愛犬
うちの犬が死んだ。
五月八日の朝死んだ。
私の癒し。
好きだった。
可愛かった。
親バカって言われるかもしれないけど、可愛かった。
小学校六年ぐらいに拾ってきた。
ろくに世話をしてなかったし、母親に頼ったところが多い。
でも好きだった。
馬鹿犬だけど帰巣本能強かったし、野良犬だからご飯と散歩にうるさく吠えた。
でも好きだった。
いろいろと我慢させて最後は病気で呆気なく死んだ。
こいつは強いからきっと明日には治ってる。
先生に見せたし、注射してもらったから治る。
そう期待していた。
でもその次の日。
死んだ。
目を開けて死んでいた。
何時ものキラキラとした、きれいな瞳だった。
死んだ目じゃなかった。
だから生きていると思った。
仕事がなかったから家にいた。
考えないように寝てた。
居なくなった今日仕事から帰って来た。
入り口の鍵を開けて
振り向くとそこにあった犬小屋も、主もいなくて何もない寂しい通路になってた。
泣けた。
家に入って入り口で泣いて、
今も止まらない。
好きだった、
恨まれてるかもしれない。
大切にできなかった。
だけど、好きで、癒しで。
側にいるだけで、撫でてやるだけですっきりした。
辛くて泣いて、
抱き締めて、
もう一度見て気付くと笑っていた。
こんなに泣くのは久しぶりだ。
もう一度撫でたかった。
散歩に行きたかった。
ごめんなさい。
ばいばい。クッキー。
君は私の大好きな犬。




