歪む空
〝返事は放課後、体育館裏で聴かせて下さい。〟
橘 功より
文末にこう書かれていたので取り敢えず体育館裏へと移動する。
部活には少し遅れると言ってあるので問題ない。
本当は優先順位が逆だけどこっちを気にしながら練習しても身が入らないし、早いとこ決着つけなければ相手にも悪い。
「告白は嬉しいけど…断るのは辛いなあ…」
思わず心の声を吐露する。
結局忙しくて相手がどんな人なのか分からなかった。
三年間もこの学校にいるから大抵の人の名前や顔はなんとなく覚えてるけど、橘功なんて男の子いただろうか。
考えても分からないものは分からないんだろうけど気になっちゃうな。
もしかして新任の先生? いや一年の頃から好きだったって書いてあったしなあ…。
答えの出ない疑問に考えあぐねていると、人影が見えた。
時刻は放課後。
部活のない人は帰宅してるし、ある人は部活中。
ならば人影イコール告白相手で間違い無いだろう。
と――思っていたんだけど……
紺色のスカーフと風に舞うスカートが目に入る。
どう見ても女の子。どうやら人違いのようだ。
どうしたの? 貴女は来る場所間違えた?
こっちは正門じゃないよ?
なんでハニカンダ笑みでこっち見てるの?
そして何でこっち来るの?
何だか嫌な予感がするけど気のせいだよね?
「返事…聴かせてもらっても良い?」
「やっぱりいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!」
歪む空。
体育館裏に絶叫が響き渡った。
短いですが楽しんでくれたら幸いです。
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