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ロイヤルズと代理人の青年?!  作者: siro


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20/31

好きと恋と愛と初心な心

シャルロッテはフェルディナントとルッツと共に部屋に戻ったが心ここにあらずという状態だった。ルッツは頭をかかえて、俺たちのお嬢の唇がぁっと叫んでいるような状態。

フェルディナントは小さくため息を着いて、シャルロッテの顔の前で手を叩いた。


「わっ!!何?」

「シャルロッテ嬢しっかりしてくれ。ここにはしかいないんだから。きっとあの襲撃犯は君にも目をつける筈。暫くは大人しく籠っていた方が良い。」


「わ、わかったわ。」

真剣に頷き返すシャルロッテにフェルディナントは少し考えてから言った。


「あと、この事は辺境伯にも伝えとくから」

その言葉に、シャルロッテは俯いた。辺境伯はシャルロッテにとって後見人だ。自分の特殊な事も受け入れてくれている人でもあるため、なるべく辺境伯には心配をかけたくないのだ。

「・・・分かったわ」


「キスされた事もね」

「え?!」

その言葉に顔を上げるも、フェルディナントはもうシャルロッテを見ていなかった。

「よし、いくぞルッツ」


「えー」


「部屋の危険性もないし、これ以上女性の部屋に居るのだめだろ。騎士として」

「わかったよ」


「じゃー戸締まりをしっかりとして。おやすみシャルロッテ嬢」

そう言ってフェルディナントはルッツの首根っこを掴んで部屋から去って行った。


「おやすみなさい」

シャルロッテは小さくため息をついて、扉に鍵をかけるとベットに倒れ込んだ。そっと自分の指先で触れた唇は、あの時の感触とは違う。


「キス・・・されちゃったんだよね」

ふんわりと香った、ハイリンヒの香りと唇の暖かさを思い出しシャルロッテは枕に顔を埋めた。


「そうみたいだね」

囁く声に顔を上げれば、姿見にふて腐れたカールが映っていた。


「カール」


「隙だらけじゃないか。駄目だよ。君は女の子なんだから」

その言葉にシャルロッテもふて腐れた様に返した。

「分かってるわ」


「分かってない。じゃーなんでハインツに唇奪われてるの?」


「それは・・・。き、貴族の間ではよくある事だって聞くわ!それに、ハイリンヒ様とは結ばれる事はないんだもん。良いじゃない夢見たって、分かってるわよ、貴族の遊びなんだから・・・」

言いながらシャルロッテは自分で言っていて悲しくなり、また枕に顔を埋めた。

「・・・蓮っ葉みたいなこと言うなよ。そういう悪い遊びをして欲しくないから、グロリア様は貴族としての知識を教えてくれたんじゃないだろ。」

カールの言葉にシャルロッテは何も言えなかった。憧れの王都にきて、まさか王子様に会えるとは思わなかったのだ、だから少し浮かれている自分自身にも気づいていたが、それを認めるのもなんだか癪な気分でもあったのだ。


「・・・本気になっちゃったの?チャーリー」

何も言わないシャルロッテにカールは気まずげに呼んだ。


「わからないわ、そんな事。好ましく思ってるだけよっ」

 震えながら言ったシャルロッテの言葉に、カールは頭をかいた。それって好きって事だよなーっと思いながら、もしかしたら今までに居なかったタイプの男性に浮かれているだけかもしれないしっと思いながらも、王者としての風格と言うか、ハイリンヒの人を惹き付ける力は確かにあるのだ。王都の令嬢でさえ、騒ぐ程の王子なのだから、田舎から出て来たシャルロッテには刺激が強すぎる。


「僕も良い男だと思うんだよね」

「それって、私も良い男ってことじゃない」

不機嫌そうにシャルロッテが言えば、カールは笑いながら答えた。

「そういえば、そうだね!!」

「カール!」

怒った声を上げたシャルロッテにますます腹を抱えて笑っている。

「あははは!!・・・それに初恋は実らないって言うよ。あっ、君の初恋はアムストラ辺境伯か」

「カール!!?」

まさかの初恋の人がバレていた事に驚いてシャルロッテは飛び起きた。

「あははは!!格好良かったもんね。僕たちを助けて来てくれた時」

 その言葉に、シャルロッテは昔の出来事を思い出してしまった。暗い地下室になだれ込んで来た騎士達、銀の甲冑に照らされた、アムストラ辺境伯はまさに絵本の中の騎士の様に強く、王子様の様に勇敢だった。助けてくれた後も、優しくシャルロッテを抱き上げてくれたし声をかけ続けてくれたのだ。

 幼いシャルロッテにとって絶対的な庇護者に安心したのと同時に好きになるのは一緒だった。

「・・・そうね。王子様だと思ったわ。今も辺境伯は格好いいわよ。」

懐かしむ様にカールは胡座をかきながら話しだした。

「確かに、今は完全に騎士って感じだよね!昔はさ、若かったし。今より筋肉むきむきじゃなかったし。僕にはかっこいい騎士様が助けに来てくれた様に思ったよ。甲冑脱いだ後もかっこ良かったし」

「そうね。とっても強かったわ・・・」

「君が、辺境伯の腕に抱えられた時、ホッとしたよ。」

「・・・」

「騎士様が、君を安全な所に連れてってくれるって・・・シャルロッテ泣いてるの?」


「泣いてないわ。」


「肉体を失っても、僕の魂は君と一緒だ。そうでしょ?」

「えぇ。」


「ごめんね。過去の事思い出させちゃって。僕は嬉しいだ。・・・だからさ、昼間の事もあるし、しばらく僕が表でいいよね」


「・・・え?」

一瞬頷きそうになったシャルロッテだったが、寸での所とまった。

「おおっぴらに魔法は使えないだろ?だったら僕の方がいいし、それに辺境伯もそう指示してくるはずだよ」

 その言葉に、シャルロッテは小さくため息をついた。過去の話を出す何て卑怯だっとシャルロッテは思いながらも、心配してくれているカールの気持ちを蔑ろにする事も出来なかった。


「狡いわ・・・もう、わかったわよ」

小さくため息をついてシャルロッテは立ち上がり姿見の前に立った。鏡におでこを付ければ、カールも鏡の中でおでこをつける。

「もしも、あいつに見つかったらどうするの?君も狙われてるんだから。」


「・・・そうね」

そう頷くと同時に鏡の中のカールは消えて、変わりにシャルロッテに変わった。

カールはシャルロッテのドレスを脱ぎ、ラフなシャツとパンツに履き替えると続きの扉から隣の部屋へと移動した。

「こっちの部屋も大丈夫みたいだね。」

 部屋を確認しながらカールは護身用の短剣を枕の下に隠してから戸締まりを再度確認して、その日は軽い夕食を食べに下に降りた。

 食堂は相変わらず、変わらない雰囲気のなか見知らぬ男性が一人居るくらいだった。部屋に戻り眠りにつく頃、隣の部屋の扉を開けようとするような物音がしたが魔法が働き弾かれる感触がした。


「ん〜これは明日も駅馬車かな」

カールはそう呟くと剣を握って眠りについた。

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