神様
米の一粒にも神様を見いだすほど信心深くはないけど
もしも神様がいるのならそろそろ見放される頃かな
生まれてきたことが罪だったとは言わないが
今まで歩んできた道は決して褒められたものではない
何度も何度も人を殺して
何度も何度も傷を抉って
何が悪かも分からぬまま
逃げ足だけは速くなった
何でもかんでも突き放しては
何でもかんでも疑っていた
気付けば僕はひとりぼっち
それが苦しいとも思わない
米の一粒にも神様がいるんだと信じてたわけじゃないけど
米の一粒を残すのも何だか悪いことのように思えた
生まれてきたときはまだ何も知らなかった
何か一つを知る度に知らないことが増えていった
何度も何度も人を救って
何度も何度も人に与えて
果たしてそのうち何割が
本当のことになっただろう
何でもかんでも鵜呑みにしては
何でもかんでも納得してた
気付けば僕はどこの誰
それが正しいと思っていた
米の一粒にも神様を見いだすほど信心深くはないけど
もしも神様がいるのなら
何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も
果たしてそのうち何割を
ほんとのことにするつもりだろう
何でもかんでも分かったふりして
何でもかんでも知らないふりして
もしも神様がいるのなら
今の僕を見て何て言うんだろう