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メイド服撮影会開催。オレは義父さんのデジカメを借りて結衣お姉ちゃんの自宅のある駅まで行った。途中デパ地下で手土産のゼリーを買った。色んなフルーツが入ってて結構おいしそう。

早めに着いたので駅でしばし待つ。待ち合わせ時間よりちょっと早いくらいに結衣お姉ちゃんが着いた。先に着いてるオレを見て吃驚した顔をしている。


「あれっ。ごめん。待たせちゃった?」

「全然待ってないよ。勝手に早く来ただけだから気にしないで?」


結衣お姉ちゃんはボウタイ付きのシフォンワンピを着ていた。上がオフホワイトで腰から下が紺に白ドットだ。かっちりした印象で綺麗だ。実際の年齢よりもちょっと年上に見える。

最近の桃姉の行動について話した。部活大張りきり。怪我して八木沢先生に手当てしてもらうイベントとかをこなしている。結衣お姉ちゃん曰く花壇にも頻繁に出入りしているらしい。この前は帰りが遅いなと思ったら高級車で送られてきた。多分一条だと思う。たまたま2階の窓から見てたけど、家に帰ってからは一条のいの字も口に出さなかった。月姉のライバルルートを危険視してるんだと思う。

会話しているうちに結衣お姉ちゃんの家に着いた。一般的な一軒家だ。


「今日は誰もいないから。」


さらっと言うので流しそうになったが…誰もいないのか。家人の居ない時に自宅で二人っきりになるって…オレ男として全く意識されてない訳ね。別に良いんですけど、ちょっと悔しくもある。それに心配にもなる。オレじゃなくて他の男もこの調子で招き入れてたらいつか襲われる羽目になると思う。


「結衣お姉ちゃん、誰もいない日にホイホイ男を家に上げちゃダメだよ?」

「えっ?ごめん…雪夜君ならいいかと思って。」


どういう意味で!?

オレなら完璧に安心って意味?オレなら致されてもいいって言う意味?多分前者だろうな。

全く。煽らないでほしいよ。


「とりあえず入って。」


結衣お姉ちゃんが鍵を開けて家の扉を開けた。


「お邪魔します。」


靴を脱いで上がる。居間に案内された。大型テレビにソファにクッション。ダイニングキッチン。多少雑多な感じがしてインテリアはあまり統一感が無い。でも温かみのある内装だ。居心地は良さそう。


「どうぞかけて。」

「ありがとう。これお土産、ゼリーだからみんなで食べて?」

「そうなの?ありがとう。気を使わせちゃってごめんね?」

「そんなことないよ。」


ソファを勧められて腰掛けると結衣お姉ちゃんが緑茶と道明寺とおしぼりを持ってきてくれた。


「どうぞ。着替えてくるからゆっくりしてて?」

「うん。ありがとう。」


結衣お姉ちゃんは2階へと上がって行ったようだった。おしぼりで手を拭く。道明寺を手に取って食べてみたが、もちもちしていてとても美味しい。どこのお店で買ったやつだろう?後で聞いてみよう。

食べ終わって丁寧に手を拭く。風味の良いお茶をすすっていると軽い足音がして結衣お姉ちゃんが下りてきたようだ。


「…お待たせ。」


既に照れている。

先日と同じメイド服だが、今日はあらかじめ写真を撮られる事がわかっているせいか、ほんのり化粧をしている。滅茶苦茶カワイイ。


「じゃあお盆持って立ってみて?」

「こう?」


結衣お姉ちゃんがお盆を持って立つ。


「笑って。」

「……。」


ぎこちない笑みだ。オレは無言で近寄って擽り倒した。


「あっ、は、ひゃはっ、やだぁ、やだぁ!」


ギブサインが出たので勘弁する。結衣お姉ちゃんは目尻に涙をためて笑っている。ギブサインの声が色っぽくてドキッとしたのは秘密。


「はい、も一回、笑って。」


肩の力が抜けたのだろう。今度は自然な笑みだ。ぱしゃり。


「今度は座って。」


座ったポーズを撮る。


「セクシーポーズ!」

「ムリ!」

「ははっ。じゃあ、両手を組んで上目遣い。」

「ちょっと…恥ずかしいんだけど…」


言われた通りにポーズをとってくれる。照れが出てくる方が可愛いな。大きな瞳の上目遣いがものすごく可愛い。そんなに頬染めちゃって…ぱしゃり。


「じゃあ見返り美人」

「まだ撮るの!?」

「折角だしいっぱい撮ろう?」


困り照れしながらポーズをとってくれる。

綺麗な横顔頂き。


「じゃあ次は…」



写真を撮りまくった。いい仕事した。この中から厳選した写真数枚を結衣お姉ちゃんに渡す約束をした。桃姉に見つからないようにねと口を酸っぱくして言われた。確かによその女の子のメイド姿を自宅と思しき所を背景に大量に撮りまくってたら怪しいなんてもんじゃないよね。気をつけると約束した。しかしこれでいつでも結衣お姉ちゃんのメイド服姿が楽しめるな。特に手を組んで上目遣いしている写真は可愛かった。オレは上機嫌だ。

それから着替えた結衣お姉ちゃんとオセロをして遊んだ。結衣お姉ちゃん弱い。うーん、うーんと言いながら悩んでる姿が可愛いから良いんだけど。

結衣お姉ちゃんに「家人がいない日は決して男を家に上げないように(オレは除く)」と固く約束させて結衣お姉ちゃんの家を後にした。そうでもしないとあのボケボケ具合からするとそう遠くない未来襲われるだろうから。

あ、そういえば道明寺どこのお店のか聞き忘れちゃったな。


知られざるメイド服撮影会公開。

雪夜君のくすぐりテクを見よ!笑。


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