エピソード2 魔法の首輪
<教授ターン>
GW三日目、未明
都内某所、明るい通りから2つ程 辻を潜ったホテル街の一角に、その店はベースメント・バーの様相で存在していた。
勿論、看板ひとつ掲げられてはいない。
階段を降りた先の薄暗い廊下、重厚そうな扉の前に 用心棒的な黒服が二人。
用心棒:「姉さん、此処は子供連れが来る所じゃないぜ。」
2mは有ろうかと言う大女が、
…何故だか赤のチャイナドレスに身を包んで其処に降り立つ。
用心棒:「それとも、ホステスの面接かい?」
用心棒達の視線は 切れ込みの入ったチャイナドレスの胸元に集中する。
意外と…谷間が深い、
問題は、小学生低学年くらいの男の子を同伴している事だった。
私=男の子?はオーダーメイドのイタリア製ジャケットの内ポケットから「身分証明書」を取り出して 用心棒に見せる。
教授:「こう見えても私は47歳なんだ。一寸した悲しい事情って奴が有ってね。」
用心棒は本物らしい証明書を一瞥して、それから47歳の男の子に返した。
用心棒:「悲しい事情は兎も角としてだ、お宅等紹介状は持ってるのか? 此処は一見様はお引き取り願いますって店だよ。」
教授:「志下沢君の知り合いでも、…駄目かな。」
用心棒達が何やら相談している。
その間、約15秒
用心棒:「失礼しました。 ご案内します。」
スキンヘッドで顎髭で、かなり日に焼けた感じの黒服の先導に従い、
…私と大女は漸く重いドアを潜る。
薄暗い店内、
ステージを前にして、7つ程の小さなテーブルが配置されている。
店内には、既に男達の情けない嬌声が上がっていた。
所謂、場末のストリップ劇場的なレイアウト。 ステージの上では、複数の女の子達が「王様」に「命令」された通りの卑猥な行為を「実行」している。
チラリと盗み見たテーブルには、テレビで見た事の有る顔ぶれが数人…
黒服は私達を「受付の女」に引き渡すと、軽く一礼して元来た扉の外へと姿を消した。
受付女:「まず前金を戴くわ、後の追加料金は帰る時に清算よ。」
鉄格子付きの「料金所」の中から、受付女が馴れ馴れしく声をかけてくる。
教授:「幾らだ?」
受付女:「ゲームに参加するなら10万、見るだけなら6万、飲み物は別料金よ。」
冷めた目で 訳ありの小学生を見下ろす受付女。
まあ、どうでも良いけど…って感じの軽い溜息を付いている。
波多=大女が ハンドバッグから金を取り出そうとする。
教授:「待った。」
教授:「此処には、もう一つ裏メニューが有るって聞いて来たんだが。」
受付女:「貸し切りの事? ちょっと待って、今空いてるかどうか見てみるから。」
料金所?の端末で何やらチェックし始める受付女。
…それにしても愛想が無い、
受付女:「OK良いわよ、アンタ付いてるわね、今日は使えるみたい。」
受付女:「料金は20万よ。」
波多は、顰めっ面しながら大枚を取り出す。
受付女:「違う違う、一人20万、二人で40万円よ。」
波多、更に顰めっ面になる。
受付女は 料金所の支払い窓口に投入された札束の枚数を確かめてから 、
呼び出しボタンで店内の若いホストを呼びつけた。
受付女:「お客様をビップルームにお通しして。」
ホストは、私と波多に深々とお辞儀をすると、何やら騒がしい店内とは、違う暗いカーテンの奥へと案内してくれる。
個室のドアを閉めると、防音設備のせいか、いきなり何も聞こえなくなった。
其処はまるで落ち着いた雰囲気のリビングルーム。 固より此処は地下だから 当然 窓等有る訳は無いが、その代わりに壁一面の巨大な液晶テレビが無音で電子熱帯魚を映している。
ホストは、大きなソファーに私と波多を並んで座らせた。
ホスト:「何かお好みの音楽でも流しましょうか。」
教授:「ベニー・グットマンの静かな奴を頼む。」
ホスト:「お飲物は如何致しましょう。」
教授:「アードベッグのダブルをロックで、この子にはホワイト・ルシアン。」
若いホストは、鋭い目付きで私を睨みながら、再び丁寧にお辞儀をする。
ホスト:「誠に申し訳ございません。 只今、生憎アイリッシュは切らしておりまして、 ボウモアなら ご用意出来るのですが。」
教授:「じゃあ、それで良いよ。」
やがて、ホストが去ると、再び部屋の中は静まり返る。
何だか波多はモジモジと緊張を隠せない。
当然、これから何が起きるのか 彼女は良く理解している筈だった。
教授:「そう緊張するな。 酷い事はしないよ。」
波多は、顔を赤くしてコクリと頷く。
私は、今 警察からの非公式な協力依頼に基づいて、「少女誘拐・監禁・暴行事件」の調査に協力していた。
この事件は、誘拐された少女が監禁、洗脳されて、怪しげな人体実験や如何わしい商売をさせられているというモノだった。
事件は今から2週間前、一人の少女が監禁されていた施設から脱出した事で発覚した。
私は、滅多に表舞台に顔を見せる事は無いが、「洗脳・催眠・暗示」の分野においては結構 名の知れた権威である。 自分で言うのもなんだが…
そこで少女の洗脳を解く為に 私が雇われたと言う訳だ。
途中迄洗脳を解いた少女の証言で、犯罪組織に関する幾つかの情報が得られ始めていた。
少女が監禁されていた「多摩川の施設」では、ある「装置」の実験・研究が行われていたらしい。 残念ながら多くの物証は既に隠滅された後だったが。
その「装置」とは、誰にでも簡単に「ヒトに催眠・暗示を施す」 事が出来るという代物らしい 。 つまりこの「装置」を使えば、好きな相手にどんな事でも思いのままに実行させる事が出来るらしいのだ。
憧れのアイドルに変態的な奉仕をさせる事も…、
見ず知らずの人間に気に入らない奴を殺させる事も…、
秘密を護る為に本人の意思とは無関係に自殺させる事も…、
残念ながらそれ以上の証言を得る事は出来なかった。 少女が、収容されていた医療施設の職員が油断した隙に後催眠を発動し、ベッドにタオルを掛けて首を吊って自殺してしまったからだ。
しかし幾つか得られた手がかりを元に、その「装置」を使って実際に如何わしい商売をしているという風俗店を洗い出す事が出来た。
今回 私は専門家の観点から、その内容を実際に確かめに来た…と言う訳である。
やがて、室内に落ち着いた雰囲気のジャズが流れ出し、 簡単に皿に盛られたピーナッツとチョコレート、それにアルコールが運ばれて来た。
ホスト:「機械の調整に少し時間がかかります。それ迄の間ホステスを来させましょうか。」
教授:「勝手にやってるから、気を遣わなくて良いよ。」
波多がホストにチップの札を握らせる。
ホスト:「それでは、ごゆっくりお寛ぎ下さい。」
私は アイラウィスキーの重厚なグラスを手に取ると、そのピートの薫りを鼻腔いっぱいに行き巡らせる。
グラスの直径に合わせてすっぽり入る大きさにカットされた球型氷が、うっとりした琥珀の液体に下半身を濡らされている。
一口グラスに口をつけて…
…思い切りむせ返る。
教授:「この身体、まともに酒も飲めんのか…」
波多が、ハンドバッグからハンカチを取り出して、口の周りを拭いてくれる。
二周り以上年下の女子が、まるで自分の母親の様に見えるのが、ちょっと嫌だ。 私は半ば意固地になりながら、ちびりとウィスキーを舐めた。
教授:「なんだか元気が無いな、…もしかして 昨日「志下沢」とか言う男に負けたのをまだ気にしているのか?」
波多は無言のまま首を横に振る。
波多:「こう言うの、始めてだから、ちょっと、恥ずかしい、」
まあ、女で身長2mと言うのには、色々と覚悟が要るのかも知れない。
しかし背が高い事を除けば、波多は決して不細工ではない。 むしろ可愛いと言っても良い。 「フワゆる」のソバージュをショートに整える等、一応女子らしい身嗜みへの気遣いもある。 スタイルも、凸凹プロポーションで言えば理想的に整っている方だ。
少し大きめな掌がカクテルグラスをすっぽり包み隠してしまったとしても、全然許容範囲である。
身体的なコンプレックスと言えば、私の方がずっと上だ。
教授:「波多には言った事が無かったかな。
…私の身体の事。 まざまざ見ると気持ち悪いだろう。」
波多は、再び首を横に振る。
きっと、同情してくれているに違いない。
教授:「いや、普通考えればおかしいよな。 見た目はどうしたって小学生、実際5歳から身長は変わっていない。」
私が滅多な事で表舞台に出ないのはこの為だった。
私の身体は、遺伝子的な理由で(私はこれを病気とは認めたく無いのだ)、5歳から成長を停めてしまっていた。 もう少し付け加えると、老化も停まっていた。
ウイスキーをもう一口舐める。
鼻から額の内側に掛けて、生温い血液が蒸発して行く。
教授:「子供の頃は、大変だったんだ、
…親は心配するよな。 自分の息子が全然成長しないとなったら。」
それで、散々ひっぱり回された。
病院、大学、海外にも行った。
挙げ句の果てに宗教に走って、怪しい連中に結構な金を巻き上げられた。
それで私は、そう言う奴等に仕返しがしたくて今の職に付いた訳だから、丸っきり意味が無かったと言う訳ではないだろうが。
兎に角、私は ヒトの恐怖につけ込んで、何も出来ないくせに「偽の安心」を売りつけて来る連中が嫌いだ。 殺してやりたい程憎んでいる。
私の身体の事を「祟り」「呪い」の類いだと信じ込ませ、私の両親の人生を滅茶苦茶にした連中を、私は一生許さないだろう。
気が付くと、私は 水槽を泳ぎ回る電子熱帯魚 に魅入っていた。
スクリーンの中の熱帯魚達は、あたかも其処に水が有るかの様に感じているに違いなかった。 いや、魚達自身が、単なるデータに過ぎないのだな。
思わずクスリと笑いが漏れた。
やがて、数人のホステスが「機械」を持って部屋に入って来た。
ホスト:「使い方は簡単です。 ネックレスを装着して、こちら側の機械のスイッチを入れます。 後は、何でも構いません、10個程度の簡単な質問をして、相手に答えてもらいます。 それで、後は、お客様の好きな様になさって下さい。」
テーブルの上に、ゲームのコントローラーの様な機械と、鼈甲のカチューシャにも似た感じのネックレス? 首輪が置かれる。
ホストは、テーブルの反対側に跪いて、コントローラの使い方を説明する。
ホスト:「一つだけ、先に言っておきます。
…どちらかお一人でも歩いて帰れない状態になった場合は、ペナルティとして150万円お支払いいただく事になります。」
そうして、A4サイズの書類が手渡される。
ホスト:「こちらが、同意書です。
…内容に目を通して頂いて、問題なければココにサインして下さい。」
何が有っても、起こっても、一切店側に責任は問わない…、まあそんな類いの事がびっしりと書かれている。
サラサラとサインを書いて。 拇印を捺す。
ホスト:「本日、身分証明になる様な物はお持ちでしょうか。」
私は健康保険証を見せる。
ホスト:「こちらはお帰りになる迄、預からせて頂きます。」
結構な念の容れようだ。
ホスト:「お帰りになる迄、この部屋は外からと内から、施錠させて頂きます。 中の鍵はお客様ご自身で施錠なさって下さい。 お帰りの際は、こちらのインターフォンで連絡をお願いします。」
それから、漸くホストは立ち上がり…
ホスト:「それでは、お飲物のおかわり等ありましたらご遠慮なく声をかけて下さい。」
…深々と会釈すると、部屋を出て行った。
私は、言われた通りドアに鍵をかける。
教授:「さてと、」
波多が、自ら首輪を装着する。
真ん中から折れ曲がって開き、…首に装着して、…首の後ろで長さを調整出来る様になっている。
教授:「それでは始めようか、」
波多は、口を一文字にギュッと噛み締めながらコクリと頷く。
教授:「先ず、お前の名前を言ってみるんだ。」
波多:「はた、めぐみ、」
教授:「好きな色は、何色だ?」
波多:「水色、」
教授:「好きな食べ物は、何かな?」
波多:「だし巻き卵、」
首輪は、確かに何かに反応して作動している事を証明するかの様に、内蔵された小さなLEDがちかちかと明滅を繰り返している。
少しずつ、波多の目が虚ろに蕩け始める。
教授:「小さい頃に育った街の名前は?」
波多:「萱島、」
教授:「犬と猫、どっちが好き?」
波多:「猫、」
教授:「右手を、前に出してみて、」
波多は言われた通りに腕を前に差し出す。
教授:「そしたら、今度は その手で自分でほっぺたを抓ってみるんだ。」
波多は言われた通りに、ほっぺたを思いっきり引っ張る。
確かに、波多は深い変性意識状態に誘導されているらしい。
それにしても、僅か1分足らずでこんな深い所迄降りて来られるとは、…世界中の催眠術師が聞いたら泣いて悔しがるに違いない。
教授:「私の事を…どう思う?」
波多:「…好き、」
私も、チョット赤くなる。 年甲斐も無くだ。
結構、勇気を振り絞った質問だったのだ。
教授:「カクテルを飲み干すんだ。」
波多は、言われた通りに、ホワイト・ルシアンを一気飲みする。
…クリームが口元に残っている。
教授:「私に…膝枕して。」
波多は、優しく私の身体を抱き寄せると、
…柔らかな膝の上に私の頭を落ち着かせる。
教授:「私に…キスをして。」
そして、覆い被さる様に唇を重ねる。
甘い、カルーアのキスだ。
<文華ターン>
文華:「全く何を考えてんだか…、「呆れてモノが言えない」って台詞 一体 何時使うのかと思ってたけど、今こそ使わせてもらうわ。」
文華:「若い子に悪戯するのが「洗脳」の先生のお仕事な訳?」
GW中休みの午後15時近く、
その時私は 携帯電話で「教授」と打ち合わせをしていた。
教授:「あれは素人でも催眠術が使える様にする為の機械だ。 奴等はあの機械を使って「催眠エロス」な商売を行っているらしい。 オープンスペースのステージでも同様の機械を首に嵌めたホステスが、客の言い成りで卑猥な事を繰り返していた。」
文華:「それで、教授は波多ちゃんにそう言う事して来たんでしょう?」
教授:「悲しい事を言うなよ。 私にそう言う機能と能力が備わっていないのは見れば分かるだろう。」
文華:「あら、それはそれは、残念でした。」
教授:「君たち「陰陽師」の使う呪術用の機械も、同じ仕組みなのだろう?」
文華:「さあね、似てるけれど同じかどうかは 未だ分からないわ。」
文華:「でも本当にうちらのテクノロジーを流出させたモノだとしたら、それを流出した連中が、私の探している「反逆陰陽師」って事になるわね。」
私達「陰陽師」は(この世界での)、「加茂」「阿部」「芦屋」の御三家と、その他幾つかの小さな「家」が協同組合を作って相互扶助しながら事業運営している。
1500年以上の昔から、これらの家は発生・分家・淘汰・統合を繰り返しながら、時の施政者の政を補佐して来たのだ。
この「陰陽師組合」には幾つかの「掟」が有る。 例えばその一つが「自分で掛けた呪いは自分で解いてはならない。」というモノだ。
つまり平たく言えば、「医者が自分で病気をまき散らしておいて、それを自分で治療して儲けてはならない」というものだが。 こうして何処かの「家」が掛けた呪いを別の「家」が解くという形でお互いのビジネスを持続可能ならしめて来た訳だ。
ところが今から10年程前に、こうした「掟」に縛られる事無く独自に「効率的な」商売を始めた謎の陰陽師集団が発生した。 私達はそれらを「反逆陰陽師」と呼んでいたが、お互いを相容れない「組合」と「反逆」の抗争は日を追って因縁を深く大きくし、時には直接的な武力抗争に発展した事さえ有った。
「組合」は「反逆」の正体を暴こうとして来たが、意外にも「反逆」の結束は硬く、10年を経た今でもまだ手がかりは多く掴めない。
しかし、ココに来て一つの大きな変化が訪れる。 明らかに「陰陽師」が呪術に用いてきたテクノロジーを流用・悪用したビジネスや犯罪が発生し始めたのだ。
その一つが、「洗脳」機械を用いた「催眠エロス」商売だった。 テクノロジーの流出経路から「反逆」の尻尾を掴みたいと考えた「組合」は警察方面からの操作協力依頼の一部を「加茂」の孫請けである「加茂・萬祓いモノ相談室」へ委託して来た。
というのが、私達がこの事件に関係する様になる迄の一連の流れである。
これまで、これほど迄に大っぴらに「反逆」の存在を曝け出して来た事は無かった。 余程「反逆」組織が大きくなって、いよいよ本格的な抗争の段階に移って来たのか。 或は別の何かのターニングポイントが有って、なりふり構っていられなくなって来たのか。 何れにしても「組合」としては、一層の危機感をもって「反逆」に対処せざるを得なくなった訳である。
教授:「この前回収してもらった機械の解読が略完了したんだ。 昨日の調査で大体の使い方も分かった。 一度持って行くから、一緒に見てもらえるかな。」
文華:「良いけど、今うち 引っ越しの最中なのよ。」
教授:「引っ越し? 何処へ?」
文華:「そんな事、電話で言える訳無いじゃない。 兎に角ココはもう使えないわ。 次会う場所と時間は こちらから連絡するから。 それまで待ってて。」
教授:「そう言えば、この間記憶を消して泳がせた彼だけど、死体で見つかったらしい。」
文華:「知ってるわ。 折角 3時間もかけて 催眠暗示掛けて、後から情報を聞き出そうと思ってたのに、…全く骨折り損よ。」
教授:「敵にも、結構切れる奴が居ると言う事なのかな。 お互い死体にならない様に気をつけるとしよう」。
文華:「もう切るわよ、忙しいから。」
と、相手の返事を聞かないうちにスマホの通話を終了させる。
理夜:「先輩、これどうします? 持って行きます?」
金髪の猫耳メイドが、
何故だか、何処からか、 手枷、足枷、鎖にロープ、目隠しに、ハンディ電動マッサージ機が詰められたスポーツバッグを引っ張り出して来た。
文華:それは!!!! あの時の!!! 何で此処に!! なんで見つける!
思わず私は赤面…を、気付かれたか??
文華:「イ、一応、持って行こうか。 何かの事件の証拠品だったかな…」
理夜:「フーン、何か怪しいです。」
理夜:「これ、先輩の匂いがするのです…」
加茂理夜がハンディ電動マッサージ機をクンクン嗅いでいる。
チッ! 匂いに敏感な陰陽師を欺くのは…不可能か、
理夜:「先輩には、色々教えてもらわないとイケナイ事が有るミタイです。」
私は…、
上目遣いにニヤニヤ笑う金髪の猫耳メイドから…
思わず、目を逸らす…。
登場人物のおさらい
教授:「洗脳・催眠」の権威、見た目5歳の47歳
波多めぐみ:教授の助手、教授の事が好き!
北条文華:「加茂・萬祓いモノ相談室」のコンサルタント 兼 一番偉いヒト
加茂理夜:「加茂・萬祓いモノ相談室」の代表・社長 兼 陰陽師 兼 猫耳メイド