27話 騎士の在り方
【大事なお知らせ】
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『底辺冒険者だけど【魔法創造】で魔法を極めてみる 〜無能スキルが進化し、俺だけがレベルと引き換えに魔法を取得出来るようになった〜』
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「えっと、誰ですか?」
アンナが不思議そうに首を傾げた。
「誰だっていいだろ別に」
「俺たちはここに立っているだけなんだからよ」
「名前は忘れたが、1年のクラスDの奴らだな」
そう言うと、二人の男は驚いた。
「な、なんで知ってんだよ」
「へっ、知ってたところで何も変わらないさ」
「……ははっ、そうだな」
ニヤニヤと二人は笑う。
「あの、そこどいてもらってもいいですか?」
アンナは少しムスッとした様子で言った。
「ん〜、なんか言ったか?」
「俺たち最近耳が遠くてよぉ」
「っ! 君たち! わざとやってるでしょ!」
「アンナ、俺たちがこいつらの横を通ればいいだけだ」
「……うん。そうだね」
アンナは怒る気持ちを落ち着けて言った。
しかし、二人の男の横を過ぎようとしたとき、
「おっとと、悪いな」
「へへ、ごめんよ」
二人の男が俺とアンナの肩を掴んできた。
押さえつける様にして肩を離さない。
「悪気はねえんだ、許してくれ」
「英傑学園内は模擬戦以外、戦闘禁止になっているが、これぐらいなら許されるのさ」
「ゲスい考えだな」
こいつらが姿を見せたときから、そういう予感はしていた。
俺は学園長に頼んで、生徒の名簿帳を見せてもらったことがある。
そのときに生徒の全員の名前と顔は把握している。
そして、今目の前にいる二人はヴィンセントと中等部の頃から交流が深かった者だ。
最近はヴィンセントとよく会っていることは確認済みだ。
「ああ、でもこの状況をお前らは打開できねえさ。お前の実力発表の課題は身体能力の向上だったよなぁ? 知ってんだぜ、俺らはよぉ。だからこの力にはかなうまい!」
「アンナちゃんも竜に乗ってない間は大して力がないのは知ってるのさ。ま、それは中等部組の奴らはほとんど知ってることだろうけどなぁ」
「あなた達みたいな人が英傑学園の生徒だと思うと嫌になるなっ!」
「なんとでも言ってくれよ。俺たちが英傑学園の生徒であることに変わりはないからな」
なるほど、この一連の出来事は計画されて起きたことのようだ。
クラスでいち早くヴィンセントがいなくなっていたのは、このためだったか。
まず、あいつがやったと考えて間違いないだろう。
「きゃああああぁぁぁっ!」
クロエの悲鳴だ。
……狙いはクロエだったか。
このタイミングで二人を目の前に出したのは、クロエにアクションを仕掛けるため。
エドワードの言うようにヴィンセントは手段を選ばない奴みたいだな。
「クロエ!」
アンナが叫ぶ。
「おっと、そんなに力を入れてもここから先には行かせないぜ」
「……ねえ、私が竜に乗らないと勘違いしてるようだから教えておくけど、私は竜に乗ってなくても君達よりは強いからね」
ガバッ!
アンナは男の腕を掴み、肩から手を離させた。
「な、なにぃ〜!?」
「ふんっ!」
「がはっ!」
ドスンッ!
アンナが男の腹に蹴りを入れると、男は地面に倒れた。
「お、お前! 英傑学園でそんなことをやっていいと思ってるのか!?」
「ルールは悪さをするためにあるんじゃない!」
俺の肩を掴む男の顔面にも足をI字にして、蹴りを入れる。
「ク、クソが……! ぜってー、退学に……して、や……る」
顔面に蹴りが直撃した男も同じように地面に倒れた。
「ふん、私は騎士として正しいことをしただけだよ」
「すごいな。助かったよ」
「この二人、ムカついたからスッキリしたよ」
「はは、正直俺もだ。これでもし退学になったら二人で故郷に帰ろう」
「……ありがと、リヴェル。よし、早くクロエを見つけないと!」
「そうだな。クロエはこっちだ。ついてきてくれ」
《魔力感知》で何があったか観察していたが、ヴィンセントの奴がクロエに接触して、連れ去って行ったようだ。
どこにいるか俺は全て把握している。
「え……? そっちは悲鳴とは逆の方向じゃない?」
「ああ、でもこっちだ」
「分かった。リヴェルがそう言うなら信じるよ」
「話が早くて助かる。さすがは俺の幼馴染だ」
それじゃあ先回りしてヴィンセントの驚いた顔を見てやろうか。
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