたんだけど・・・
(なんか、異世界行く前がやたらローカルだな)
吉浜着く頃に目が覚めたら、屋根付き馬車に乗っていた。
窓を見ると・・・
一面の草原!
その向こうには・・・出た!中世ヨーロッパっぽい町並!
まさしくザ・異世界!
ついに、オレは異世界に召喚されたのか!
『うるさいなあ』
えっ?
■JUN/隣へ振り向いて
隣の席に女性?
その耳の形は・・・エルフ!?
しかも、めっちゃ美人!
どこかで見かけたような気もするが・・・
だめだ、心臓の鼓動が止まらない!
(ってなんだこれ、展開早すぎだろ)
「ちょっと、こ、この馬車、どこへ向かってるんだ?」
「え?ま、魔界!?
魔界って、魔物の住むところかあ!?
やべえ。
ダメじゃん、まだオレこのステージじゃ
剣も魔術も何も持ってねえ。
どうする?
いま魔物に襲われたらなす術がないぞ」
『きた!』
え?え?
なにが?
まものかあ〜!しかも、ド、ド、ド、ドラゴンじゃんか〜!
ちょっと、そこのエルフのお姉さん、魔法とか使えないの?
そうそう。
その杖で、ちゃちゃっと。さ。
お、すごい!
馬車がぐるぐる回り出した。
いや、馬車じゃない。
回っているのは、世界の方だ。
あかん、また別世界へ召喚されるのか!
マルチバースか!
うおおおお!
■SE/異世界転生的な効果音
っと、ここは?どこだ?
エルフのお姉さんは?どこ行った?
馬車の扉が開く。
扉を開けてくれたのは、蝶ネクタイの紳士。
ってここ、日本?
でも背景がちょっとセピア調でクラシカル。
あ、そこ歩いてる立派なヒゲのおじさんに聞いてみよう。
あのう、つかぬことをお伺いしますが、
ここって、どこですか?
あ、にっぽん?
やっぱり。
あの、じゃあ、もうひとつだけ。
いまは何年ですか?
大正3年!?
ってことは、タイムリープ!?
(いやいやいや、異世界からのタイムリープって安直すぎないか)
にしてもなんかみなさん、楽しそうにはしゃいでいますね。
え?開通?
なにが?
三河鉄道〜?
っていまの名鉄三河線かぁ?
(いややっぱ、ローカル感満載だわ)
ほう。
刈谷新駅から大浜港駅まで全線開通?
そりゃ、おめでとうございます。
言われてみりゃ、ここ確かに吉浜駅っぽいわ。
あれ?
駅前・・・っていうか西側にあんな建物あったっけか?
吉貴のあたりだな。
なんか書いてある・・・
千里眼屋敷・・・?
あやしい〜
あやし過ぎる〜
入口になんか書いてあるぞ・・・なになに?
当千里眼屋敷は、四月一日から開店しました。
占いと魔法の館です?
でたっ、魔法!
『ちょっと、お兄さん』
うわ、いかにもな魔法を使ってそうな感じのお姉さん出てきた。
なななな、なんですか?
あなたに?魔法を?さずけてあげる?
いえいえいえいえ、大丈夫です、間に合ってます。
たまたま、偶然、入口を見てただけですから・・・
え?世の中には偶然なんてない?すべては必然?
そんな哲学的なこと言われても、魔法なんていらないので・・・
あ、いや、そんな、
ちょっとちょっとちょっと
こっち向いて杖を振らないで〜
■SE/魔法っぽい効果音
え?あれ?
なんも変わってないんちゃう?
え?魔法使いのお姉さん、なにニヤニヤ笑ってるんですか?
オレに?人形使いの?魔法を?さずけた?
って、なにそれ〜?
世界中の人形がオレの言うことをきく〜!?
えええええええ〜!?
じゃあ、お気に入りのフィギュアに命を吹き込めるって感じ?
それいいかも!
■SE/異世界転生的な効果音
っと、地震か・・・
いや、これは異世界転生的な空間の歪み!
■SE/現在の吉浜駅周辺のガヤ
今度は、なにワールドだぁ!?
ん?ここは・・・吉浜駅?
そうか、ぐるっと一周してまた吉浜へ戻ってきたんだ。
待てよ、確か、この前の世界で、人形使いの魔法をゲットしたはず。
ちょうどいい。菊人形で使ってみよう。
「菊人形よ、目覚めよ!今こそ永遠の生命を与えよう!」
お、ホントに動き出した。
え?まてまてまて。
なに襲ってくるんだよ。
オレは人形使いだろ。
シューティングゲームのゾンビかっちゅうの。
うわあ、誰か助けてくれ〜
ゾンビのいない異世界へ飛ばしてくれ〜
■SE/ステージ周りのガヤ
「はい、おかえりなさい」
「え?これが課題セリフ?
なんじゃこりゃあ?」
「起承転結面白いドラマでしょ」
「はあ、まあ・・・」
「ありがとうございました!
エントリーNo.1番の方の演技でした。
それでは、結果発表までお待ちください」
「みんなこれをやるのか。かわいそうに・・・」
<シーン4/グランプリ発表>
■SE/ステージ周りのガヤ
■SE/ドラムロール
「それではみなさんお待たせしました。
推しタカ声優オーディションFINALステージ、
いよいよグランプリの発表です!」
さすがにオレはダメだろうなあ。
だって、他の応募者、めっちゃうまかったもんな。
まあいいや。
気持ちに区切りをつけて、
これからは鬼師の仕事1本でがんばろう。
「2024推しタカ声優オーディションFINALステージ、
グランプリは・・・」
「エントリーNo1番!」
「えええええええ!?
オ、レ〜!?」
「おめでとうございます!
どうぞ一歩前へお進みください」
「あ、ありがとうございます・・・」
「本当におめでとうございます」
「う、うれしいです!
もしダメだったら、キッパリ鬼師1本で行こうと思ってたんで」
「え?
あなたには鬼師でいってもらうわよ」
「へ?」
「さっき審査員とも話したんだけど、
アニメの設定を少し変えたの」
「どういうことですか?」
「いまのペルソナ、設定は高校生男子ということだけど、
これを鬼師の修行中の高校生男子にしたから」
「て、てんこもりですね」
「引き続き、鬼師としてがんばりつつ、それを役作りに生かしてね!」
「え〜っ!?」
「さあ、私たちで高浜を盛り上げましょう!!」
「わかりましたぁ〜!」
って、今度はまさか鬼の世界へ召喚されたりしないよな・・・
「平安時代で鬼と遭遇する異世界召喚も追加するからね〜!」
「やっぱり〜(泣)」
読んでいただき、ありがとうございます!
よろしければ、ボイスドラマもお楽しみください!