26話 ルイス=ウィンスレット②
世界最強の努力家1巻の発売まであと3日!
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「失礼します」
と言って、扉を開けると、銀髪で細身な男が足を組んで椅子に座っていた。
「そこにかけたまえ」
俺は言われた通りに男の前にある椅子に腰を掛けた。
「はじめまして、リヴェル。私はルイスだ。ギルド連盟長を務めている」
「はじめまして」
「さて、私は時間を無駄に使うのが嫌いだ。早速で悪いが、君をこの場に呼んだ理由を聞かせよう」
そう言って、ルイスは指をパチンと鳴らした。
ルイスの魔力の流れが変わった。
そして、その次の瞬間にルイスの背後から氷柱が俺に向かって飛んできた。
俺は炎の球を放つことで飛んできた氷柱と相殺させた。
ルイスの魔力が変わったときに身構えていたので、なんとか反応出来た。
「ほう、私と同じ《無詠唱》を取得しているのか」
ルイスの声色には少し驚きが混じっていた。
「……ちょっといきなり物騒すぎませんか?」
「すまないな。しかし君の実績を考えると、これしきの攻撃を防げなければ嘘になってしまうというものだろう?」
「つまり俺を試した、と?」
「ああ、これが最も早く君の実力を把握できる。これを踏まえなければ私の考えは到底話すべきものではないのだよ」
《真偽判定》は何も反応無し……ということはルイスは本気でそう思っているわけか。
俺に害を与えるつもりは一切無く、ルイスからしてみれば、これはただの確認に過ぎないのだろう。
「……ではルイス卿の考えは?」
「私のことを調べてきたか。それとも知っていたか。どちらでもいいが、私は堅苦しいのは嫌いでね。気軽にルイスさんと呼んでくれたまえ」
まぁ、そういうことなら素直に従おう。
「分かりました、ルイスさん」
「うむ。それで私の考えだが──リヴェル、君をSランクに昇格させたいと思っている」
「……理由を聞かせてもらっても?」
Sランクに昇格させてくれるのは俺としても願ったり叶ったりだ。
だが、ただ実力を認めただけでSランクに昇格するなんて到底考えられない。
何か理由があるはずなのだ。
「理由は単純明快だ。規格外の存在は表舞台に立ってこそ、最大限の活躍が出来るというもの。君のために、私のために、そして国のために、活躍してほしいと願っているのだよ」
これも《真偽判定》は反応無し。
全くと言っていいほど、ルイスは嘘をついていなかった。
「そう言って頂けるのはありがたいのですが、急にSランクに昇格させてしまえば冒険者からの信用を失ってしまうのでは?」
「勿論その通りだ。だから私は君にSランクに昇格するための条件を伝える」
「条件?」
「条件は多くの人間に関わりのある大きな業績を挙げることだ。それならば誰も文句を言えるはずがない」
「……難しい条件ですが、確かにそれなら納得出来ます」
「ああ。君がその条件を満たしたとき、Sランクに上げることを約束しよう」
「ありがとうございます。それにしても随分とお優しいんですね」
「うむ。私は君を気に入ったからな。それに先程の非礼への詫びも兼ねている」
この人、もしかして全て計算してやったことなんじゃないか? と思ってしまう。
ルイスとの面会はこの後に一言、二言交わして終わった。
そして、次の月になると俺はAランクに昇格していた。
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