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狂人が治癒スキルを獲得しました。  作者: 葉月水
広がる波紋

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第35話 人海戦術




 夏休みの予定ないし目標を定めた俺は、早速その下準備をする為に久しぶりにカラーズを召集していた。


『…』


 しかし、どういう訳かこの場には呼んでもいないテンマや銀次を除いた餓鬼道会のメンバーまでもが勢揃いしていた。


 まぁ、召集場所が元はと言えば餓鬼道会の拠点の廃工場なのだからコイツらがいるのは当然と言えば当然なのだが、最近はてっきり俺とテンマの手合わせの場と化していたから違和感がある。事実、最近はコイツらの姿を見る事も無かった。


「お前達はなんでいるんだ?」


 考えるのも時間の無駄だと思い、100人程の餓鬼道会メンバーの方を向いて尋ねるとどこからともなく声が聞こえてきた。


「六道さんからの指示…です」


 似たような強面をしている為、誰が話したか判別できなかったがまぁいいだろう。


 にしても、テンマの指示だと?

 テンマの勉強の邪魔をしないように、俺がこれからやろうとしている事は黙っていた筈なんだけどな。一体どういうことだ。


「どんな指示だ」


「ガキ…い、いえ快…さんが、六道さんに内緒で面白そうな事をやるかもしれないからもしもの為に見張っておいてくれ…と」


「なるほど、よく分かった」


 どうやらテンマは俺が何かしようとしている事に勘付いたらしい。


 何処までの事を想定しているのかは知らないが、目ざとく監視役のような者達を送り込むくらいには俺を疑っているっぽい。


 全く…俺の勉強の邪魔をしたくないという善意を無碍にするとはけしからん奴だ。


 運動会の時もそうだったが変な所で鋭い…テンマが居ない今なら殺人ピエロを独り占めに出来ると思ったんだがな。


 あの野郎、楽しい事を嗅ぎつけるセンサーでもついているのか?便利なもんだ。


 まぁ、人手が増えると考えればいいか。何せ相手は今世間を騒がせている正体不明の殺人ピエロだ。


 この際、今後を見据えて、カラーズと餓鬼道会の初めての共同作業とするのも悪くない。


 出来るだけこき使って、精々俺の役に立ってもらおう。テンマには情報共有しても殺人ピエロだけは譲らなければいい話だ。


「で、お前らは今俺の指揮の下に動くと考えていいのか?」


「…は、はい」


 同盟関係を組んだとは言え、年下に敬語を使うのは抵抗があるのか一々言い淀みながら話す餓鬼道会メンバーの諸君。


 俺的には、別に言葉遣いなんてどうでもいいんだが、今後の同盟関係の事を考えるとこれくらいの態度の方が丁度良いだろう。


 一度ボコボコにされても年下だからと心の奥底で舐めているからな。行動くらいは謹んでもらおう。いずれは本当に俺に畏まることになる。


「分かった、それなら問題ない。テンマに情報を共有するのは勝手にしろ。だが、指揮下に入ったからには俺の言うことには反論するな」


『…』


 俺達のボスはテンマだとでも言いたげな目で反抗的に見つめてくる輩共。


 お、ガキに従うのはまだ不満か?

 だが、俺からしたらそんなの知ったこっちゃない。黙って働け。


 ——バキッ


 足下を思い切り踏みつけ地面に大きめの亀裂を作り出す。すると、あら不思議。一瞬にして忠実な下僕の出来上がりだ。


「返事」


『…はい』


 一瞬で青白い顔をする餓鬼道会メンバー。何故か、脅した訳でもないカラーズの方も同じ顔をしているが、ここは目を瞑ろう。


 まぁ、久しぶりの召集だからな。これで緩んだ心が引き締まってくれたなら幸いだ。


「ボ、ボス…そ、それで本日は何用で?」


「おー、そうだな」


 レッドもこう言っている事だし、そろそろ本題に入るとするか。今更引っ張る内容でもないし時間は有限だ。有効に使おう。


 息を大きく吸い込み、声高らかに命令を下す。


 ——殺人ピエロを探せ


『………?!』


 目の前にいる大勢の人間が、何を言われたのか分からないというような唖然とした表情を浮かべた後、一斉に目を見開いた。


 なんだ、息ぴったりじゃないか。これなら連携の心配はしなくても良さそうだ。


「ちょ、ちょっと、ボス…その、さ、殺人ピエロって…もしかして、いやボスならもしかしなくてもあの殺人ピエロの事ですか?!あの、ここの所毎日ニュースでやってる!?」


 レッドが何やら俺の言葉に驚いた様子で、声を裏返しながら問い詰めてくる。


 他の奴等も俺のレッドに対する返答が気になるようで、皆揃って俺に注目している。


「あぁ、多分お前の言ってるそいつで間違いない。年齢不詳、性別不詳、正体不明の大量殺人。繁華街での無差別殺傷事件を引き起こした今話題のその人だ。そいつを探せ」


「いや、さ、探せって言われましてもボス…警察が総力を上げても未だに行方が分からないから殺人ピエロなんて呼び名が付けられている訳で…それに、相手はマジの人殺しですよ??絶対危険ですって!!」


 レッドの意見に概ね異論がないのかカラーズの面々は皆うんうんと首を上下に高速に振っている。餓鬼道会メンバーに至っては本気か?とでも言いたげにあからさまに眉を顰めて訝しんでいる。


 まぁ、こうなるわな。


 カラーズ幹部は元はと言えば、ただヤンキー気分を楽しんでいただけのヤンキーもどきだったし、餓鬼道会の面々は一応ヤンキーだったが、戦闘力がないからと戦力外になった不良界隈の落ちこぼれだ。ガチの殺人鬼を探せと言われて、ひよるな言う方が土台無理な話だろう。


 別にこの反応は予想外ではない。全然、予想の範囲内だ。だから当然策は考えてある。


「まぁ、落ち着け。言いたい事は概ね理解出来るが心配はいらない。別にお前らに殺人ピエロと戦えって言っている訳じゃないんだ。ただ、全国に散らばって探すのを手伝って欲しいだけだ」


 殺人ピエロが海外に逃亡していたら無駄足に終わるが、俺の予想では殆どの確率で国内に留まっている。


 普通の感覚を持ち合わせている人間なら後になって自責の念に駆られるなんて展開もあるかもしれないが、この多少の暴力すら忌避される現代において23人を刺し殺す神経がある時点で既に異常者なのは確定だ。


 まず間違いなく殺人ピエロは、殺すという行為を楽しんでいる。大方、今頃はマスコミに祭り上げられ浮かれている頃だろう。


 その異常者に限って、そんな絶頂時に身を引くなんて美学を持ち合わせている筈もない。今、国外へ逃げても熱が冷めていくだけ…それを犯人はよく分かっている。


 だから、まず間違いなく国内に留まる。そして牙を研ぎ、この熱が冷める前に必ずもう一度事を起こす。


 俺はそこを狙う。


 題して、ミイラ取りをミイラにする作戦。


「…とは言いましても、具体的にどうするんです?全国に散らばるといってもそれでも範囲が大き過ぎて、とても見つけ出せるとは思えないんですが…偶然近くにいても、ボスに知らせるまでには絶対逃げられてしまいますよ」


 んー、レッドめ…バカのくせに中々いい質問をしやがる。コイツ、こんなに賢かったか?


 だが、確かにその通りだ。


 この場にいるメンバーは、カラーズの50人と餓鬼道会の100人で総勢150人程だ。一つの県に3、4人を配置するとしても、それだけで網羅できるほど日本の敷地は狭くない。


 それでも問題はない。

 方法はしっかりと考えてある。


 元はと言えば、カラーズの50人だけで実行するつもりだったんだ。確かに、人数が増えた事によって俺の手間は多少増えたが、それで殺人ピエロを見つけ出す可能性が上がるならなら安い物だ。


「それなら考えてある。初めに言っておくとお前らはそんなに必死に探し回る必要はないんだ」


「と言いますと?俺達は一体何をやれば…」


「定位置で待機してろ。それでコイツらに指示を出せ」


「待機?コイツら??」


 俺の言葉に頭にはてなを浮かべるレッド達に構わず、俺は指笛を鳴らす。


 ——ピーー!


 すると、一羽のカラスがどこからともなく現れ、俺の肩へと静かに着地した。


「コイツだ。挨拶しろ」


 ——ペコッ


 俺の言葉に従い静かに頭を下げるカラス。


『…!』


 流石に突然のカラスの登場と挨拶には驚いたのか、カラーズや餓鬼道会メンバーは俺とカラスを交互に見て目を見開く。


「…カ、カラスに殺人ピエロを探させるって事ですか?」


「あぁ、無理だと思うか?」


「そ、それはまぁ…はい…正直に言うと…」


 言い辛そうにしながら、なんとか言葉を絞り出すレッド。他の面々も大方似たような顔をしている。


 まぁ、無理もない。俺もちょっと前までならいくら脳を強化したとしても無理だと思っていた。だが、使い方によっては一概にそうとも限らない。


 最近分かったんだが、コイツは近頃どうやらカラス界隈でコミュニティを形成していたらしい。コイツ曰く、カラス界では特別優秀なせいかいつの間にか勝手に付き従う配下が出来たのだという。


 所謂カーストのトップだ。

 カラス界の陽キャ。


 これは、全くの予想外だったが、思わぬ収穫であった。いつしか従える数を増やそうとは思っていたが、一々捕まえるのも手間な為先延ばしにしていた。


 だが、なんの因果か向こうから寄ってきてくれた。これを利用しない手はないだろ?だから、少々手を加えた。


「呼べ」


 肩にいるカラスにだけ聞こえる声量で呟く。


 ——カァーー!カァーー!


 突如廃工場内に響くカラスの鳴き声。その声量に、総勢150人の男達は一様に肩を跳ね上がらせた。


 そして、それを皮切りに次第に近付いてくるいくつもの羽音。


「な、なんだ!!」


「なにが起こってるんだ!?!」


「あ、あんたがやったのか!?」


 …


 突然の異常事態に暫しパニック状態に陥るカラーズ及び餓鬼道会メンバー。


 だが、そのパニックは更なる驚きで上書きされる事となる。羽音に驚き数瞬瞑っていた目を開けた男達は快の方を見て言葉を失った。


「これでも無理だと思うか?」


 夥しい数のカラスの群れ。その数が集まるだけでも壮観だが、その一羽一羽が快を中心に取り囲み忠誠を誓う騎士のように頭を下げていた。


「ボ、ボス…あなたは一体…」


 その光景を見たレッドは、いやその場にいた全員は、鳥肌が止まらなかった。


 どこかおかしい子供だとは思っていた。しかし、ここまでとは思わなかった。いや、本当は気が付いていて尚気が付かないフリをしていただけなのかもしれない。


 考える事も、感じる事も皆それぞれ微妙に違えど快に対する認識は皆同じだった。


 逆らってはいけない。もしかしたら、殺人ピエロより恐ろしい人物なのかもしれない。


 この光景はそう思わせるには十分な衝撃だった。


 カラーズはもちろんの事、餓鬼道会メンバーの顔付きが変わった。


「あれ、意外とウケてないか?俺的には、結構気に入っていて、このカラス達を総称してクロウズなんて呼び方も考えたんだが…イマイチだったか?」


 皆が異様なこの場の状況に緊張感を抱く中、快は1人だけ外れた感覚で状況を見ていた。


「い、いえ、クロウズ…いいと思います」


「おーそうか。なら今後はそう呼べ」


「は、はい!」


 満足気な顔を浮かべる快に対し、レッドはなんとか引き攣る顔で笑みを浮かべた。


「そ、それで、そのクロウズを使いどのようにして殺人ピエロを探し出すんですか?利口なのは今のを見て十分分かりましたが、それでも方法がイマイチ…」


「あー、そういえば話の途中だったな。方法は簡単だ。お前らをまず数人のグループに組み分けし、それぞれの都道府県に配置する。そして、その時にはカラスも同行させる」


 今は、当初の予定だったカラーズの分のカラスしか強化し終えていないが、幸いカラスはそこら辺に何羽もいる。メンバーの補充には困らない。


 少し急ぎ足にはなるが、餓鬼道会メンバー一人一人にも行き渡るだけのクロウズメンバーを増やそう。大丈夫、きっと想定よりは早く終わる。既に数を熟し容量は得ているからな。


「そして、お前らは目的地に到着次第、グループでそれぞれ県内の各所に分担し移動して定位置を決めろ。それでそこでカラスを放て」


「俺達はそこで待っているだけでいいんですか?」


「まぁ、基本的にはその考えでいい。作戦の概要はカラスが各地を飛び回り、殺人ピエロを探し回ることだ。だが、お前らにも仕事が無いわけじゃない」


 カラスが殺人ピエロの捜索をするのはいい考えだ。空から俯瞰的に見る事ができるし、陸路に縛られない分、逃亡した際に見失う可能性も低い。何より、人でないから警戒されにくい。


 だが、問題は殺人ピエロの素の顔が誰にもわからないことだ。その為、現状は手掛かりがない。幾らカラスが有能でも姿形も分からない見たこともない奴を探せというのは無理がある。


「カラスには殺人ピエロが事を起こしたところを抑えてもらう。犯行を止めることは出来ないが殺人ピエロの姿は確認できる」


 姿や認識か分からないが殺人ピエロは操作できる。だから、折を見てカラスに特攻させて脚あたりを傷付けるのもありだな。いい目印にもなる。


「なるほど、カラスに殺人ピエロを追跡させるって事ですか?」


「あぁ、だから俺達が狙うのは逃げた先…つまり潜伏したところだ。カラスには捜索中、一定時間毎にお前達の元に戻ってもらうようにする」


 活動時間を予め定める事によって、事態の進捗を把握する。遠隔で連絡できないカラスには、この方法が最適だ。


「なるほど…カラスが定時で戻ってきたら異常なし、戻って来なかったら殺人ピエロ発見の合図って事ですね?」


「そうだ。お前らはいわばカラスの定時連絡を待つ停留所だ。もし定時にカラスが帰って来ない場合は、直ぐにグループチャットに連絡を入れろ。それで、それを確認した奴らは、直ちに手元のカラスをその方角に向かわせるんだ。そうすれば、殺人ピエロを追跡しているカラスと連携が取れる」


 潜伏先に殺人ピエロが留まっている場合は、追跡しているカラスがそのまま報告に来れるだろうが、殺人ピエロが絶えず移動を続けていた場合は追跡をしているカラスは殺人ピエロから目が離せないし、その場から動くことも出来ない。


 その場合、援軍が必要になる。場所が判明次第、俺もその場に向かうが、肝心の潜伏先が伝えられなければ意味がない。


 まぁ、殺人ピエロといえど生物である以上、睡眠は必要だ。それまで、追跡する事ができれば、追跡カラスがその隙に場所を報告に来る事も可能だろうが、ベストは援軍に来た別のカラスが殺人ピエロを追跡中のカラスとの中継役になる事だ。


 まぁ、担当地域を分担している為、大体の位置は把握できる。時間を掛ければ数の暴力による捜査網で追跡しているカラスの位置も特定できるだろう。


 そうなれば勝ち確だ。絶対に逃がさない。


 まぁ、ベストはカラスを二羽一組で組ませることなんだがな…そうすれば、殺人ピエロが潜伏先に着いたら見張る役とその場所を俺に伝える役に分担できる。


 だが、それはいつ事が起きるかわからない現状では、時間的に流石に無理がある。まぁ、気持ち多めに補充して、時間がある時に随時追加って感じだな。


「やる事は分かりました」


 レッドは物思いに沈んだ顔付きで反応した。


 なんだその表情は。作戦が理解できたのなら心配事は何もないはずだろ。


「どうした…ビビってるのか?殺人ピエロは大勢の人を殺すことに執着しているから、待機場所を人気のない場所にすれば殆ど危険もないはずだぞ」


「あー、いえ、違うんです!ちょっと気になる事があって…ボスは次も逃亡が成功すると考えているんですか?ボスが殺人ピエロが逃亡する前提で話を進めているのが気になって…」


「あぁ、そのことか。その件に関しては心配いらない。殆どの確率で今回も逃亡は成功する」


 前の件でそこらの警察官には手に負えない事は既に判明している為、政府関係者が殺人ピエロの捜査に乗り出す事は十分想定できる。


 だが、きっと今回も殺人ピエロは繁華街で犯行に及ぶだろう。人を殺すにしても、逃げるにしても奴にとってそれ以上の舞台はない。


 その場合、有利なのは当然殺人ピエロだ。

 俺の予想する能力なのだとするのなら、殺人ピエロのスキルは人混みでこそ効力を発揮する。


 それに、一般人がいる中でも能力を十全に使える殺人ピエロに対し、政府は未だ能力を秘匿したがっていてあまり派手にはスキルを使えないというハンデがある。この差は大きい。


 そして、単純な戦闘ではなく逃亡ってのが尚更厄介だ。殺人ピエロの素の姿がわからない以上、遠隔で撃ち殺す事もできない。


 今回に関しては、殺人ピエロに分があり過ぎる。


 政府関係者が手を出すとしたら俺と同じように、殺人ピエロが逃げ出した先である可能性が高い。それか、国家権力を使い犯行現場近辺を迅速に封鎖するか…


 まぁ、不測の事態は幾らでも起こり得るから考えるだけ無駄だな。


「そうですか。ボスがそう言うならそうなんですね。分かりました」


 レッドは俺から理由を話されずとも、納得した表情を浮かべた。


 スキル関係の事はまだテンマや銀次以外には話してないからな。理由を聞かれないのは都合が良くて助かる。


 正直、担保のあるカラーズ幹部辺りにはもう話してもいい気がするが、そういった所から話というのは漏れていくからな。もう少し、餓鬼道会メンバーも含め見極めが必要だろう。


 土壇場にこそ人間性というものは出る。今の段階では、この中に裏切り者が出ないとも言えない。


「よし、レッドが代表して俺と話していたが、お前らも作戦の内容は理解したな?」


『はい!!』


 俺の言葉に声を揃えて返事をするカラーズ及び餓鬼道会のメンバー。


 なんだこのまとまり方は。最初の態度が嘘みたいじゃないか餓鬼道会の諸君。


 何か心境の変化でもあったか?

 まぁ、やる気があるならどうでも良い。 精々俺の為に全力を尽くしてくれ。


 この分なら案外早く会うことになりそうだな。


「今の内に余生を楽しんでおけよ殺人ピエロ。いくつか知らんがお前の死はもう間近みたいだぞ?」









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― 新着の感想 ―
たくさんのカラスをバックに踏ん反り返る狂人(小学五年生)そりゃ圧倒されますわ
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