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狂人が治癒スキルを獲得しました。  作者: 葉月水
広がる波紋

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第51話 贈り物





 ——都内某所のとある病院


 能力者管理局の局長である浅霧梁は、部下の管理官が入院する病室へと向かっていた。

 

「ようやく時間を作れたな」


 道すがら果物の入ったバスケット片手に呟く。


 ここの所、浅霧は事後処理に追われていた。


 事の発端は、約1週間前に迎えた能管の初の実戦投入…そこでの失敗にある。


 殺人ピエロの身柄の拘束を目的とした作戦。


 正体不明の為、後手に回るのは仕方がなかったが最大限やれる限りの備えはしていた…能力者だと仮定したスキルの推測に加え、居場所を随時捕捉するための情報網の確保。万が一の戦闘に陥った場合に備えて連携の訓練。


 実際、その日は事前準備の甲斐もあり、突発的な事態にも動揺する事なく対応できた。


 しかし、終わってみれば結果は散々なものだった。


 作戦に参加した管理官は全員が負傷し、目的の殺人ピエロは取り逃した。


 本来、能管が新設された意義は、こういった事態を抑えるためにある。しかしそれを、発足後の初の重要な任務で失敗してしまった。


 この事実は大きい。


 上層部からするとどれだけ備えていようとも失敗すれば関係ない。現に、今も政府の無能さを揶揄する類の声が各所から上がったりと色々な問題が起きている。


「ふぅ…」


 ここ1週間の上層部からの罵倒にも近いお叱りや大量の雑務を思い出し思わずため息が出る。


 不幸中の幸いは、その後殺人ピエロが犯行に及んでいない事と、任務に参加した管理官に死者がいなかったこと…。


「これが中間管理職の辛さかね…」


 向ける場所の無い愚痴を吐き出し、意識をなんとか今に向ける。


 今日は作戦直後に次いで2回目のお見舞いだ。


 ——コンコンッ


「どうぞ」


 病室のドアをノックすると聞き馴染みのある声が返ってくる。


「お邪魔しまーす」


 部屋に入るとそこには能管次長の森尾一冴がいた。体を半分起こして、ベッドに背筋を伸ばして座っている。


 見たところ悪化はしていないようだ。


「ケガの調子はどう?」


「問題ありません」


 サイドテーブルに果物を置きながら調子を尋ねるといつものお堅い調子で返ってくる。


「君の問題ありませんは信用ならないんだよね。いつも平気な顔して無理するから」


「それは…問題無い証拠を…傷口を見せろってことですか?完全にセクハラですが上司命令でしたら…」


 そう言って、簡易的な作りの病衣を脱ごうと襟に指をかける森尾。


 それに浅霧は慌てて待ったをかける。


「ちょ、ちょっとちょっと!脱がなくて良いって!何で君はいつもそうやってすぐ俺をセクハラ上司に仕立て上げようとするの!」


「随分と疲れているようでしたので、少しでも気を紛らわせようと…」


「いや、ありがたいけどもう少し別のやり方で頼むよ。心臓に悪くて余計疲れるから」


 少しの間離れていただけなのに、妙に懐かしく感じるこのやり取りに浅霧はフッと軽く笑う。


「1週間前にお腹に穴が空いたって聞いた時は驚いたけど、とりあえず今は元気そうで良かったよ」


「はい。この体は回復力もそれなりに上がっているようですから…何なら今からでも復帰できますが?」


「気持ちは嬉しいけど、流石にもう少し休んでなよ。傷は治っても精神的な疲れはまだ残ってるだろうからね」


 1週間前の任務後に浅霧が見た森尾の状態は酷いものだった。腹部から多量の血を流した事もそうだが、顔が試合後のボクサーのように腫れていた。


 幸い、森尾の言う通り回復力が強いのか今は元の状態に戻りつつあるが、その事から相当激しい戦闘があった事は窺える。


 浅霧から見ればこれは単なる殴り合いではなくとっくに殺し合いの範疇に入っているようにさえ感じた。


 森尾が自分で気が付けていないだけで、精神が摩耗している可能性は十分にある。復帰するにしても完全に傷が癒えてからで良いだろう…そう思っての発言。


 しかし、そんな浅霧の思いとは裏腹に、森尾は申し訳なさそうに俯く。


「すみません。迷惑ばかりかけて…」


「何も謝ることはないよ。この際、今まで休めなかった分ゆっくりしてみなよ」


 そう気にしないように促してみるも、森尾の顔は晴れない。


「それは出来ません。局長の疲労も、元はと言えば私が殺人ピエロを取り逃したせいですから」


 責任を感じてるからか強い口調で訴える森尾に、浅霧は冷静に諭すように応える。


「いや、それも気にする必要はない。君達は精一杯やった。だが、それ以上に想定外の事態が多過ぎた。ただ、それだけの話だ」


「ですが…」


「それ以上、自分を責めるのは禁止だ。部下のやったことに対し、上司が責任を負うのは当然の事だ。だから、君が俺に申し訳なく思う必要は全くない。それに、今回の作戦に関しては、能力者ではないという理由で同行出来なかった俺もそれなりに責任を感じているんだ。君達には無理をさせてしまった」


「…すみません…わかりました」


 このまま自責を続けるのは、間接的に浅霧をも責めることに繋がると理解し、森尾はそれ以上は何も言わずに頷いた。


 ——コンコンッ


 タイミングよく叩かれるノックの音に、浅霧と森尾は互いに顔を見合わせる。


「来たか」


「みたいですね…どうぞ」


 森尾の許可により入室して来たのは、殺人ピエロの一件に参加していた管理官達…郷田、小林、夢路の3人だった。


 テンマの手加減により比較的軽症で済んだ3人は、森尾と違い数日の入院だけで既に退院していた。


 しかし、小林は申し訳なさそうに口を開く。


「次長さん、ケガは大丈夫か?」


「はい、大丈夫です」


「そうか、それはよかった。すまないな…俺達が加勢に行けていればケガも殺人ピエロも何とかなったかもしれないのに」


 先刻の自分のように責任を感じた様子で話す小林に、森尾は反応に困った。


「いえ、小林さん達が足止めをしてくれたおかげで殺人ピエロを追うことが出来ました。私こそせっかく作ってくれたチャンスを逃してしまいすみません」


 自分の戦った相手はとても半端な加勢が来てどうにかなるような相手ではなかった…。


 なんて今後の士気に関わるような言葉は口に出さずに飲み込む。


 力不足は口に出さずとも自分を含めた全員が感じている事だった。


「まぁまぁ、謝っての反省会もいいけどさ。もっと今後の為になるような前向きな反省会をしようよ。今日は森尾ちゃんのお見舞いと先日の一件での情報共有も兼ねてるんだからさ」


 森尾と小林の謝罪によって、すっかり暗い雰囲気となってしまった部屋の空気を変えようと、明るい声色で浅霧は話す。


 仕事の合間を狙って、退院した3人をわざわざ病室に呼びつけたのは、殺人ピエロの一件での情報を共有する為だ。


 浅霧は報告書に提出する際に必要な最低限の情報は持っている。しかし、それはあくまで大まかな情報。あらすじだ。


 本来ならば直ぐにでも詳細を聞き出すべきだったのだが初任務失敗の影響でやる事が多く、ケガ人に無理をさせるのもと思い、最低限の情報だけを聞き出すだけで、詳細は後回しにしていた。


 だから、今日はそれを把握するための機会でもある。


「よし、メンバーも揃った事だし、色々と話を聴かせてもらうよ。残りのメンバーには、後から俺の方から情報を共有をしておくから気にしないで」


 そう言い、浅霧ははじめに森尾ではなく3人の方を見た。


 すると、小林は無駄な所は省いて、殺人ピエロと接触したところから話し始める。


 ——そんな組織が…


 話の大筋を小林が話し、不足している部分を郷田や夢路が捕捉してという形で話を終えると、静かに聴きに徹していた浅霧はひとことそう呟いて驚いてみせた。


「対能力者集団…鬼灯…ですか…」


 森尾も驚いたような様子で口を開く。


 そして、脳裏に浮かぶのは、「俺が何者かは部下から聞いてみろ」という敵対していた子供が放ったあの言葉だった。


「3人でも敵わないとなりますと、そちらも相当な手練れだったんですね」


 森尾はまず鬼灯の戦力を把握しようと3人に確認をとる。


 すると、3人は森尾の言葉に露骨に顔を顰めた。


「あぁ、強かったさ。手も足も出なかったッ!」


「本当にね、最初から最後まで舐められっぱなしだったわ」


「…」


 小林と夢路は苛立たしげに愚痴を漏らし、郷田はただ同意を示すかのように頷いた。


「そうですか…」


 森尾も堪らず顔が曇る。


 森尾自身の印象では3人が敵対した相手は大分危ない雰囲気を放っていた。


 だが、3人相手に全力を出している程度なのだとしたらまだ自分にも勝ち目はある。


 そんな風に考えていた。


 しかし、3人の反応は望んだものとは違った。


 話ぶりから察するに多数の能力者を相手に全力の一端すら見せていない。


 あの子供といい…自分でも勝てるかどうか…。戦力が圧倒的に足りていない。


「そういえば…次長さんの元にはボスが向かうと言っていた」


「…え…今…何と?」


 弱気になっている所に唐突に耳に入ってきた情報に、森尾は信じられないと言った表情で、情報源である郷田を見た。


「仲間が来ていると言っていたんだ。それをボスだとあのおちゃらけた面の男が呼んでいた」


「あぁ、そういえばそんな事を言っていたな。しかも、力で成り上がったとか何とか…」


「アイツより強いとかどんな化け物よ」


 郷田の言葉に同意を示す小林と夢路の反応を見て、郷田の勘違いなどではなく事実であったと認識した森尾は驚きのあまり言葉を失った。


 あの…子供が…組織を束ねるボス?

 あの危ない雰囲気を放っていた人よりも強い?


 頭の中が現在進行形で混乱していくのを感じた。


 そして、ふと脳内に受け入れ難い考えが浮かぶ。


 あれは…全然…本気では無かった…?


「森尾ちゃん…森尾ちゃん?…森尾ちゃん!」


 目を点にしてあからさまに愕然とする森尾に、浅霧は呼び掛け目を覚まさせる。


「は、はい…」


「どうしたの?やっぱり傷が痛む?」


「い、いえ、すみません。大丈夫です。少し驚いただけですので」


 心配の目を向けてくる周囲の視線になんとか平静を取り戻す。


「驚いたって何に?」


「私が戦ったのが…その鬼灯という組織のボスだったとは…あまりに予想外だったので」


 浅霧は、まだ少し動揺した様子で話す森尾の言葉に首を傾げる。


「君が傷を負うくらいの強敵だ。別に不思議な事は何もないんじゃないか?」


「はい、強さだけで言うならボスと聞いても何の違和感もないです。きっと郷田さん達が戦った人より強いというのも強ち誇張ではないでしょう。私が本気を出しても、終始、何処か余裕を感じましたし、おそらく全力を出してすらいないです」


 話を聞いていた面々は、森尾の言葉に揃って目を見開く。


 能管で現在最も強力な戦力は森尾だ。それは、紛れもない周知の事実だった。


 しかし、その森尾が相手でも全力を出さずとも勝ち越す存在。


 想像だけで身が震え鳥肌がたった。


「じゃ、じゃあ!なんで、ボスだとは思わなかったんだ?!それだけ、強ければ局長の言う通りボスでも全然おかしくないじゃないか!!」


 小林が動揺を隠さずに、興奮したように問い詰める。


 皆が森尾の次の言葉を待つ。


 まるで、戦闘中のようなピリピリとした緊張感が場を支配していた。


「子供だったんです」


「は?」


 森尾の言葉に声を発したのは、小林だけだったが、皆同じような表情をしていた。


「子供です。実際の所の年齢は分かりませんが、容姿や声などの身体的特徴は完全に小学生くらいの子供のものでした」


「…それは…殺人ピエロのようにスキルで姿を変えている可能性はあるんじゃないか?」


 驚きで声が出ない3人に代わり、浅霧が質問する。


 だが森尾はその質問に直ぐに首を横に振った。


「その可能性は低いです。私が対峙した殺人ピエロの身体能力は平凡でした。変身時の姿によって、多少の上下はあるようですが、それでも一般人の域は出ません。ですが、その子供は、明らかにその域では収まらない動きをしていました。等級の差…というわけでもないでしょう。それだとしたら尚更、子供の姿にこだわる必要はないですから」


『…………』


 絶句する面々に構わず森尾は話を続ける。


「その子供の姿をした何かはとにかく異常でした。話し方もそうですが、戦闘中の動きも…今思い出しても、とても子供を相手にしているとは思えません」


「どんなスキルだったんだ?」


 驚きが一周回って冷静になり、興味が湧いたのか小林が質問をする。


 しかし、その質問にも森尾は首を横に振った。


「分かりません。異常な動きからして何かしらのスキルを持っているのは間違いないですが、表立ってスキルを使っていなかったので確認できませんでした。目立つようなスキルでないのだとしたら、単に身体強化の類の能力ではないかと……ただ、何故だかこれは違う気がするんです。何の根拠もないですが…」


 煮え切らない様子で話す森尾に、他4人は驚きながらも情報を整理しようと、揃って黙する。


 子供の姿をしながら、底知れない強さを持ち鬼灯という組織を束ねる長。


 実態が掴めない。


 正体も目的もはっきりしない強者の出現に、その場にいた全員は同じ結論を出した。


「不気味だな…」


 浅霧が皆の心中を代弁して呟いた。



 と、その時。


 突然、森尾が何かの気配を察知したのか、瞬時に右手側にある窓の方に視線を向けた。


 そして…


「皆さん!伏せて下さいッ!!」


 窓の外から何かが物凄い速さ飛んでくるのを確認し、咄嗟に叫んだ。


「ッ…!」


 静まり返っていた病室に鳴り響く怒声にも近い森尾の叫びに、瞬時に行動に移せたのは浅霧だけだった。


 浅霧は、森尾のベッドの左側に立ち並ぶ郷田、小林、夢路に飛び込み押し倒すようにして強制的に伏せさせる。


 そこに、深い思考はない。


 森尾が何かを察知し、叫んだ。


 それを信じただけ。


 ——パリンッ!!


 浅霧達が伏せた直後に割れる窓ガラス。


 伏せた浅霧の頭上スレスレを謎の物体が通り過ぎる。


「大丈夫か!皆!」


「だ、大丈夫だ!てか、な、なんなんだ!」


「分からん、ただ局長が居なければ直撃していた」


「痛いわねッ!何よ急に?!」


 浅霧の声に、3人は混乱を露にしながらゆっくりと立ち上がる。


「よかった……」


 浅霧は無事な様子の3人を見て安堵の声を上げる。


 そして、壁にめり込んだ飛来物にゆっくりと近づいて行く。


「局長!」


「大丈夫だ…これほどの衝撃を受けて爆発しないのなら、その類の危険物ではない。これは、何か…箱のようだ」


 森尾の制止の声に冷静に対処しながら、浅霧は近づいて行く。


 それは…正方形の箱。


 分厚い木の板で補強されたサッカーボールが丁度入りそうな大きさの箱。


 落下の衝撃によって破損している部分から、中に何か厳重に梱包された物が入っているのが確認できる。


「『森尾一冴様 使い終わったからあげるよ。お見舞いの品だから遠慮なく受け取ってくれ』」


「な、なにを?!」


 浅霧が梱包材の外側に貼り付けてある紙に新聞の切り貼りで書かれた文章を読むと、森尾はベッドの上で驚いたように目を見開く。


「随分と手荒な送り方だが…どうやら、この荷物は君宛らしい。送り主はきっと…」


 浅霧は、窓の外を睨みながらそう言ってグルグルに梱包された物体を森尾に手渡す。


「鬼灯ですね…何故居場所を特定されているのかは一先ず置いておきます。この荷物に関しては……心当たりがありませんが…」


 そう言って、森尾は厳重に重ねられた梱包材を剥ぎ取っていく。


 そして、ある程度の所まで梱包材を剥がすと、森尾は息を呑み、手を止めた。


 本当は心当たりはあった。


 だが、いくら何でもそれはないと思っていた。


 でも、違った。


「森尾ちゃん?どうした…ん」


 様子のおかしい森尾を心配し近づいた浅霧も、途中まで梱包材が剥ぎ取られた荷物を確認して目を見開いた。


「何だったんだ?…って、なんだよこれ…」


「これは…」


「…マジ無理」


 続けて、小林、郷田、夢路も驚愕に顔を青白くさせる。


「森尾ちゃん…一応確認だけど…これは…」


「はい。私が最後に確認した…殺人ピエロ本人の顔で間違いないかと…」


「そうか…」


 森尾の頷きに浅霧は静かに天井を見上げる。そして、再び損壊した窓の外に目を向ける。


 「追ってみるか?」


 しかし、それにも森尾は首を振った。


 「いえ、それはやめておきましょう。対峙した時も面をして顔を隠していましたし、きっと既に逃げられているでしょう。それに……悔しいですが、今の私達では仮に追いついてもどうする事も出来ません…」


 目を伏せ悔しげに話す森尾の言葉に、任務を共にしたメンバーは俯いた。悔しいが事実だから否定はできない。そう言うように。


 森尾は決意のこもった目で、自分に…そして周りに向けて語気を強めて言葉を放つ。


「鬼灯…それは、私達が考えている以上に強大なものでした。今後の為にも早急に強くなる必要があります。任務を失敗するのも、敵に施しを受けるのも…これが最後です。強くなりましょう…皆で」


 『…』


 その言葉に全員が力強く頷いた。





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