表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の妹(姉)が可愛すぎる!  作者: カオルコ
33/123

甘美で刺激的な肉体から繰り出される濃厚なキス

あれはもう夜中も夜中。


あまりの暑さに業を煮やし寝付けるまでテレビでも見よう、何だったらここで寝てしまおうと思ったのが切っ掛けだった。


ソファに寝転びテレビをつけたら学園もののアニメがやっていた。


私は特に惹かれるものなどなかったが見るものもないし見たいものもない。ならば何も考えず、また刺激もないアニメを見ればそのまま夢の中にダイブ出来るんじゃ…なんて考えたのが終わりの始まり。


…そう、それは刺激の塊だったのだ。


穏やかな日常アニメから一変、ストーカー上等、ガチムチ教師が出て来たかと思えばラグビー部員を連れ出して体育倉庫で乱交…ゴッホン…乱暴の嵐。


甘美で刺激的な肉体から繰り出される濃厚なキス。そしてキス。されどキス。もういっちょキス。



『せ、先生っ! もう…これ以上は…』

『はん! なにいってやがる。口では嫌がってるくせにココは良い反応だが?』

『ああ! い…良い!! そこ…良いです先生!!』



「うああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」


「ちょっ凛! うるさいわよ」


「はっ! …ゴメンゴメン。またトリップしてたわ」


イカンイカン…昨日のことを思い出してまた意識がぶっ飛んでしまった。いい加減気をつけなきゃ。周囲の視線が痛いし。


「…とりあえず叫んだのはそういった理由。気持ち悪いったらないわ」


何がとりあえずなのかは置いといて。


「同性愛がきついってこと?」


「ん~…同性愛っていうか吐き気してんのはそこじゃないわね」


そういえばどこぞの人類学者が言ってたっけ。同性愛は神をも恐れぬ行為だ、と。


なんでも交配によって紡いできた人類史においてあり得ぬ行為なんだと。アダムとイブを冒瀆する。―――みたいな。


でも、私はそんなこと気にしないしそれこそ人類を冒瀆する行為だと思う。だから同性愛者だからといって非難するつもりは毛頭ない。


強いていえば非難したいのは、()()()()()()()()()()()()である。


思い起こせば何だあの過程は? 


倉庫に連れ込んだかと思えば、襲ってチュウして言葉攻め。


ただの犯罪者じゃないか。バカか? 無駄に作画良いし。


まったくとんでもないもの見せやがって。ヤバ…また気持ち悪くなってきた。


「吐かないでよ」

「吐かないわよ。失礼ね。とにかくもう忘れて。私ももう忘れたいから」


吐くのを必死に押さえながら再び弁当を食べる。


BPOに苦情でも言ってやろうかと考えていたその時だった。


「…良かった。否定されなくて」


「………」


これは聞き返した方が良いのでは?

そんな一抹の不安を抱えながら、私の昼休憩は終わりを迎えるのだった


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ